第12話 オレンジ色



そのロングのふわふわしたスカートが良く似合うよ


でもごめんね

貴女に似合うのじゃなくて

この街路樹を通りすぎる姿が

とても美しすぎて


私は

誰を愛しているのだろう?


貴女だけであったはずなのに


別の何かに心を奪われているような気がして


綺麗な貴女よりも

秋の気配を見ているのは

妖精となった貴女を見ている

別の私なのかもしれない

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