閑話休題54~淑女会 新たなる仲間?~
大渓谷を訪れた翌日。
大渓谷の近くの町にて俺たちは用事をこなしていた。
「それじゃあ、俺は冒険者ギルドに行ってくるからな」
俺はこの町のギルドにホッジスさんから頼まれた手紙を届けに行く予定だ。
「それでは、私たちは消耗品の買い出しに行ってきます」
エリカたち嫁三人は消耗品の買い出しに行くらしい。
まあ、途中想定外の依頼を受けたりして物資を結構使ってしまったからな。
その補充は必要だった。
それで、俺たちが出かけている間、ホルスターと銀はどうするのかというと。
「私が二人の面倒を見ますので、行って来てください」
ネイアさんが面倒を見てくれるようだった。
この旅の中で子供たちもネイアさんとすっかり仲良くなっていたから、任せておいて大丈夫だと思う。
「それじゃあ、行くとするか」
そして、俺たちはそれぞれ目的の場所へ行くのだった。
★★★
エリカです。
私たちは買い出しが終わった後、一休みするためにカフェに寄りました。
「私はミルクティーを」
「ワタクシはコーヒーがいいですね」
「アタシは、ホットミルクがいいな」
そうやって飲み物を頼んだ後、お話を始めます。
今日は久しぶりのあれです。
「それでは久しぶりの淑女会を始めます」
ということで久しぶりの淑女会の開催です。
★★★
「今日のテーマは新しい仲間ということになります」
淑女会は私のその言葉から始まりました。
「新しい仲間ですか?それって……」
「それって、もちろんネイアちゃんのことだよね」
さすがは長年付き合ってきた同士。
すぐに私の意図を理解してくれたようです。
本当、話が早くて助かりますね。
「その通りです。それだけ言えるということは、あなた方は彼女の気持ち、大体察していますね」
「まあ、ぶっちゃけて言うと、彼女、ホルストさんに惚れていますね」
「うん、惚れているね」
「まあ、例のごとくホルストさんの方は彼女の気持ちに気がついていないようですが」
「うん、気がついていないね。ホルスト君って鈍いからね」
しかも、私の言いたいことをちゃんと代弁してくれてます。
まあ、ネイアさん、自分では隠しているつもりだったみたいですが、態度を見れば私たちにはもろ分かりですからね。
だって今の彼女、旦那様のことでうじうじしていた時のヴィクトリアさんとリネットさんにそっくりですからね。
まあ、前置きはこれくらいにして本題に入るとしましょう。
「それで、ネイアさんを私たちの新しい仲間として、二人は認めてもいいと思いますか?」
★★★
それに対する二人の回答はこうでした。
「別に私は構わないと思います。ネイアさん、ホルストさんのお金とか地位を目当てに近づいてきた訳ではないでしょうしね。私たち三人のように純粋にホルストさんのことが好きになったんだと思います」
「アタシもそう思うよ。前にネイアちゃん、自分より強い男の人が好みだって言ってたから、ホルスト君のたくましい所に惚れたんだと思うよ。アタシはそうやって純粋にホルスト君を愛せる人なら仲間に加えてもいいと思うよ」
「それに、ネイアさん、いい人ですしね。ホルスター君たちの面倒もちゃんと見てくれますし、嫌な顔一つせずに家事労働も手伝ってくれていますし。ああいう人となら、きっといい家族になれると思います」
「そうだね。他の金目当てでホルスト君に近づいてくるような女とは、その辺が根本的に違うよね。金目当ての女だったら、ネイアさんのようにやろうとしてもすぐボロが出ると思うんだ。でも、ここまでの旅でも、ネイアさんはそういう連中とは違う人だと確信できたよ」
と、二人ともネイアさんのことをべた褒めです。
まあ、私も同意見なのでそれで構いませんけど。
「それでは、ネイアさんも仲間に加えるということでよろしいですね」
「「はい」」
「それでは、近くネイアさんに意思を確認しましょうか」
「「賛成」」
ということで、最後にネイアさんの意思を確認して仲間に加えるということで意見が一致したのでした。
その後、私たちはしばらくの間その打ち合わせをしてから。
「さて、旦那様たちにお土産のケーキでも買って帰りましょうか」
お土産のケーキを買って帰ったのでした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます