妊婦編

1

私は、バストアップ写真しか撮らない。

髪型とか、メイクの特集とかね。


なぜならば!


でーん、この腹!ややでかくなってきたからじゃー!


「どうです?ご利益ありそうですよね?」


「てか、あんた。先人と同じアパートなんでしょ?引っ越したわけ?」


「あー、はい。結構前に」


「なんで言わないのよ」


「え?どうでもよくないですか?」


「あっそ」


「真奈さん、遊びに来ていいですよ?」


「いやいいし」


「彼氏とどうぞ?」


「いやいいから別」


うーむ。なんか藤原さんとの関係微妙だよなぁ。


「ほのかさん、今日はもういいですよ」


「あ、はーい。萩原さん、藤原さんカップルって仲良くないですよね?」


「興味ない。ところで、誰か知り合いにモデルでかわいい子はいないかな?」


…うざい!


「萩原さんみたいな人には紹介できませーん。あ、身近にいい人いるじゃないですか!ほらー餅月さんとか」


「ありえな」


その反応。ひどい人だなぁーもう。


「小暮さんに、のしつけてあげて下さい」


「小暮さんは餅月さんと話すことあるんですか?」


「うーん、ほぼないね。だから、押し付けよう」


最低野郎だよ、萩原さん。なにか、嫌なこと考えよ。


「…萩原さんは、妹の雪菜さんが小暮さんともし付き合ってもいいんですか?」


「勝手にしろって感じだね」


「えー?親戚になりますよ?」


「無視すればいいだけ」


なにもそこまで言わなくても…まぁ、私も姉に関しては勝手にしろって思ってるし、同じなのかな?でも雪菜さんも萩原さんのこと勝手にしろって思ってるね、絶対!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る