8.5日目 クリスマス回!

「よーし、クリスマスだし頑張ってはたらくぞー!」


「十時ちゃん元気ね」


 はしゃぐ子供を見守る母親の顔をしている松岡さん。相変わらず大人びてるなぁ。


「そりゃあ、今日はクリスマスですし」


「いや、なんでクリスマスなのに咲桜は働いてんのさ……」


「と、朱鷺子!?なんでいるの!?」


「いやぁ、予約しようとここに電話したら夏目さんって人が出て、話し込んでる間に今日ヘルプで入ることに」


「可能なの!?テンチョはなんて言ってたの!?」


「『料理とか運ぶだけならいけそうだね』って」


「ちゃっかりテンチョテストしてるぅ!!」


 ※実際にこんなことはありません。




「よーし、開店だぁ!今のメンバー的に不安だけど!」


「えーっと……ホールリーダーの松岡さん、キッチンのベテラン白熊木さん、ヘボい咲桜と店長と私……人足りなくない?」


「ヘボくないよ!!」


「ははは。まぁ十時さんはヘボいというより可笑しいのほうが近いかなー」


「白熊木さんまで!もう!」


「ごめんごめん。で、人が足りないって言ってたっけ。安心して、今日は他にもヘルプがいるよ」


「へー、せっかくのクリスマスを労働に捧げる輩が私達以外にもいたんですね」


 爽やかな笑顔でそんなことを言う朱鷺子。私にとってはいつものことだけど……。


「……十時さん、終夜さんってどんな子なの?怖いんだけど」


「うーん……自虐が周りに伝染して出来た毒舌キャラ?」


「自分だけじゃなく自分が所属するカテゴリを馬鹿にするんだね!?怖っ!!」


「おー、理解力すごいですね。ところで話戻すんですけど誰が来るんですか?」


「十時さんが聞いてくれたのは嬉しいけど知らないかもなぁ……朱宮さんって人なんだけど」


「……誰?」


「僕の個人的な知り合いかな」


「ふーん……」


 このあと沢山お客さんが来て忙しかったり、その朱宮さんがテンチョ並みの働きしてたり、朱鷺子がもしかしたら私より優秀かもしれなかったりで楽しかったです。



「それでは皆さん……メリークリスマス!!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る