閑話休題7~とある朝 エリカのひと時~

皆様、おはようございます。

 エリカ・エレクトロンです。


 今、目が覚めたところです。もうお昼近いです。

 昨晩は皇王陛下のご依頼の件での打ち上げをしていて、パーティーメンバー全員で夜遅くまで遊んでいました。


 なので、宿に帰ったのが日付が変わってからになってしまって、今朝もこうして普段よりだいぶ遅く起きたというわけなのです。


 横を見ると、愛しの旦那様が、すやすやと寝息を立てながら寝ています。

 昨日は疲れていて子作りをしなかったので、パジャマのまま寝ています。

 旦那様の寝顔はとてもかわいらしいです。


 私は周囲を見渡し誰もいないのを確認すると、ここは私と旦那様の部屋なので他に人などいるはずがないのですが念のためです、


 旦那様の唇にそっとキスをします。


 旦那様の唇はとても暖かく、キスをしているととても気持ちが良いです。


 旦那様とのキスを堪能した後は、旦那様の太い腕にしがみつきます。

 以前にも言ったかもしれませんが、私は旦那様のゴツゴツした武骨な手と筋骨隆々とした太い腕が大好きなのです。


 しがみついた後は、一級品の美術品でも磨くかのようひたすら触ります。

 自分でも少し変態かなとは思いますが、好きなのだから仕方がないじゃないですか。

 それに誰かが見ているわけでもないので問題はないはずです。


 そうやって旦那様へのイタズラを続けていると、突然、


「エリカ」

「きゃっ」


旦那様が私を抱きしめてきました。


 バレてしまった。

 私は自分のイタズラがバレたのではと焦りましたが、注意深く旦那様の様子をうかがうと、まだ寝息を立てているのがわかりました。

 どうやら単に寝ぼけただけみたいです。


 私はほっと胸をなでおろしました。


 安心した私は、そのまま旦那様に抱きしめられる感覚を楽しむことにしました。

 旦那様の腕の体温が背中に伝わってきて、とても暖かいです。

 あまりにも暖かかったので、気持ちよくなり過ぎて、もう一度眠りそうになるくらいでした。


 おっと、いけない。

 そろそろ、起きなければ。

 いつまでもこんな自堕落なことをしている女は旦那様の妻にふさわしくない。

 旦那様の妻としてふさわしい行動をとらなければならない。


 私は布団からそっと抜け出すと、鏡の前に座る。


 ブラシを荷物から取り出して寝起きでぼさぼさの髪を梳かす。

 旦那様にいつ触ってもらってもオーケーなように、丹念に、丹念に、梳かす。


「これでいいでしょう」


 私が満足する髪型になるのに30分以上を費やした。

 私の髪は長いから時間がかかるのだ。いっそ短くしようかとも悩むが、


「エリカは長い髪の方が似合うと思うよ」


と、長い髪好きの旦那様がおっしゃるので、頑張って維持している。


 まあ、子供でもできたら考えようかなと思っている。


 髪を整えた後は着替える。

 下着まで全部着替え、いつ外に出ても大丈夫なようにする。

 そして、もう一度鏡の前に座り、軽く化粧をする。


「これで、よし。後は」


 自分のパジャマを片付け、荷物から旦那様の服を取り出す。

 これで準備完了だ。


 寝ている旦那様の横に行き、その体を揺さぶる。


「旦那様、もうお昼ですよ。いつまで寝ていらっしゃるのですか。起きてください」

「うーん」

「ほら、早く起きて、ヴィクトリアさんやリネットさんを誘ってご飯食べに行きますよ」

「うーん。おはよう、エリカ」


 ようやく旦那様が起きた。


「今、何時だ?」

「もうお昼ですよ、旦那様」

「そうか。じゃあ、そろそろ起きるか」


 そう言うと、旦那様は体を起こした。

 そんな旦那様に用意していた着替えを渡す。


「それでは、私はヴィクトリアさんたちに声をかけてきますので、その間に着替えていてくださいね」


 そう言い残して私は部屋を出た。

 こうして私の朝のひと時は終わった。


ーーーーーーー


 これにて第4章終了です。

 ここまで読んでいただいて、気にっていただけた方、続きが気になる方は、フォロー、レビュー(★)、応援コメント(♥)など入れていただくと、作者のモチベーションが上がるので、よろしくお願いします。

それでは、これからも頑張って執筆してまいりますので、応援よろしくお願いします。


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