悪意の排除2(??? vs〝変転・反〟の概念体【Stanford】)
「次は、そこか」
謎の機体は、エリア7“不滅のメガロポリス”の外端部に転移していた。
「領域の
先ほど、敢えてフレドリックの領域内に入った謎の機体は、特性を完全に分析・理解していた。
現在、機体のカメラアイ――正確には、謎の機体に宿った神魂――が捉えるは、また別の領域。その名を【prison experiment】と呼ばれる。
そしてその領域の中心に位置するは、概念体
「位置さえ見定めれば、あとは容易い」
謎の機体が今度に構えるは、SGアサルトライフル。100
だが、謎の機体にとっては――距離という概念程度、造作もない。
「因果を
スタンフォードの正体を捉え続ける謎の機体は、全身から
誰にも見られていないそれは、しかし謎の機体が励起状態を示す目印となっていた。
「この世界に歪みを生む存在よ――私は貴様を、認容しない」
誰に聞かせるでもなく、ただ自らの抱く感覚をそのままに、謎の機体は呟く。
「滅せよ。既に消失した、同質の存在がごとく」
そして、謎の機体は引き金を引く。
放たれた弾丸は銃のすぐ目の前で消失し――次の瞬間、スタンフォードの内部で
「……!?!?」
自身に何が起きたのかを、理解する時も無く……スタンフォードは消失し、同時に
「これで、2体。残るは1体」
謎の機体は残る最後の悪意を探すべく、一度高高度に転移したのであった。
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★感想
瞬殺。距離にさえ気を付ければ何とでもなる相手だった。
これぞ桜付きのスペック、これぞ桜付きが積極戦闘に
「ソルト様への
前回のフレドリック戦でわざと領域に入っていたことにより、スタンフォードの領域そのものや外端部を探知出来ていた……という設定。もう少し噛み砕くと、「フレドリック戦がここで活きた」という感じ。描写はかなりあっさりだったけど。
というか、フレドリック戦をしていなければ「うっかり領域内侵入、からの因果律操作&粒子テレポートによる脱出、そしてスタンフォードの位置を特定して撃破」と遠回りになっていた。ストーリー的にはコチラが美味しそうだが、桜付きに関しては「むしろ苦戦させないでストレートに勝つのがそれらしい」との判断により、あっさり決着させる路線を貫いた。手を抜いた、と
エッツェルが呼んだ新規概念体3体のうち、これで2体目を桜付きで排除した。
たぶん、既にエッツェルに桜付きの存在がバレていると思われる。バレ
というか、まさか「(新規概念体たちを)呼んだら、瞬く間に呼んだメンツの3分の2が排除された」というのは、さしものエッツェルですら想定外ではなかろうか。私なら絶対に驚く。
とはいえ、フレドリック、スタンフォード、ファウストの3体は、有原としては「縛り解禁待った無し」、桜付きとしては「介入度合いが強まろうと、即時排除を実行するのが何よりの益」となるレベルで、リア様の世界にとって厄介。なので高速排除はやむを得ない……はず。
そういうわけで、インチキ三体衆のうち残すはファウストのみ。たぶん戦法はこのスタンフォード戦と同様。超長距離狙撃、さもなくば“認識させずに一方的に仕留める”ステルス戦術。攻略情報があるなら、フル活用するのが有原です。
ただし、ファウストに関しては、桜付き以外で倒しても最低限のつなげ方を見定めているため、そこは問題なし。
このまま現在の緊急事態を、畳み掛ける勢いで解決する方針。
エッツェルにとっては幸か不幸か(おそらく“不幸”だろうが)、新規概念体の召喚は「桜付きを本気にさせた」という結果を迎えた。
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