第113話 アイ達のいない理由

「ところでエイト」


「何?母さん」


「さっきからアイ達が見当たらないけど、何処か遊びに行ってるの?」


先程までミュウ達の出身の話をしていて驚いていたが、ふと2人、アイとメグミがいない事に気づく。


「そう言えば、時間も遅いし、女の子達が外にいるのは危険だぞ?」


カルデア王国は比較的他国よりも治安は良い騎士団達が夜見回りを行い事件が起きない様にパトロールをしている。


しかし、現代日本と違い女性が夜中に1人で出歩いていけるほど平和ではない

表通りならまだしも裏通りに行けば人身売買専門の人攫いも多くいる。


防犯カメラも指紋採集も出来ないこの世界では眠らされて誰にも気づかれずに捕まれば命の補償は無い。


そんな中いくらカルデアの学生だとしても女の子2人程度大の大人が複数人いればたちまち捕まってしまうだろう。


「それについては大丈夫だよ母さん、2人とも多分彼奴の所にいると思うから。」


「…彼奴?」


エイトの母が首を傾げるとエイトが意を決して話し始める。


「母さん達は勇者が現れたことを知ってる?」


「勇者?…ああ、カルデア学園に現れたんだろ?」


どうやらその情報は耳にしている様だ

これもまたカルデア王国と日本国を比較してしまうのだが、


カルデア王国の情報は新聞か吟遊詩人の

歌話、他国からの言伝等、広がるのに時間がかかるし、尚且つ信憑性も低い。


しかし日本ならそれにプラスしてテレビや

ネットなどの近代科学の力で信憑性も高い。


高いと言うのはマスゴミや戦勝国の洗脳によって嘘の話や事実を捻じ曲げた話をさも真実であるがごとく話すからである。


代表例を挙げると日中戦争時に起きた

南京事件だ、教科書によると虐殺や婦女暴行などを大日本帝国陸軍はしていたと書かれているが、それは全て嘘である。

(と言う話もある。)


そんな事件は起きていないし、起きていたのなら占領時に人口が増える筈がない。

(又は中国軍による意図的な事もある為、正確にはなかった可能性が高い。が正しい。)


枢軸国=大日本帝国=悪

と言うのが日本人の考えだが、実際は

中国軍は国際法違反もしたし

アメリカ軍も日本人を意図的に虐殺した。


(戦争における国際法では民間人に対する意図的な攻撃や市民に扮しての攻撃は禁止されている。

が中国軍はこれを対日本軍として平然と行ない、アメリカ軍もサイパン島や沖縄戦などで多くの民間人の殺し、更に長崎などに原爆を落とし多くの民間人を殺している、その為日本人の死者数は民間人だけでも80万人は亡くなっている。)


つまり勝てば事実を捻じ曲げる事が出来、自分達の行いが悪にも関わらず、

正義と言えるのだ

東京裁判が良い例だ、まさしく正義が勝つではなく、勝った者が正義だ。


(実際の所、日本兵も中国兵に対して毒ガスを使ったり、捕虜の数が多すぎる為、最寄りの駅まで数百キロ歩かせて、多くの人が亡くなったりとしていたが、それにしても東京裁判の実態は酷いものがある。)


「ああ、その勇者の家に多分アイ達はいるよ。」


エイトの言葉に両親は驚く、無理もない、娘達が勇者の所にいるのだ、誰だって驚く。


「ええ!?なんで勇者と!?」


「もしかして、それが君達がここにいる理由かい?」


「はい、実はそうなんです。」


と、ミュウは答える。

エイト達が英雄や魔王だと言うことはまだ知らないのだろう

多分国は勇者の事だけを広めたのだ。


「これから先話すことは全て事実です、とても覚悟がいる話ですが、ご両親にはキチンと話さなければならない事なのです。」


先程と打って変わって真面目なトーンで話すシルフィ、

ミュウとシルフィを見てエイトの両親も

真面目な顔つきになる。


「アイ達は今、女神アダマスの加護を受け相手の好感度を倍増させる事が出来る能力を持った勇者カイトの力によってアイ、メグミ、サユリは洗脳(?)状態にあるんだ。」


「…え?」


「めが…え?なんだって?」


「流石にいきなりこの情報量はキツすぎましたか…」


「ミュウ様それは当然です、私達は前世の記憶もある為、ある程度の知識はありますが、ご両親はその知識もないのです、これでわかった方が異常です。」


ミュウとシルフィは前世の記憶を(シルフィは猫だから分かっているのか不明だが)持っている。だからこそ理解できるのだが、

この世界の人間に現代日本の飛行機の作り方をいきなり教える様なもんだ、わからなくて当然である。


「エイト、1つ1つ丁寧に教えないと理解出来そうにないぞ?」


「アリアン、それはわかってる、だから話が長くなるって前もって忠告したんだから。」


「わかったわエイト、頭痛薬持ってくるから、それを持って来てから話して。」


頭の中を整理する為に必要なのだろう

エイトが頷くと母は薬を用意して夫にも渡す

今は必要ないが後から必ず必要になる。


そして全てを説明し終えるまでにざっと2時間はかかった。


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今回の第二次世界大戦の話はあくまでも作者主観の話であり、(一応)調べて書いていますが、色々な考え方があるので、私の意見が全て正しい訳ではなく、あくまでも一個人の意見として受け取って下さい。

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