第34話

「じゃあ、ほのかさんのことをジャムには言おうか。ジャム、この子は結婚してるんだ」


「えー、そーなの?」


キラキラした瞳のジャムさんに見つめられた。うわー、ドキドキしますー!


「そ、そうです」


「このことは、他の人には言ってはいけませんよ?小暮さん達が可哀想ですから」


「はーい。どんな人なの?写真ある?」


「え、えーと」


バックから携帯を取り出し、実さんが勝手に撮った隠し撮り零さんの写真をジャムさんに見せた。


「わーかっこいい!着物着てる!」


「どうもありがとうございます…」


「ジャムの彼氏はねーゆうって言うの。ほらー!」


彼氏?…いるんだ?

携帯の待ち受けにはジャムさんと彼氏のツーショット。これはメディアにはスクープじゃないの?


「あの、私なんかに教えてよかったんですか?」


「うん。みんな知ってるよー」


「そ、そうなんですかぁ」


「どう?かっこいいでしょー?」


ジャムさんの彼氏はすらっとしてて、ちょいヤンキーな雰囲気の日本人であった。しかも、学生?あれ、ジャムさんも制服ってことは学生なのか?私とあんまり変わらないってことかい。


「そうですね」


「もー!ほのかちゃん反応薄いー!」


「ジャム、今日はNYに行くのかな?」


は、翼さんいたんだった。やべー忘れてた。


「そーなの。今から!それじゃーまたね!ほのかちゃん!」


「あ、はい。お気をつけて」


さすが売れっ子だ。忙しいのか。でも、私なんかと話してくれた!

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