エリー.ファー

 

「百年ください」

「あげません」

「千年ください」

「あげません」

「ニラ玉を食べたいんですけど」

「だめです。ニラ玉が爆発します」

「爆発はしません」

「実際は、ニラ玉との間に死を感じます」

「ニラ玉ですよね」

「違います、違います。ニラ玉です。ニラ玉です」

「ニラ玉の話をしませんか」

「ニラ玉を煮込んでニラ玉にしようと思っていたんですけど」

「逆にね。分かる分かる。逆にね」

「逆にニラ玉だからね」

「ニラ玉の奇数を描いてるんだ」

「何が」

「だから、ニラ玉が危険なんです」

「ニラ玉と危険をサンドイッチにするんです」

「どうして」

「どうしてって」

「ニラ玉のジュースを下さい」

「チョコのやつですか」

「ニラ玉味のジュースですよ」

「チョコのやつですよね」

「違います」

「ニラ玉の味をもう少し濃くしてもらっていいですか」

「いいですよ」

「マンションの家賃をニラ玉で払うことは可能ですか」

「あなただけですよ。払ってないの」

「ニラ玉の甘い匂いが好きです」

「私は嫌いです」

「ニラ玉ですか」

「ニラ玉になった後の話をさせて下さい」

「ニラ玉が太郎だったんですよね」

「ニラ玉だけだって言ってるじゃないですか」

「あの人だけですよ。顎髭の代わりにニラ玉を使っているのって」

「うん、注意はしたんだけどね。でも、ニラ玉が好きなんだってさ」

「ニラ玉ですよ。これはマジです」

「無色透明なニラ玉を二皿ください」

「ニラ玉とカブトガニの間に、あの女の子の頭部を置いて下さい。それが終わったらライターで炙って頂けますか」

「クーポンを使わせてください」

「デジタルクーポンってなんですか」

「ニラ玉です」

「それは、さすがに嘘ですよね」

「嘘です」

「ごめんなさいって言ってもらっていいですか」

「ニラ玉のことですよね」

「ニラ玉のことですよ」

「ニラ玉のキーボードを下さい」

「ニラ玉ってそんなに美味しいものですかね」

「赤いニラ玉って良いですよね」

「絶対に良いですよ」

「ニラ玉でぶっ殺すしかない話をしてもいいですよね」

「いいんじゃないですか」

「ニラ玉ですよ」

「ニラ玉から始まるエロい話ってありますか」

「ありそうで、ないと思うので作るのがいいんじゃないでしょうか」

「ニラ玉ですよね」

「ニラ玉とチャーシューだと、どちらがいいですか」

「チャーシューじゃないですか。ニラ玉って、最高ですし」

「じゃあ、ニラ玉がチャーシューの上にいかないとおかしいですね」

「はっ、ニラ玉はっ、はっ」

「ニラ玉ですか。春ですか」

「はっは」

「ニラ玉はっは」

「おかしくなってきましたね」

「いえ、正常です」

「ニラ玉系正常ですね」

「ニラ玉って、どうにかなりませんかね」

「ニラ玉だと、どうしようもないんですよね」

「ハンガーの形のニラ玉を頂けませんか」

「ロングコートを醤油塗れにして、ニラ玉ってことにできませんか」

「ニラ玉の湿度をコントロールできる能力が欲しいです」

「ニラ玉ですか」

「いいえ、彼女はナンシーです」

「ナンシーがニラ玉ということですか」

「いいえ、違います。ニラ玉にしてください」

「ナンシーをですか」

「ナンシーをニラ玉に変更するためには、クレジットカードが必要です」

「ニラ玉を赤く塗ってくれませんか」

「青」

「赤」

「金」

「赤」

「銀」

「赤」

「緑」

「赤」

「白」

「赤」

「黒」

「赤」

「ニラ玉味のシャンパンを頂けますか」

「二百三十八万円になります」

「ぼったくりニラ玉ですね」

「ニラ玉さんのサインってどこでもらえますか」

「CDを買ってください。ニラ玉のASMRが入ってます」

「幾らですか」

「ニラ玉、十二皿分です」

「買いません」

「買わないんですか」

「ニラ玉が欲しいんです」

「ニラ玉って何ですか」

「から揚げです」

「嘘ですね」

「パフェです」

「ニラ玉のパフェって美味しいんですか」

「すみません。ニラ玉のパフェなんてこの世の中にありません」

「それも、嘘ですよね」

「はい、嘘です。言いきることはできません」

「ニラ玉って。つまり、北半球ですよね」

「南半球の感じは全くないですね」

「ドミノのストッパーはニラ玉のことですよね」

「異常ですよ」

「何がですか」

「ニラ玉ドミノですよ」

「昔、テレビでやってましたよね」

「世界記録がありますよね」

「それは、あるでしょうね」

「オリンピックの競技」

「いや、パラリンピックの競技だったような気がします」

「嘘だね」

「いや、本当ですよ。僕の親戚が日本代表として出てたはずです」

「ニラ玉を食べないと死ぬらしいです」

「あぁ、よくある話ですね」

「ニラ玉よい」

「ニラ玉よいよい音頭」

「ニラ玉っ、はーいっ、よっ、よっ、ほぉいーっ」

「ニラ玉っ、どっこいしょう」

「うっはっはっは」

「うわぁっ、なんだこれ」

「どうしたんだよ」

「下駄箱の中にニラ玉が詰まってて、上履きが取れないんだ」

「六月だしなぁ」

「もうすぐ七月ですね」

「十二月になったら、ニラ玉を廊下に敷き詰めないと呪われちゃうからなぁ」

「ニラ溜まって、ニラ玉」

「美味しいニラ玉を作るために、リベラル派になります」

「リベラル派の意味って、分かってるの」

「分からないよ」

「分からないんだね」

「何も、分からないままだよ」

「ニラ玉を買ってきてください」

「ニラ玉をあなたの足の指に挟ませてください」

「いいですよ」

「ニラ玉だったら良かったのに」

「ニラ玉じゃんけんで遊びたいんですけど、どうしましょうか」

「どうしましょうって、言われましても」

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