第19話華音VS衆議院議員(1)
華音の一行は、柳生ビルを出て、メトロに乗った。
尚、沢田家は、柳生ビルに「危険防止のため」残った。
シルビア
「一旦、屋敷に戻るの?」
華音
「うん、立花管理人にも言わないと」
春香
「屋敷から歩いて10分くらいかな」
雨宮瞳は不安顔。
「子供扱いで追い返されないかな」
エレーナ
「でも、18を過ぎているから選挙権はあるわけで」
華音はスマホで動画サイトを見る。
「かなり見られているね」
その後は、ほとんど会話らしいものはない。
華音は目を閉じて、何か考えごとをしているし、女性たちも、ウツラウツラ状態。
やはり、沢田史裕襲撃事件発生以来の緊張の疲れ、それを癒していた。
久我山の屋敷に着くと、立花管理人が出迎え、華音にサッと資料を渡す。
「政治献金は、それなりに、ただ、政権与党であるから、との理由です」
華音は、少し目を通して、頷く。
「どうなることやらだけど、行って来ます」
立花管理人
「お車を出しますか?」
華音は首を横に振る。
「目立ち過ぎるね、それは」
立花管理人は、クスッと笑う。
「警護は不要ですし、それと」
華音
「それと・・・とは?」
立花管理人
「吉村学園長も、若と、同じお考えのようで」
「卒業生を襲撃するとは、とんでもないと、お怒りも」
華音は、軽く頷いただけ、徒歩で久我山の屋敷を出て、歩き始めた。
再び、シルビア、春香。エレーナ、雨宮瞳が、さっと、華音の周りを固めている。
シルビア
「あそこ?見えて来たね、あのビルの二階?」
春香
「なかなか立派なビル・・・あ、岩崎三田ビル?・・・華音の名義か・・・」
エレーナ
「衆議院議員事務所って書いてある、貸しているの?」
雨宮瞳
「でも、なんか忙しそうに動いている、動画の関係で?」
華音の一行は、そのまま衆議院議員事務所のあるビルに入った。
ただ、その途端、野太い声が華音たちの頭上から、降って来た。
「何だ?お前ら!何の用だ!」
「今忙しい!とっとと帰れ!」
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