誕生日と部活選択編

第25話 ゴールデンウィーク後

 ゴールデンウィークも終わり、僕らはまた学校にやってきているのだった。そして明日、森下さんの誕生日!と言う日でもあった。


 僕が教室に入ると


美「おはよう。北村君」


 ゴールデンウィーク前に僕に告白してきた柳さんに挨拶されていた。(まあ友達ならいいよと認めたのでこうなるか。)


悠「おはよう。柳さん」


 そう言うと彼女はニコッと微笑んだ。(失礼だけど可愛いの可愛かったがやはり天野の方が可愛いな)と思うのであった。


 朝のSHRが始まる前にいつメンの4人で話している。いろいろ話していたがここで


楓「そう言えば明日って澪ちゃんの誕生日だよね?」


 あくまでも(唐突に思い立ったー)みたいな雰囲気で聞いている。


澪「わ! 楓ちゃん! 覚えててくれたの?」


 森下さんは嬉しそうに声を弾ませて言う。


楓「そりゃ! 当然でしょ!」


 天野は小さな胸を張っていっている。


光「ちっちゃ…」


 光が小声で言う。その瞬間天野の怒りに満ちた目でこちらを向いていた。もう顔を見るだけで凄く不機嫌だとわかるほど怖い顔だった。


光「ひぃぃ!」


 光は思わず恐縮している。僕は(天野を怒らせるのはやめておこう)と深く思った。


楓「まあそんな事より誕生日パーティーはやるの?? 良ければして欲しい!」


 不機嫌顔から可愛い顔に戻った天野が言う。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




 時はゴールデンウィーク最終日まで遡る。僕らはこんなこんなメッセージのやり取りをしていた。


楓「やっほー! 北村!」


 最初そのメッセージを見た僕は嬉しかった。そりゃ、好きな人からメッセージきたら嬉しいよね??


悠「よー、天野。どした?」


 僕は返信をすると即レスで帰ってきた。基本天野が即レスする時は大事な話の時だけだ。つまり大事な話ということ。(なんだ??)僕はそう思いながらメッセージを待った。すると、


楓「やっぱり北村は学校でプレゼント渡すより誕生会みたいなのをして渡す方がいいよね?」


 どうやら森下さんの誕生日の日の話のようだ。一瞬告白でもされるのかと思った僕は少し凹みながら返事をした。


悠「まあ、そうだね。学校でチョコレートを異性に渡すのはやばい気がする」


 「え? バレンタインデー??」みたいに騒ぎ出すクラスのやからがいそうだ。


楓「北村の場合は余計にだね。だから出来れば誕生日パーティーを開催してほしい! みたいな事をまた学校で言うからのってきてよ! まあ森下さんが嫌そうだったらもちろん撤回してかつ学校で渡すしかないんだけどね」


 簡単に言うと森下さんの誕生日パーティーを提案するから支持してくれと言う事だった。


悠「なるほど。確かに誕生日パーティーをした方が森下さん的にも喜びそうだ。わかったのるよ」


 僕が乗るのはチョコレートを学校で渡さない為だがその事を触れないように指示する事を伝えた。


楓「ありがと。じゃ、よろしくね!」


悠「うん!」


 そんな会話が行われていた。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




 そして今に至る。約束通り押さなければならない。


悠「いいんじゃないか? もし森下さんが良いならばだけれどね」


 (僕は無事に役目を果たすことができた。)とほっとしている。


光「澪さんが良いのなら俺もパーティーしたいな」


 光が共感したのを聞いて一気に森下さんの目の色が変わったのが見てとれ、


澪「みんなありがとう! じゃあお母さんに頼んでみるね!」


 森下さんは表情と声色を見るにとても嬉しそうだ。


「「「うん!」」」


 その日の夜、僕はリビングにいる。森下さんから「パーティーできるよ!」と言う良い報告を受けた。


悠「明日友達の誕生日会行ってくる」


静「あら、良いわね。いってらっしゃい」


 普通に承諾してもらえたので僕は無事パーティーに参加出来そうだ。

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