2人カラオケ
ピーンポーン!
インターホンで目を覚ます。
「ンンッ、もう10時か」
埃っぽい部屋から出てとりあえずドアを開ける。
「はい」
「あーそぼ!」
ドアを閉めリビングに戻る。そこには親が作り置きした卵焼きとご飯があった。俺の親の作る卵焼きは絶品だ。中が少しとろけてて、卵焼きにも半熟があると……
ピーンポーン!!
教えてくれる。塩味が効いていて、ご飯もよく進む。よく考えられている献立だ。その後歯磨きをする。このミント味って意外と良いよな。特に磨かなく……
ピーンポーン!!!!
ても綺麗になった感がある。俺は歯磨きを済ませ顔を洗う。皆は顔から洗うだろうか?俺はうがいをした後そのままそのコップで水を顔にぶち撒ける派だから先歯磨きを済ませる。
ピーンポーン!!!!!!!!
服を着替えてドアを開ける。
「なんで俺の家知ってんだよ」
「昨日つけてた」
「ストーカーじゃないか。それともファン?」
「今日はどこ行くのかな?ボルダリング行こう!」
頼むから会話しようや。
「今日は一人カラオケするんだ。帰ってくれ」
「昨日はバイトって言ったじゃん!」
俺としたことがど忘れしていた。お財布が暖かくなったせいだ。金は人に油断と隙を与える。
「じゃあ私もカラオケ行く!」
「そうかそうか、じゃあお互い一人カラオケを満喫しようじゃないか。また水曜」
そう言ってドアを閉めようとしたが、手を引っ張られた。
「よーし行こう!」
なんとか鍵を閉めたが、カラオケまで連れてこられた。しかも予約していないところのカラオケだ。しょうがない。キャンセルするか。
「俺金持って来てないぞ」
「私のおっごっりっ!」
そのままライブ部屋を取り、店員に取り敢えず3時間分の穴を払う。
「私初めてなんだよねー。早くやりたいなー。いろいろ教えてね!」
「すみませんお客様。カラオケで如何わしい行為はやめてください」
うん、これは俺らは悪くない。もちろんすることもない。
「え〜、どうする?」
「どうする?じゃねぇよ。大丈夫ですやらないんで」
まだ連休は連休にすらなっていない。カラオケはまだカラオケにすらなっていない。
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