カズラを…殺す?

 黒空さんの元にやってきた2人の天使、フローラさんとビアンカさん。

ビアンカさんの元に2人の上? から連絡が来て、悪魔になったカズラを殺すことになったらしい。


先輩のビアンカさんは、上に呼ばれたので私達から離れる。

この場には、私・黒空さん・フローラさんの3人が残された…。



「私達の話は以上です。これからどうされます?」

フローラさんは私と黒空さんに確認する。


「フローラさん、カズラを殺すなんて嘘ですよね?」

私はフローラさんに問い詰める。嘘だと言って欲しい。


「嘘ではないでしょう。先輩のあんな真面目な顔、見たことないですから」


フローラさんとビアンカさんは、かつて同じ所属だったらしい。

だから、ビアンカさんの性格がわかっているようだ。


「でも悪魔になったとしても、カズラは誰も消してないんですよ。殺すほどではないはずです」


フローラさんの写真に、角と黒い翼があるカズラが映っていたんだ。

認めたくないけど、カズラはもう人間じゃない。けど…


「悪魔になること自体が問題なんです。普通の人間は悪魔になったりしません」


「そうかもしれませんけど……」

ダメだ。反論できない。


「カズラさんのターゲットは黒空さんです。私が黒空さんを守るので、シオンさんはご安心ください」


そう言い終わった後、フローラさんが突然学校の屋上を観始める。

そしてすぐ、視線を止める。


私も急いでフローラさんと同じところを観る。…なんか黒いのがいる?

その黒いのが飛び立ち、私達に向かってくる。


「カズラさんです! こんな明るい時間から来るなんて…」

フローラさんが私達に知らせる。天使って、人より視力が良いのかな?


今日はGWゴールデンウィーク初日だから誰も登校していないし、学校周りに家はない。

時間に関係なく、襲いやすい場所なんだ。


「フローラさん、どうするの?」

そう言った黒空さんは、混乱しているように見える。


「……」

フローラさんは答えない。考えているか、様子見か…。


黒いのは私達のそばに着地した。…間近で見て私にも分かった。

間違いなくカズラだ。黒いローブみたいなのを纏っているから、全身真っ黒になる。


緊張感が漂う中、カズラが口を開く…。

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