『ギャグ多め』美少女が転校してきたら、ハーレムになった件。

第94話 うん。俺もバカだなぁって思ってるよ……自分が

前回のあらすじっ！

　火口さんが俺たちの会話に混ざりたがっている。ヤベェです！以上っ！

「ねぇ、みんなはなんの会話をしてたの？」

　と、俺に聞いてくる。

「えーっと…そ、そう！昨日、俺がアウトレットに行ったらリュー君がいたって話を…」

「そうなの！昨日偶然リュー様に出会ったの！？でね！その時、動画にもあったように…」

「バカか！？バカなのか！？なんで、リュー様のワードを出すのよ！」

　と、先島さんにツッコまれる。

「うん。俺もバカだなぁって思ってるよ……自分が」

（咄嗟に思いついたのがこれってダメだろ！？なんで火口さんにブーストかけてんの！？）

　そんなことを思っていると…

「はーい、集合ー！」

　と、先島さんが号令をかける。

　それに俺と理央は応じて集合する。理央はものすごくやる気のない顔で渋々。

（……ホント、ごめんて）

「で、どうするの、これ？」

　と、先島さんが俺たちに聞いてくる。

「いやぁ………どうしましょうか？」

「放置するのが正解のような気がするけど…」

「そういうわけにはいかないよね」

　“うーん”…と3人で首を傾げていると…

「あ！この方法なら戻ってくれると思うよ！」

　と、先島さんが提案する。

「おー！ホントか！？俺が原因だから、俺にできることはなんでもするぞ！？」

　俺がそう言うと、先島さんは俺の目をしっかりと見て…

「これは汐留君の演技力にかかってるんだよ！」

「もう飽きたよ！このパターン！」

　いつぞやの“顎クイ”と“頭なでなで事件”、“デコツン事件”を思い出す。

（『どうせこのパターンだろうなぁ』って思ってたけども！どんだけ俺の顔面（恐怖付与）に頼るんだよ！）

「いい、汐留君。ゆきっちは今日の朝、リュー様に『腕ゴールテープされたい！』って言ってたの」

「ふむふむ………………ん？腕コーンスープ？なにそれ？美味しいの？」

「ウチが聞きたいわ！“腕ゴールテープ”って言ったのに、なんでそんな言葉に聞こえたの！？」

「いや、『腕ゴールテープ？なんだそれ？聞いたことないなぁ……あ！聞き間違えか！……もしかして腕コーンスープとか？……いや、腕コーンスープってなんだよ！？バカだなぁ、先島さん』ってなった」

「バカなのは汐留君だよ！さっきの“ふむふむ”の間にウチをバカにしてたんかよ！」

「いやいや！だって腕ゴールテープとか聞いたことないぞ！？腕でゴールテープ作るのか！？走ってる人に腕でゴールテープを作るとか、腕が壊れるわ！」

「ホントに知らないのかよ！誰が徒競走のゴールテープを腕でするんだよ！イジメじゃねぇか！」

「………ごもっともです」

（え！この世の中に『腕ゴールテープ』とか流行ってんの！？……もう、新しくできた用語についていけねぇ……。みんな知ってるものなのか？）

　そう思ったので…

「なぁ、理央も『腕ゴールテープ』ってどんなものか知ってるのか？」

「もちろん知ってるよ！“私もされてみたいなぁ”って思ってる！」

「マジかぁ」

（どんなものか想像もつかないんだが！？）

　そんなことを思っていると、先島さんから説明される。

「“腕ゴールテープ”とは、伸ばした腕で立ち去ろうとしている女の子を止める行為のことなんだよ。一言で言えば、腕を出して進行を阻むことかな」

「えっ！そのことを言うの！？それゴールテープじゃなくね！？突破されると思うんだが！？」

（“腕ストップ”とかでしょ！……ネーミングセンスねぇなぁ）

「そのことを“腕ゴールテープ”って言うの！」

「へぇ……全然理解できなかったが……」

「ちなみに、腕ゴールテープをした後に耳元で『どこに行くんだ？お前は俺だけを見ればいいんだよ』と囁いてもらいます！」

「やっぱり、なにかを言わないといけないんだな！」

（しかも、今回もイケメンにしか許されないセリフだし！）

「まぁまぁ、これを言わなかったらただ、進行を邪魔した悪い人になっちゃうからね？」

「そのセリフ言っても進行を邪魔した悪い人のままだと思うんだが！？」

（セリフ言っただけじゃ解決できねぇよ！）

「へー！そう思うんだ。でも女の子はそう思わないんだよね！ねぇ！涼風さん！？」

「そうそう！このセリフ言われるとなんでも“許します！”ってなっちゃうんだよ！」

「もはや土下座よりもすごい言葉だな」

（今度、怒っている舞に言ったら全て許してくれるかな？……実験してみたいけど、リスクの方が大きいので、怒っている舞に油を注いでもいい時にしよう……。そんな時ってくるのか？）

　そんなことを思う凛であった。

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作者からの一言！

『腕ゴールテープ』ってなんやねんっ！初めて聞いたわ！