幼馴染み達がハーレム勇者に行ったが別にどうでもいい

第117話 罪悪感

「…ハァ」

「どうしたのよ、エイト？」

「そうですよ、折角アリアン様が作ってくださった料理ですのよ？」

「あたいの料理、そんなに不味かった？」

エイトの両親に会いに行ってから数日、エイトのため息が酷くなっていた

それを不安に思ったミュウ達が心配かけるがエイトは「大丈夫だ」と言って話さない。

「ねぇ、エイト」

「ん？」

「私達は家族でしょ？何か困っている事があるなら素直に話してよ、エイト。」

「家族、と言う言葉には少々違和感がありますが、ミュウ様の言う通りです、今更私達に隠し事をしても意味がないでしょう？」

「そうだぜ？そうしてくれないとあたいの料理が不味い事になっちまう…不味くないよな？」

お世辞にも滅茶苦茶美味しいとは言えないが、作ってもらった以上文句は言えない。

(別に不味くもない、普通に美味しいのだがシルフィの料理が桁違いに美味しすぎるのだ。)

(それに話してもいいか)

これはエイト自身の問題な為

黙っていたが、これ以上話さないでおくと

ミュウとシルフィに絞られる(性的に)可能性も出ている為(目が少しヤバい)もう一度ため息をついて話し始める。

「罪悪感があるんだよ。」

「罪悪感？」

と、ミュウは頭を捻らす

「ああ、アイ、メグミ、サユリの3人を隔離寮に送ってしまった事にな。」

エイトは彼女達についてどうでもいいと言っていたが、どう言う心情の変化なのだろうか？

「まだ、心残りがあるのですか？」

そう心配そうにシルフィはエイトの事を見る。

「それはないよ、何回も言うけど人を殺そうとする相手を好きになる事なんてないよ」

「んじゃあなんでなんだ？」

「親の顔だよ」

アリアンの質問にそう答えるとエイトは少し暗い顔になる

エイトは自身の両親に今まで起きた事を全て話した、勿論親は同情してくれた…しかし

「血の繋がりが無いとは言え、母さん達にとってアイとメグミは家族だ、…だから」

そう区切ってクスッとエイトは失笑し

「悪い事を、犯罪を犯した子供の親の様な顔をしていたよ。」

許されない事をした、けれど自分達ならなんとか出来たのではないか？と言う複雑な顔をしていたのだ。

「それを見せられたら、今までの気持ちも含めて、罪悪感と言うのが出てしまってな。」

「エイト…」

エイトの後悔の念にミュウは何も言えなかった。

あのまま放置していれば、エイトの命も

ミュウ達の幸せな人生も無くなっていた可能性があった。

例え周りから非難されようとも、

好きでもない男のせいで自分の人生が

滅茶苦茶になろうとしているのならやるしかないのだ。

しかし、理由がどうであれ、そう言う人間にも親がいる、子供を大切に思わない大人はいないと言う嘘をつく者もいるが、少なくとも

エイトの両親は3人に愛情を注いでいた。

だからこそ彼女達の変化に悲しんでしまったのだろう。

「私達には、確かに理解は出来ませんね。」

「言い方は失礼だけど、こればっかりはシルフィに同意見だ。」

家庭の事情を何も知らない人間が偉そうに言う人間がいるがそう言う馬鹿な事はアリアンはしない。

辛辣な言葉かもしれないが、余計な事を言えば逆に相手を怒らせてしまうので、相手の事を理解したつもりで話すのは愚の骨頂だ。

「だろ？だからちょっとな」

「エイト」

そう言ってまたため息をつこうとするエイトにミュウは抱きしめる

女性特有のフェロモンの匂いと石鹸の匂いが

エイトの鼻口に満ちる。

「それでも」

「ん？」

「それでも、私は貴方が悲しんでいる所を見たくないの。」

「我儘だな」

「でも好きなんでしょ？」

「当たり前だ」

エイトはミュウに腕を回して、更に密着する

そしてミュウの匂いを嗅いで心を落ち着かせる。

変態と思うかもしれないが、人には安心する

落ち着く匂いがある

おばあちゃんの家の匂いや

線香の匂い

花の匂い

布団の匂い

森林の匂い

等、人それぞれあるのだ。

その中でもエイトは彼女であるミュウの匂いが好きなのだ、とても落ち着き安心するのだ

更に心臓の音は胎児の頃の名残で人を落ち着かせる機能がある。

「…………………」

「シルフィ、我慢しろよ？あたいは飯を食う。」

(シルフィの匂いも好きだけど、それを言うとなぁ…)

とエイトは心の中で思う。

シルフィは血眼になりながら見つめ続け

アリアンはそれを見ながら食事を再開した

そして夜、シルフィの夜戦(意味深)がとても激しかったのは言うまでもない。

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ミュウ.フローラ

アプリで作りました

身体は流石無理ですが(^◇^;)

まぁ貴族の中でも軽い鎧を着ている感じです

(詳しくは私のキャラ紹介にて)