★★★ Excellent!!!
その美しいどっピンクのサボテンにはとげがあって、中々近づけない。 望月千歳
さーちゃんの静美への感情が、単なる女性の友人で留まらないような妖しげな感じで、ドキドキしながら読ませていただきました。
化粧して、身体を絞って美しくなる努力をして、自分がどんどん変わっていく。年頃の女性ならではのリアリティを感じました。
静美とずっと一緒に居たいとさーちゃんが美しくなればなるほどに、静美との距離感が少しずつ変わってゆくのに目が離せませんでした。
美しいどっピンクのサボテンにはとげがあって、中々近づけない。
静美のその後も、すごく「彼女らしい」感じでしたね。
時間の経過とともに、人との関係性も変化していく。
世の中永遠なものなんてない。
だからこそ、今を大切に生きようと思いました。
そして、この小説を読んで「美しくなったからといって幸せになれるとは限らない」、そういうことにも気づかせてもらった気がします。
素晴らしい小説を有難うございました!