【第2部 両想い編】プロローグ
(第1部 要約)
★第1部最終章までの要約です。
第1部のネタバレとなりますのでご注意くださいませ。
高校の同級生でバイト仲間の光莉と智希。バイト帰りに乗ったエレベーターを降りると、そこは見知らぬ世界だった。突如ドラゴンに襲われたが、リオン、イオ、ライルが助けてくれ難を逃れた。
2人を迎えに来たエリアルに連れられ、辿り着いたのは皇宮神殿。2人を出迎えたのは、宇宙を司る神・ラティア神。神が言うには、ここは神が手を加えたもうひとつの地球「β地球」らしい。神は2人がいた元の地球の時間を遡り、紀元前の頃に存在した神々へ魔力を与えた。そしてその神々が、人間へ魔力を分け与えたという。
この世界では3500年前から、およそ100年おきに魔族と人間の戦いが起こっている。召喚されたその日こそ「後退の8年」の始まりの日だった。魔族が蔓延るこの世界を2人の力で救って欲しいと、199代皇帝ナジュド・ギルガメシュは言った。
この世界では、魔力を受け取る「洗礼」を受けた後、「
2人もこの儀式を行い、対を結んだ。「混和」は、互いの両手・両足・頭部の一部を同時に合わせる必要がある。魔力の安定のために、2人は毎日「混和」を行うことになった。恥ずかしすぎるこの儀式に始めは困惑していた2人だが、徐々に2人の関係性にも変化が出てくる。
智希の魔力容量は3億、光莉は12億といずれも規格外の魔力量だった。智希は火・水・木・土の4属性持ちだったが、光莉は属性なしとなり落ち込む。
智希は皇宮図書館に展示されていた、初代皇帝の蔵書を目にして驚く。その蔵書は、全て日本語で書かれてあったのだ。
リオンの魔法陣を見せてもらっていた光莉は、気付かぬうちに『転移』の完全詠唱を行ってしまい、どこかに転移してしまう。慌てる智希らだったが、光莉がファイアドラゴンの出現するパジャ島に転移していることがわかり、すぐに追いかけなんとか光莉を救い出す。そして智希は、初代皇帝の蔵書にあった強大な魔法を使い、ドラゴンを倒すことに成功した。
倒したファイアドラゴンに「ポッポ」と名付け、智希はドラゴンの使役に成功した。
智希と光莉は皇宮図書館を訪れ、初代皇帝が残した3500種もの
本来皇室に代々引き継がれる神級魔法だが、現皇帝・ナジュドは神級魔法を扱えなかった。ナジュドの父は既に亡くなっており、祖父である先代皇帝は父の弟・ディーノに殺されてしまったため、ナジュドは神級魔法を継承できなかったのだ。
この世界の者は、目にしたことのない魔法は使えないという。2人が神級魔法を使うことができたおかげで、ナジュドは無事に神級魔法を継承できることとなり喜ぶ。
その日、2人の歓迎会を兼ねて魔導師や軍人が集まり懇親会が開かれた。翌日には金星通り商店街で買い物を行い、同世代のイオやライル、ニナ、メイサと知り合う。
その頃、パジャ島で戦っていた魔族であるリザード族とオーガ族の族長が捕まる。2人はそれぞれに、「リズ」「オニキス」と名付け使役した。2人は元々火の精霊・イフリートに使役されていたが、イフリートも何者かに使役されているようだった。
翌朝、瀕死の状態のイフリートが見つかる。イフリートは何者かに「服従」させられており、2人は「解呪」の魔法で服従を解いた。
話を聞くと、精霊王を《クイーン》と呼ばれるエルフクイーンに人質にとられてしまい、イフリートは《クイーン》に使役されドラゴンや魔族を率いて戦わされていたらしい。精霊王奪還のため、2人とイフリートは共闘することとなった。
その日の夜、2人はリオン、イオ、ライルの男子会と、リイナ、ニナ、メイサの女子会にそれぞれ参加する。
イオに無理やり酒を飲まされ、智希は上機嫌で光莉を名前で呼び、手を繋いで帰宅した。翌朝我に返り後悔に襲われる智希だが、光莉はそれを受け入れる。2人の距離が、更に近づいた夜となった。
翌日は魔族と人間が共生できる場所を探し、旧帝都を視察する。同行したイフリートが精霊王の気配を感知し、《クイーン》のアジトの位置がある程度絞られた。
皇宮で行われた食事会の後、智希と光莉は互いの過去を初めて晒す。苦しんだ過去を慰め合い、許し合い、2人の間に本当の意味での信頼関係が築かれることとなった。
それからの数日も、忙しく過ごす2人。
2人は、ナジュドらへの神級魔法の引き継ぎを終えた後、皇帝が代々受け継ぐ秘密の部屋に招待される。
そこでナジュドは、皇室に隠された秘密を2人に話す。198代皇帝を殺めた叔父のディーノ、もしくは198代皇帝の隠し子が、《クイーン》に神級魔法を教えた可能性があること。それは表沙汰になってはならない、皇室にとって非常に不都合な話だった。
エリアルの誕生会の翌日、ライルからの一報が入る。氷の大地での戦闘で、イオが意識不明となっていた。イオは心停止しており「治癒」魔法も聞かず、智希が必死の心肺蘇生を行いなんとか一命を取り留める。友人が危険な目に合い、改めて戦争の恐ろしさを思い知る2人だった。
翌日、魔導研究所がワーウルフらに襲撃される。襲撃の目的は、捉えられた少女を助け出すためだった。
少女はなんと、前回の召喚者である蛍と、ワーウルフの間に生まれた子供だった。光莉の必死の「治癒」で、魔族と人間のハーフであるゆきは命を吹き返す。
ナジュドや智希らの説得で、ワーウルフ族の族長も一旦の停戦を受け容れた。
「治癒」で疲れ果てた光莉を、智希は優しく看守る。そして智希はとうとう自分の想いを、光莉に打ち明ける。だが、戦闘に集中できなくなることを危惧して光莉には、返事はまだいいと伝えた。光莉もそれを受け容れた。
明朝から、本格的な戦闘が始まった。
アイスドラゴン、アースドラゴン、トルネードドラゴンの同時襲撃だった。イフリートと協力しながら2人はドラゴンを倒し、精霊たちの「服従」を「解呪」する。
そしてとうとう《クイーン》が帝都に襲いかかった。智希らは《クイーン》が不在となった旧帝都のアジトに潜入し、目的のひとつであった精霊王を解放する。
光莉は、帝都で《クイーン》を迎え撃つ。智希の作戦でなんとかダークドラゴン、サンダードラゴンを撃退する。
《クイーン》は結界を破り皇宮に侵入するが、予め張られていた「特殊結界・転移」により魔導訓練場へと転移させられた。魔法を吸収する空間で、《クイーン》と2人は撃ち合いの大混戦となる。
その中で智希は、《クイーン》が同時に発動できる魔法の数に限界があると予測し、罠を張った。見事予測が的中し、とうとう《クイーン》を捕らえることに成功した。
捕らえられた《クイーン》は、さくらという名を初代皇帝から授かったと話す。初代皇帝は智希の予想通り、現代日本からの転生者だった。
さくらは、魔族と人間の争いのきっかけが昔の皇室にあったこと、今回の戦いが最後と思い臨んだことを語る。また、《魔神》と名乗る者から神級魔法を教えられ、皇宮を襲うように進言されたと話す。《魔神》の正体はわからぬまま、「後退の8年」に一旦の終止符が打たれた。
戦いで魔力を使いすぎたことで、光莉は気を失った。徐々に覚醒しかけていた時、偶然リイナからの智希への告白を聞いてしまう。困惑し、智希に会わないよう避ける日々が続いた。
しかし、考えれば考えるほど、光莉は智希のことが好きで仕方なかった。決心をしてリイナに、告白を聞いてしまったことを謝るが、罪悪感から泣きだしてしまう。リイナは光莉を優しく受け止め、光莉はようやく智希に返事をする決意をした。
翌日は、今回の戦いにおける褒賞の授与式だった。見慣れぬ光莉のドレス姿に緊張しながら、式の前に「マナの混和」だけ済ませる。光莉は智希に、「終わったら話がしたい」と伝えた。
式の終了後、智希は森の近くで光莉を待っていた。その時、黒い蝶が舞っているのを見つけ、思わずあとを追いかける。
ちょうどやってきた光莉が智希を呼ぶが、智希は光莉の目の前で忽然と姿を消してしまった。
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