第406話~VS.ゴッドドラゴン~
ゴッドドラゴンとの戦いが始まった。
相手はかなりの強敵らしいので、こちらも初手から本気で行く。
「『フルバースト 究極十字斬』」
『『フルバースト 飛翔脳一刀割』」
『『武神昇天流 飛翔龍殺撃』」
『『神化 大爆破』」
『『神化 聖光』」
『『神化 大爆破』と『神化 聖光』の合体魔法 『神化 聖爆破』」
と、こちらも最初から最大限の攻撃を放って行く。
普通の敵ならこれだけでも細胞の欠片一つ残さず消滅しそうなものだが、ゴッドドラゴンは違った。
「グオオオオオ」
雄たけびを上げながら動き回ると上手く俺たちの攻撃を受けて行く。
見た目からは想像できないような柔軟な動きを披露し、まず俺たちの攻撃を一か所で集中的に受けることを回避する。
そして、上手く生命エネルギーを集中させて俺たちの攻撃を防御して行く。
ドゴーン。バゴーン。ドス。ズドーン。
そうやって俺たちの攻撃が次々に命中して行く。だが。
「あまり効果がない!?」
それらの攻撃はあまり効果がないようだった。
ゴッドドラゴンの方も無傷という訳ではないが、それでも鱗が剝がれて下の肉が見えたりといった程度で致命傷という訳ではない。
むしろあれだけの攻撃を食らってこの程度ですんでいるということの方がすごいことである。
確かにグランドタートルほどの防御能力は持っていないのだろうが、動きやタフさでその分をカバーしているようだった。
なるほど、これが総合能力最強ということか。
ゴッドドラゴンの動きを見て、俺はそう思ったのだった。
★★★
「ガオオオオオオオ」
さて、俺たちの攻撃が上手くかわされてしまったので、その隙をついて、今度はゴッドドラゴンが反撃を仕掛けてくる。
「ブオオオオオ」
まずゴッドドラゴンはブレス攻撃を仕掛けてきた。
しかも炎、氷、雷の三つのブレス攻撃を同時に放ってきたのだった。
「『神化 魔法障壁』」
「『神化 防御結界』』
「『神化 魔法障壁』と『神化 防御結界』の合体魔法『神化 絶対防御障壁』」
エリカとヴィクトリアがとっさに張った防御魔法の効果で俺っちは無事だったが、防御魔法の外は地獄絵図だった。
灼熱の炎と極寒の氷、それに雷の嵐が吹き荒れる。
その光景を見ていると、もしこの中にいたらと思うと、ゾッとする。
そんな風にかろうじてゴッドドラゴンのブレスを防いだ俺たちだったが、ブレス攻撃が通じなかったと知ったゴッドドラゴンは次の一手を打ってくる。
「ブオオオオン」
今度はその巨体を活かして、山を砕くという尻尾を使って攻撃してくる。
その尻尾の一撃は防御魔法に直撃し、ドッゴーンという大きな音を立てて防御魔法を揺らしてくる。
もちろんゴッドドラゴンの攻撃がこれで終わるはずがなく、もう一撃加えようとさらに体を動かしている。
「危ない!」
それを見て、防御魔法が持たないかもと判断したのだろう。
盾を構えてリネットが飛び出して行ってゴッドドラゴンの尻尾攻撃を防御しようとする。
ドッゴーーーン。
尻尾と盾がぶつかり再び激しい音がする。
結論を言うと、リネットはゴッドドラゴンの攻撃を防ぐことには成功したのだが、反動で空中に弾き飛ばされてしまう。
「リネット!『重力操作』」
それを見て俺も魔法で空中へ飛び出して行き、天井にぶつかrそうだったリネットを寸での所でキャッチすることに成功する。
「ホルスト君、ありがとう。助かったよ」
「どういたしまして」
俺に助けられたリネットがそうやって俺にお礼を言ってきたので、俺はリネットの頭を優しく撫でておいた。
俺に撫でられたリネットは嬉しそうに笑い、もっと撫でられたそうにするが、今は戦闘中だ。
「また後でな」
そう言うとみんなの所へ帰還した。
★★★
さて、皆の所へ戻った俺たちは再びゴッドドラゴンに攻撃を開始する。
このままゴッドドラゴンの攻撃を受けていてはじり貧になるだけだからな。
とはいえ、ゴッドドラゴンは中々の戦闘巧者だ。
またうまく攻撃をいなされてしまうかもしれない。
ということで作戦を変更する。
「みんな、手数で攻めるんだ!」
「「「「はい」」」」
今度は攻撃の手数で攻めることにする。
『『十字斬』』
「『真空断』」
「『武神昇天流奥義 龍破撃』」
『『神化 火槍』』
『『神化 精霊召喚 風の精霊』』
と、比較的小粒な攻撃を次々に放って行く戦法を取る。
これらの一連の攻撃は一定の効果があったようで。
「ウギャアアア」
次々と攻撃を受けたゴッドドラゴンが悲鳴をあげている。
だが、どれも致命傷には至らない。
俺たちの攻撃を食らったゴッドドラゴンは全身傷だらけになるが、それでも決して倒れたりせず。
「グガアアア」
と、ブレスや尻尾で反撃を加えてくる。
こうして俺たちとゴッドドラゴンの間で一進一退の攻防が繰り広げられるのだった。
この勝負は俺たちの方がやや不利だった。
何せ相手はかなりタフな怪物なのだ。
このままでは俺たちの方が先に体力が尽きそうな感じだった。
この事態を解決するには、強力でかつ絶対に避けられないような攻撃をゴッドドラゴンにぶちかます必要がある。
そう感じた俺は何か手はないかと考える。
しかし、都合よくいいアイデアは浮かんでこない。
そうやって俺が悩んでいると、何の気まぐれ化、お父さんがヒントをくれた。
「そこの男、大分苦戦しているようだな。このままでは分が悪そうだが、そんなお前に一ついいことを教えてやろう。お前の持つ必殺剣と合成魔法。その二つを同時に展開してみろ。そうすれば道が開けるかもしれないぞ」
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