第58話 ハーレム勇者様の登場(待ってない)

教室に着くと当たり前だが、人は少なかった

カイト達はあと数十分で来るが、それまでの間4人は雑談をしていた


「…所でアリアンはなんで今日も来たんだ?会いたくないんだろ?カイトに。」


「そりゃあ会いたくないさ、けどミュウ達がそれを我慢して来ているのにあたいだけ部屋にいるのって…ちょっと変だと思ってさ。」


エイトはアリアンにその様な事を聞いたが、どうやら気の変わりみたいだ

そもそも何ヶ月も来ていなかったのだから

説得力がない


「まぁ私としては作り置きを用意する手間が省けたので良かったのですが。」


「それにはいつも感謝してるよ、今日も弁当作ってくれたし。」


どうやらいつも家にいる時はシルフィが昼を作って置いてくれていたらしい

自分で作れよとは思うが


「俺達の分もあの短時間で作るなんて…メイド…いや、シルフィは凄いな。」


「メイドですから。」


「鼻息荒くして言っても説得力ない。」


フンスと言う言葉似合う感じで

シルフィは上機嫌になっていた


(シルフィ、アリアンって名前は前世の頃を思い出す)


シルフィ(猫)と有田杏実…あだ名がアリアン、名前は同じだが、前世の記憶を持っていない事を考えると、本当に偶然なのだろう

もしくは、まだ思い出してないだけなのか

それはわからないが、ただ1つ言えるとすれば


「カイトお兄ちゃん!今日ね!私がお昼作ったんだよ!」


「お!そうなのか?楽しみだなぁ。」


「ちょっと今私と話してたのに~」


「ごめんごめん、許して。」


「じゃあ今日こそ私のI」


「「「駄目に決まってるでしょ!」」」


沢山の女性達の声の中に1人だけ男の声が聞こえる、そう、前世の日本で自分達の人生を滅茶苦茶にし、そして今世でも同じ事をしている男…カイトである


「ねぇ、毒飲ませて殺していい?」


「サリン(毒)です、どうぞ」


「俺達も死ぬからやめて!?」


相変わらず容赦のない言葉に驚きながら

実際にそうして欲しいと思いつつ

カイト達が入ってくるのを見る


「皆んなおはよう!」


カイト.クルージー、昨日勇者になった最低最悪の男、なぜこんな奴が勇者なのかはわからないが、最も注意すべき男


そんな彼を見ていると視線に気付いたのか

こちらに近寄ってくる


「ミュウ、シルフィ、アリアン、おはよう!、さ、早く僕の所に来て一緒にいよう?」


「…………」


「…何か御用ですか?ミュウ様は今お休みになられています、用がなければ来ないでいただけると幸いです。」


敬語で話しているが所々に棘がある

用は"話す事はないから消えろ"と

言っているのである


「何でだよ?アリアンも、勇者である僕と一緒にいたいから来てくれたんだろ?」


「あ?」


「アリアンストップ、余計めんどくさくなる」


アリアンが魔術を展開しようとしていたのでそれを止める

それによってカイトはエイトの存在に気づき


「何で君がいるのかな?何回も注意したよね?僕の婚約者に近づくなって。」


「ちゃんと言ったよな?俺は彼女達が好きだって?」


「と言うか夜にあんな事をしているほどですからね。」


エイトがカイトの前に立ち睨み合いをしている時にシルフィが爆弾を投げる


「ミュウ様と仲がよろしいのはいいのですが、安眠妨害になることは控えてください。昨夜はとてもではないですが眠れませんでしたよ」


「ちょ!おま!」


「シルフィ!?」


「………あ(察し)」


とんでもない事を言ったメイド

確かに昨夜はミュウとキスをしていたが

その言い方だと…


「…テメー…僕の女と寝たのか!!!!」


まぁ…そりゃあそうなるよな………


——————————————————————

シルフィの言葉お借りしましたm(_ _)m

(アルファポリスのコメントから引用しました、シルフィが爆弾発言をした所です。)

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