第23話女性陣は強い 幹事長は保身に走る
衆議院議員事務所を出ての帰り道。
シルビア
「スッキリしたけど・・・華音は陰険だ」
春香
「イケズと言う、京都では」
雨宮瞳は、華音をかばう。
「でも、水戸黄門とか、浅見光彦みたいな、どんでん返しで面白かった」
エレーナもニコニコ。
「相手に好きなだけやらせておいて・・・最後に、身の程知らずって、面白いかも」
シルビアはフンフンと頷く。
「もっと華音がイジメられても、面白かったのかな」
春香も同調する。
「そうやな、それも一興や」
トボトボ黙って歩いていた華音は、ここまで言われて、ようやく反論。
「あのさ、瞳ちゃんはともかく」
「それ以外のお姉さま方は、この大問題に対する真面目さに欠けるのでは?」
「ここに来て、僕をいじって、どうするの?」
しかし、そんな反論で引き下がるような、女性たちではない。
シルビア
「その文句顔、本当に可愛い」
春香
「お風呂が楽しみやな、もっと苛めたる」
「瞳ちゃんも参加するやろ?」
瞳は、顔が赤い。
「はい、最近、盛り上がって来ました」
エレーナも、それは認める。
「うん、瞳ちゃん、すごく立派になった」
「大きさ、張り、形、芸術品みたい」
シルビア
「私と、ほぼ同じだね」
春香は悔しそう。
「抜かれたかな・・・」
瞳はますます顔が赤い。
「そんなこと・・・恥ずかしい」
エレーナ
「豊穣さはめでたいこと、神の恵みだよ」
華音は、結局、女性たちに負けた。
「混浴風呂の恐怖」を予想しつつ、歩くしかない。
さて、華音によって、「奈落の底」に落とされた、杉田衆議院議員は、幹事長から連絡を受けていた。
「杉田、お前は終わりだ」
「もう、次を探している」
杉田議員
「・・・そんな・・・確かに三田様には、申し訳ないことをいたしましたが」
「あれは、石川秘書が、あまりにも馬鹿で」
「・・・わけのわからない動画もありますが」
「そもそも、幹事長のご指示で、あの沢田とかの家を探ったんですよ」
幹事長
「うるさい、余計なことを言うな」
「俺は、そんなことは言わない、知らない」
杉田議員
「そんな・・・ご指示は・・・・確かに」
幹事長
「録音でもしてあるのか?」
杉田議員は、顔が蒼白。
「いえ・・・ありません、それも幹事長のご指示で、あくまでも内密と」
幹事長は、見下すような笑い声。
「だから、おれは言わない、知らない」
「じゃあ、忙しい」
「辞任会見の準備でもしておけ」
「あくまでも、政党本部は関係がない、お前も言え」
少し間があった。
「俺は・・・言わない、知らない」
「変なことを言うなら・・・どうなっても知らんぞ」
杉田議員は、二階の窓から外を見た。
黒い帽子、黒いスーツを着て、黒いサングラスをした男が二人、警告のように、銃を向けている。
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