その後の話

第11話

青森に行ったのは2日間。バイトも学校も仕事だって休んだから、やばい。調子狂うんだよねぇ。


朝は新聞配達のアルバイト。

上司の桜川さくらかわって人がひたすらうるさい。


「まったく、チラシをちゃんと1枚ずつ入れろよ」

とか、

「休んだからもう忘れたか?」

とか…!


あぁもう!イライラするー!


で、その後はモデルの仕事だった。うちのマネージャーはというと、


「もう休まないでよね?金になんないでしょ!」


だとさ。


「はいはい。金欲しいから休まないでーす」


「宝之華、真面目が一番よ?」


「はいはい」


マネージャーはおばさんだからうるさい。

で、仕事が入ってなかったから午後からは学校へ。正直、勉強とかまるでできない。やる気出ないけどテストの結果悪くて、出席日数かせがなきゃなのよね~ やだやだ。

友達にもなれない雰囲気。なぜならほとんど学校に行ってないから!私が悪いじゃん。嫌われてるに違いない。


学校が終わって、モデルの仕事が入ってなかったからたこ焼き屋のバイトへ。梢さんは、元ヤンなのにただのいい人。遅刻しても勝手に休んでも怒らない。


「佐賀ちゃん、学校ってやっぱ荒れてんの?」


「そうですよ」


「俺がいたときと変わらねぇなぁ」


「いや、梢さんの時代のほうがやばそうですけど」


「俺の時代って?いやいや~俺は別人にリーダー格とかではねぇ~ないってゆーか〜」


梢さんはきっといつも暇だからお喋りになるのだろう。


たこ焼き屋のバイトを適当に済ませて、夜10時には家に帰った。


私の家は、マネージャーの借りてるアパート。私が借りてためっちゃ汚いぼろいアパートには、マネージャーが住んでいる。

なぜかというと…入学してからなぜかアパート周囲に、私のクラスの人がついてきたことがあり、マネージャーが心配し、部屋を貸してもらうことになった。

私が制服のときは、とりあえず前のアパートに帰り、それからマネージャーの借りてるアパートに行く。だからほぼマネージャーの家に住んでる感じ。家賃はマネージャーが払う。そんな暮らしをして、お金を稼いでるのは理由がある。それは、実家のビニールハウスが天災により破壊され、苺農家を続けることが困難なり、撤去にもお金かかって、借金だらけ。というわけ。しかも私の両親は家出して、今はおばあちゃんしかいない。だから、姉と私は毎月入金してる。

姉はずっと2万しか払ってないけど…てゆーか、青森に行った時は銀行の関係?で入金したけど、してなかった風になってたっぽい。入金はしてた…くそぅ!私は毎回入金金額は違う。仕事の量とかで。

入金処理はマネージャーにさせて、いつもと違う表示になってたとか?くやしい。


こうやってお金を稼げるようにしてくれたのは、マネージャーがたまたま私の住んでる田舎にきていてスカウトしてくれたから。

マネージャーには感謝しっぱなし。

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