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宮理くうり戦オーダー


酒井(PR 3)

佐山(HO 3)

鷲川(PR 2)

須野田(LO 2)

小川(LO 2)

甲(FL 3)

松上(FL 2)

芹川(NO8 3)

荒山(SH 2)

犬伏(SO 1)

鶴(CTB 3)

林(WTB 3)

金田(WTB 1)

瀬上(CTB 2) 

宝田(FB 3)



 晴天。決勝戦には、観客も多かった。

 地本テレビ局も来ている。試合の様子は、深夜に放送する予定である。また、インターネットにもアップされる。

「空ちゃん、カルアちゃんの妹なんだけどさ」

「うん。え?」

 試合開始直前、西木がテイラーに突然話しかけた。

「名前、曜子なんだって」

「はあ」

「おかしくない?」

「そうかな」

「ミルクだと思うじゃん」

「いやあ……」

「何の心境の変化があったんだろうね。兄がカルアで妹が曜子だよ」

「試合前にする話?」

「ふふ。なんか、青い顔してたから」

 そう言うと西木は、テイラーの背中をたたいた。

「青い顔……」

 テイラーは唇を尖らせた。

 今日は星野がベンチ外となっている。前試合での怪我が治らなかったのだ。そのため、スクラムハーフの控えはテイラー一人になっていた。

 今日、荒山に何かあればテイラーしかいないのである。

 早く試合に出たいとは思っていた。それなのに、試合に出るのはとても怖い。

「犬伏君!」

「ん? なに?」

「スクラムハーフは経験ある?」

「あるけど……」

 突然呼び止められて、予想外の質問にカルアはきょとんとしていた。

「そうか、よかった」

「え?」

「いやいや、なんでもない」

 試合開始の時間が迫っている。

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