今ならもれなく女神がついてきます~一族から追放され元婚約者と駆け落ちした俺。食うためにダンジョンに挑み最強の力を得たまではよかったが、なぜかおまけで女神を押し付けられる~
閑話休題34~淑女会 ホテルのプールサイド編~
閑話休題34~淑女会 ホテルのプールサイド編~
リネットだ。
今から『アドヴァンステルメ』のプールサイドで久しぶりの淑女会の開催だ。
「アタシはアイスミルクティーがいいな」
「私はアイスカフェオレがいいですね」
「ワタクシはメロンソーダがいいです」
それぞれ欲しい飲み物を注文して席に着く。
ふとプールの方を見ると、みんなそれぞれ休みを楽しんでいる。
「パパ、パパ、見て見て。プールに顔をつけられたよ」
「おお、やったじゃないか」
「ホルスターちゃん、すごい!」
「私も負けていられないですね」
子供用のプールではホルスト君とスーザンが銀ちゃんとホルスター君たちと遊んでいた。
今はホルスター君が息継ぎの練習をしているみたいで、それを見て皆がはしゃいでいる。
昨日スーザンに少し泳ぎを教えようとしたが、彼女も息継ぎができなかったので一緒に練習しているようだ。
他方、プールサイドの片隅ではうちのお母さんたちが椅子に寝そべってのんびりしていた。
「こうやって、たまにはご飯も作らず、旦那の世話もせず、のんびりと寝そべっているというのも悪くないですね」
「「「「本当にそうですね」」」」
何かアタシのお母さんの意見にみんな同調している。
ちなみにお父さんたちの姿はプールにはない。
「みんなでチェスをしてくる」
そう言いながら、おじいちゃんとエリカちゃんのお父さんの3人でホテルの休憩室へ行ったようだ。
多分、今頃3人で仲良くでチェスでもしているのだと思う。
それはともかく淑女会だ。
「みなさん、最近旦那様に近寄ってくるクソ女どもが増えてきたような気がするのですが、どう思いますか?」
今回も話の口火を切ったのはエリカちゃんだ。
議題はいつもの通りホルスト君についてのようだ。
エリカちゃんが思っていたことはアタシも思っていたことなので、同意する。
「うん、アタシも去年くらいから目をギラギラさせたドロボウ雌猫たちがホルスト君を虎視眈々と狙っている。そんな気がしているね」
「ワタクシも同意見ですね。だってホルストさん。ワタクシたちのような超級の美少女がぞっこんになっちゃうくらい素敵なんですもの。そこら辺の有象無象の女どもが灯に集まってくる夏の虫のように集まって来て当然ですからね」
うんうんと、その意見に全員が頷く。
「お待たせいたしました」
と、ここで注文の飲み物が来た。
「「「いただきます」」」
ここでコーヒーブレークということで、飲み物を飲みながら一時休憩だ。
ここで飲み物を注文すると、お茶請けにクッキーが付いてくるので、それをつまみながら飲み物を飲む。
飲み物は高級ホテルのものだけあってそれなりにおいしかった。
休憩時間に飲むものとしては十分だ。
アタシは十分満足した。
★★★
飲み物を飲んだ後は話が再開される。
「さて、そんなわけでよその女どもが旦那様を狙いに来ているわけですが、どうしてやりましょうか」
「そうですね。近づいてきたら、睨みつけてやりましょうか」
「アタシたちの誰かがホルスト君の側にいる時ならそれもいいけど、それだけでは十分ではないかもしれないね」
「それもそうですね。旦那様、結構一人で仕事でギルドに行ったりしますからね。私たちも最近は結構忙しくなってしまって、旦那様につきっきりというわけには行きませんからね」
「では、どうしたらいいのでしょうか?」
うーんとアタシたちは頭を悩ませます。
しばらく悩んだ後、ヴィクトリアちゃんがこんなことを言い始めるのだった。
「こうなったら、ホルストさんの意識をもっとワタクシたちに向けさせるのがいいのではないでしょうか?」
「というと?」
「ほら、ホルストさんて物凄くお盛んじゃないですか。昨日だって、ワタクシたちの水着姿をジーっと見ていましたし」
「「そうでしたね」」
「だから、ワタクシたちがもっと頑張って、ワタクシたちにメロメロにさせて、他の女の子のこと何か見ている余裕がないようにしてやりましょう」
そう言うヴィクトリアちゃんの顔は真っ赤だ。
まあ、今でも結構激しくやっているのにこれ以上となると恥ずかしいのだろう。
聞いているアタシまで恥ずかしくなってきた。
エリカちゃんも同様で顔を真っ赤にしている。
しばらく三人とも黙り込んでいたが、やがて誰からともなく口を開く。
「まあ、この件に対する対策へ今度までに考えておくとして、後は楽しくお話をしましょうか」
「「賛成」」
すっかり恥ずかしくなってしまったアタシたちは、その後は服だとか化粧品だとか、お菓子だとか、そういう女子らしい楽しい話をして休日を過ごすのだった。
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