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そんな心配をよそに、彼女は入部した。
「大変、申し訳ございませんでした。わたくしは、協調性というものがなく…」
長い謝罪が終わる。
「…終わり?先輩は敬うのよ?いい?」
「しかし、あなたのような弱い方で…しかもどこぞの会社の娘様ですわよね?」
「なーにぃ?そういうの関係ないでしょ?わかんないわけ?」
「まぁ、部長。しょうがないですよ、まだ中学生だし」
「そうそう」
部員全員でフォローした。
「わたくし、お詫びにお友達を連れて参りましたの」
「れんこさんから誘われたんです」
「よろしくお願いします。未体験ですか…」
女の子が二人も入った。
部長は、なにも言えなくなった。中学生のくせにちゃっかりしていたからだ。
「れんこさん、教え方がうまい!」
「初心者でもできそうです」
さらに、教え方は意外と丁寧であった。
「遅れてすみません、あ…」
遅れて入ってきたのは武だ。遅れる理由は友達と遊んでいることが多いからだ。補習のときも多いが。
「あ、あの!わ、わたくし…失礼なことばかり…」
れんこは武に駆け寄って行った。
「いや、こちらこそ…親御さんにはなんとお詫びしたら…」
「なんのことですの?」
「え?」
気にしていなかったようだ。
「あーよかった。じゃ、よろしくね。えーと名前は?」
「躑躅、れんこですわ」
「れんこちゃんね」
「は、はい!」
が、しかし…
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