あっちの世界
病室にて。
『なあ、お見舞いに来たお前の方が具合悪そうなのはどうなのよ。もっとシャキッとしろよ。元気出せって』
『だって、だって、お前、余命宣告されたんだろ。もってあと一ヶ月なんだろ。そんなのってあんまりだろ。うぅ、うっ……うぅ……』
『ったく。泣くなよな、もう』
『だって、だって……。うう。むしろなんでお前はそんなに明るいんだよ。死ぬんだぞ。怖くはないのか』
『ははっ! 全ッ然怖くないね。むしろありがたいとさえ思ってるよ。そりゃあ現世に未練がないかといえば嘘にはなるが、あっちの世界はこっちよりもっと素晴らしいらしいからな』
『へ? あっちの世界……? へえ、お前って天国とか信じてるタチなんだな』
『おいおい、人が死んだらどこにいくのか知らないのか? 無知は可哀想だなあ。全くやれやれだぜ。じゃあ無知なお前に一ついいことを教えてやろう。人は生前の行いにやって死後に二つの道のうちのどちらかに導かれる』
『天国と地獄だろ』
『違う。おっぱいぷるんぷるんパラダイスと、ヒンヌー砂漠だ』
『え? おっぱ……ヒンニュー……え?』
『おっぱいぷるんぷるんパラダイスと、ヒンヌー砂漠だ』
『え? ……え? え?』
『おっぱいぷるんぷるんパラダイスと、ヒンヌー砂漠だ』
『…………ふぇ?』
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