第26話 護衛依頼達成

スザンヌと二人きりで湖が見える郊外にピクニックに行き、お互いの愛を確認しあい、キタミに帰ったら、スザンヌの家でサトルも生活を始める事になった。


プロバラ王国での護衛も午前中で終わり、後はメッシーナ王国に向かって帰国するばかりとなった。


午前中はアグネス嬢とクリスティーナ王女がお世話になった公爵家や王妃、王女に挨拶回りをして、最後の昼食を王妃の主催で盛大に行われ、サトルもスザンヌと呼ばれてご馳走になった。


「サトル、色々世話になった、妾が呼んだら直ぐ来るのじゃぞ!忘れないでたもう」


「分かりました、王妃様もお元気で!」

と言って王都を後にし、アグネス嬢とクリスティーナ王女の馬車を護衛してプロバラ王国の王都を後にした。


来る時と同じコースで帰ったため、残念ながらクリスティーナ王女はサトルの美味しいピザを食べれず帰って行ったが、アグネス嬢はまたしても、美味しいケーキとピザにあり付けて、無事にキタミに戻ってきた。


リリー公爵様から依頼達成として金貨70枚を二人に渡され、更にサトルには食事とケーキ代として金貨5枚が渡された。


サトルとスザンヌは冒険ギルドに戻って来て、スザンヌがケーシーにサトルのカードをSSクラスに変えるように指示し、サトルは遂にこの世界で初めてのSSクラスの冒険者となった。


しかも、男性なんだ!


「ケーシー、私はきょうはこの後、家に帰るので後のことは頼むな」


「分かりました、お疲れ様です」とケーシーが答える。


スザンヌとサトルは再び貴族街に戻り、スザンヌの家の前で馬車と馬を『具現の石』と『具現の水晶』に戻し、スザンヌの後に従って家の門を潜った。


「スザンヌ、随分とでかい家に住んでいるのだな!」


「だから言ったじゃない、部屋が余っていると・・・」


家に入ると、侍女が二人を出迎えた。


「ルビーゼ、マーガレット、私の旦那さんのサトルだ、私より強いSSクラスの冒険者できょうから一緒に暮らす事になったから頼むわ」


「サトルです宜しく」


「スザンヌ様、サトル様のお部屋はどう致しましょうか?」


「私の部屋を一緒に使うから良いわ、それと二人に言っておく事が有るの、サトルに触れると意識が無くなるから決して触らない様にね」


「サトル、取り敢えずお風呂に入って夕食迄休んだら?」


「ああ、ありがとう!そうさせて貰う」


サトルはルビーゼに案内されてスザンヌの部屋に入り、風呂に入って、大きなベッドに横になった。


サトルは矢張り護衛依頼等で疲れていたのか直ぐにベッドに横になると意識を手放した。


どの位寝たのであろうか、目を覚ましたサトルは一瞬ここがどこなのか分からない感じだった。


"あぁ、そうだ!スザンヌと結婚する事になって一緒に住む事になったんだっけ"と着替えて降りて行った。


広いリビングでお茶を飲んでいるスザンヌ。


「ゆっくりやすめたよ!やはり少し気を張って護衛していたから疲れていないと言っても疲れていたのかな・・・」


「私は何度も行って慣れているがサトルは初めてだからね」


「あした、私がギルドに出る前に役場に行って結婚の手続きをしましょう」


「そのあと俺はクエストでも受けるよ」


「ああ、そうして、しばらくは公にしないで今まで通り過ごしましょ。ただ、サトルの家がここだと言うこと。それと、私は内々に私の後を引き継ぐギルマスを考えないと・・・」


「スザンヌ様、夕食の準備ができました」とルビーゼ。


「ありがとう、じゃ、サトル行きましょ」


二人は食堂にいく。


「すげぇー広い食堂だな、今までここを一人で使っていたのか?」


「そうよ、ただ仕事柄貴族達を呼んでパーティーを催すとここも手狭になるわ」


「Sランクって、本当に貴族扱いなんだな」


「そうよ、サトルだってリリー公爵家より遥かに大金持ちじゃない」


「いやぁ、お金が有ってもこんなでかい家は俺は要らんぞ!」


「貴族って、見栄も大事なのよ」


「さぁ、夕食を頂きましょ」


スザンヌの家での初めての食事はとても美味しかった。

まるで王都の高級レストランで食べる食事のようで、フルコースの食事だ。

ただ、デザートだけはサトルが出すケーキには遠く及ばない。


「サトル、悪いけどアメリカンコーヒーという飲み物とショートケーキを私とルビーぜとマーガレットに出して貰えるかしら?彼女達に今後のデザートはコースの場合、サトルに相談して出してもらうようにと頼むつもりなの」


サトルはアメリカンコーヒーとミルク、砂糖にショートケーキと自分にはサバランをだして、食卓で4人で別腹タイムとなった。


驚いているのはルビーゼとマーガレットの二人だ。

信じられない食べ物を口にてただただ驚き、口にした途端トローンとだらしない顔

になった。


「スザンヌ様、このお菓子は信じられないほど美味しいですわ」


「サトル、二人とも気に入ったみたいよ!二人ともサトルがこれから時々出してくれるからよくお願いしておきなさい」


「サトル様、是非またの時にお願いします」


「別に毎日だって構わないよ、15時のオヤツか俺が冒険者ギルドから帰ってきたら紅茶と一緒に出してあげるよ」


二人はにこにこしてサトルに感謝してから片付けを始めた。


「スザンヌ、夜は今まで女性3人だけで不用心だったのでは?」


「サトル、勘違いしてるわよ、この世界は女性が強いから男性3人なら不用心かもしれないけど、私も含めてルビーゼとマーガレット二人もAランクの冒険者だから大丈夫なの」


「でも一応夜スザンヌが帰宅したら屋敷全体をシールドするな」


「それじゃ二人ともおやすみ」とサトルは侍女に挨拶してスザンヌと2階に上がった。


スザンヌとサトルはいつものようにスキル耐性の訓練と称してスザンヌの腕から順番にサトルが触れていき、果てるまでスザンヌは恍惚に浸っていた。


明日はギルドに出勤する前に役所に結婚の書類を提出しに二人で行くことにしてベッドで意識を投げ出した。




********

その頃ルビーゼ、マーガレットの二人は・・・


「ねぇ、マーガレット、サトルさんっていい男よね!でも、よくスザンヌさんが結婚する気になったわね?彼女より強い男性なんて存在しないのに・・・」


「スザンヌ様は昔から自分と同じくらい強くなければ男とは結婚しないと言っていたのに彼は見た目は強そうではないけど、動きからは全く隙がないから私たちと同等かそれ以上の強さよ、男では考えられないけどね」


「一度スザンヌさんがいない時模擬戦でも相手してもらおうかしら?触れただけで気絶させられると言っていたから、特別なスキル持ちなのかもね」


「とにかく少し様子見だわね。美味しいお菓子をくれるので邪険には扱わないけど

男ってよわいからなぁ」とルビーゼ。


次の日の早朝、二人の侍女は中庭から凄まじい”気”を感じて剣を持って慌てて降り

て庭を見てみると、大剣の『誅戮剣』をものすごい速度で素振りをしているサトルを見つけた。


彼女達にはサトルの振る大剣が見えていない。ただ空気を切り裂く衝撃波が凄まじく見ていてタジタジになるほどだ。


素振りを終えて2階に戻るサトルを見つめる二人の侍女は改めて規格外のサトルを感心して2階に消えて行くのを眺めていた。


サトルはお風呂に入って着替えて瞑想してしばらくしてからそれを解いて、スザンヌがおきてくるのを待っていた。


「サトル、朝練をしてたの?」


「ああ、目が覚めた?顔洗って食事に行こうよ」サトルは彼女の準備ができるのを待って二人で食堂に行く。


食卓には卵焼きとサラダにマナバイソンのバター焼きとスープにパンと朝からにしてはカロリーが高めの朝食だ。


サトルはアメリカンコーヒーを入れて飲んでから、スザンヌと一緒に役所へと向かった。


「おはようございます、スザンヌさん珍しいですね!」


「結婚報告書をくれないか?」


「はい、2通同じ書類を書いてこちらに出してください」


スザンヌが書いて、夫のところにサトルが名前を書き入れた。


「ええええ、スザンヌさん自身の結婚報告書だったのですか?」


「そうだが?夫のサトルだ」


「冒険者のサトルです、よろしく」と言って、受付カウンターから逃げるように離れた。


スザンヌと一緒に役所を出て冒険者ギルドに向かった。


「サトル、私たちこれで晴れて夫婦になったわね」


「この世界に落ちて来て良かったよ!幸せだ」


ギルドの扉を開け、スザンヌと一緒に冒険者ギルドに入った。


「スザンヌ様おはようございます」とケーシー。


「おはよう」と言ってギルドマスター室に向かうスザンヌ。


「あら、サトルちゃんおはよう!どう?SSクラスになった気持ちは?」


「おはようございます、別にいつも通りで特に思うところもないですよ」


「すでに世界各国の冒険者ギルドには回覧が回って、男性でSSクラスの最高位冒険者になったサトル・フルイチとニーズが走り回っているわよ」とケーシー。


サトルは恥ずかしそうに笑って掲示板の方に向かった。


Bランク以上の掲示板を見ていると、「おいお前、荷物持ちがこのランクを見ても意味ないぞ邪魔だからどいてくれ」と高ランクの冒険者なのだろう、サトルに向かって言って来た。


「悪いが君より強い荷物持ちなんだ」そう言って、ワイバーンの2匹討伐とサウンドラー1匹の討伐依頼を取って受付に持って行く。


「ちょっと待て!荷物持ち」とサトルを捕まえようとしてシールドに跳ね返えされた。


「ケーシーさん、この依頼受けます」


「サトルちゃん、ワイバーンは西門から5キロ辺りの所で、サウンドラーは反対の東門の3キロ辺りの森の中よ!気をつけてね」


「ありがとう、ケーシーさん」

サトルはケーシーの前から一瞬で消えた。


「いつ見ても素敵だわー、サトルちゃん」と呟くケーシー。


先程掲示板に居た女性冒険者がケーシーに「何なんだあの荷物持ちの奴は?」


「サトルちゃんがどうかしたの?彼に絡んだら瞬殺されるわよ1ヶ月でSSクラスになった規格外の男性よ」


「なにー?1ヶ月でSSだと?」

彼女は20年掛かってやっとこの前Bランクになった冒険者だ。


「そいつのランクはちゃんとギルドマスターが確認して王妃も認めたランクなのか?」


「サトルちゃんはドラゴンを一人で既に何体も討伐してるわよ、しかも全て5秒も掛けずに。それにこの国のSランクと隣国のSランクに3秒も掛けずに勝っているわよ!」


そんな話をしていたら、サトルが戻って来てワイバーン2匹とサウンドラー1匹を討伐して納品書をケーシーに持って来た。


「サトルちゃん早すぎよ、未だ10分も経ってないわよ」


「いやぁーケーシーさんの説明が的確だったから直ぐワイバーンもサウンドラーもわかって、簡単に倒せさたよ!」


「嬉しい事言ってくれるわね、はいそれじゃ金貨87枚カードに入れたわ」


「あのぉ、サトル君とやら、先程掲示板では大変失礼した、出来たら私と訓練所で模擬戦をして一手御教授願えないか?」


「サトルちゃん、相手してあげて、冒険者は自分より強い人とやってみたいのよ」


「構わないが、訓練所は今空いてるの?」


「大丈夫よ、私も一緒に行くわ」とケーシーがサトルと女性の冒険者を連れて訓練所に向かった。


「自己紹介が遅れたが、私はBランクのローラーです。宜しく」


「俺はSSランクのサトル。宜しく」


「それじゃ、私が合図するわね」とケーシー。


「始め!」


サトルは一瞬で裏をとり模擬刀をローラーの首に当て勝負有り、余り早すぎなので今度はローラーから攻めて貰う。


ローラーが身体強化を掛けてサトルに向かうが、彼女の攻めを全て躱し、胴が空いている、足ががら空き、小手が空いていると色々指摘され結局攻め疲れてダウンするローラー。


「ローラーさん、攻め方はいいけど、剣の振りが遅いから、毎日500回の素振りを重たい剣で欠かさずやって見てご覧。もう少し剣捌きが早くなるよ」

とサトルは丁寧に教えた。


「御教授ありがとうございます。勉強になりました」とローラーは素直に御礼を述べた。


ケーシーと戻ったサトルは一旦帰ってから午後の動きを考えようとスザンヌの家に【転移】して戻った。


その頃スザンヌの方は副ギルドマスターのキャメロンと話をして、ギルドマスターをキャメロンにやって貰う様に説得している最中だった。


「スザンヌさん、どうしてギルドマスターを辞めてしまうのですか?」


「実は冒険者に戻って色々更に技術を磨きたいのだよ」


「貴女は既に世界一強い方なのだからそれ以上強くならなくても良いのでは?」


「いや、私より遥かに強い男性が居るぞ!」


「サトル君ですか?」


「そうだ!彼に勝てない迄も3回に1回位は勝ちたいからな」


「彼はそんなに強いですか?」


「あぁ、今は私は彼の足元にも及ばない。攻めてもう少し肉薄する程度にはなりたいのだ」


「分かりました、1ヶ月でスザンヌさんの業務を引き継げる様に頑張ります」


「それじゃギルド職員をここに呼んで皆に今からキャメロンがギルドマスターになるからと周知徹底させよう」

そういうと受付や素材置き場の空いている人達順にギルドマスター室に集まって、キャメロンから説明をして貰った。


王都のギルド統括センターにもこの知らせを伝え、全ギルドにニーズが流れた。


早々王都のギルドマスターのエミリアからスザンヌ宛に『遠距離通話器』で連絡が入り何故なんだと散々言われ、詳しくは会った時に話すと言って連絡を切った!


リリー公爵や王妃からも連絡が入り、キャメロンに説明したのと同じ事を言って、何とか納得して貰った。


いずれサトルと結婚した事は広まるとは思うが、今は未だ早いと誰にも言わないでいた。


サトルはスザンヌの家に戻ってお昼は自分で作って食べるからと侍女二人にに話し、ビザのアンチョビ入りの大判とジンジャーエールを出して食べているとルビーゼとマーガレットがサトルの食べている物をじーっと見ているので、サトルは笑いながら「君達もお昼まだなら食べて見る?」と聞くとコクコクと首を振るので二人にマルゲリータの大判とジンジャーエールを出してあげて3人でお昼にした。


「サトル様、これは最高ですわ!こんな美味しい物食べた事有りません、それにこの飲み物、お酒じゃ無いし、ジュースでも無いけどとても美味しい」


「スザンヌ様はサトル様の美味しい食べ物に惚れて結婚する事にしたのですね?」


「なんて事言うんだよ、ルビーゼ、スザンヌは俺の強さと人柄に惚れたんだぞ!(笑)」


「ですがスザンヌ様は日頃から私は自分より強い男性としか結婚はしないと仰ってましたもの」


「それじゃ一生独身ですね」と良く3人で笑っていたのですよ!」


「そうなの?それでやっと俺が現れたと云う訳か」


「サトル様の出す食べ物は絶品ですが、剣と魔法ではスザンヌ様はこの世界で一番ですよ?」


「わははは、それじゃ今は世界二位だぞ!マーガレット」


「違いますわ、スザンヌ様が世界一強い人ですわ」


「だから俺が世界一でスザンヌは世界二位だぞ」


「ルビーゼもマーガレットもそこそこ強いけど未だまだだな」


「あら、サトル様は私達より自分がお強いと?」


「勿論だよ、スザンヌより俺が強いのだから君達二人が俺にかかって来ても2秒も掛からず負けるぞ!」


「サトル様、それなら中庭で勝負しましょう。私達が勝ったらスザンヌ様に内緒で毎日ケーキと云うお菓子をください。サトル様が勝ったら・・・、私達の身体を差し上げますわ」


「二人の身体なんて要らないよ、どうせ俺が勝つからその時は俺をスザンヌの夫と認める事。分かった?」


「いいですわ!わたし達が負けたらちゃんと認めますわ」


「君達は慣れた自分の剣で構わない、俺は君ら相手に剣など必要無いからな」


それを聞いた二人は燃えた!自分達と同じ程度の男が何言うかと、怒りにも似た力を漲らせて中庭に向かう。


中庭でサトルは素手で二人は使い慣れた剣を構え、ルビーゼとマーガレットが同時にサトルに向かった。


しかし、彼女達が動いた瞬間サトルは既に二人の裏をとり、手刀で二人の首を叩いて意識を奪った。


サトルは【ボディーシールド】で二人の背中に喝を入れて意識を戻してあげた。


「どうだい、納得したかな?」


「貴方は男ですよね?」


「俺が女に見えるか?ちゃんと付いていなければならないものも付いているぞ!」


「まぁ、嫌だぁ、サトル様ったら!」


「それじゃ、ケーキタイムと行こうか?」


サトルは昨日と違うサバランを3個にイチゴ紅茶を出して3人で楽しんだ。


すっかりサトルに心酔してしまったルビーゼとマーガレットだった。


サトルはスザンヌが帰ったら一緒に食べるとルビーゼ達に伝えて、惰眠を貪っていた。


結構スザンヌが帰宅したのは遅いが、体を動かしていないサトルはケーキも食べていたのでさほどお腹も空かないでスザンヌと一緒に食事をとった。


「サトル、私の後釜も何とか決まり貴方と来月の半ばからは一緒に冒険の旅に出られることになったわ」


「えっ、本当!そりゃ良かった、スザンヌも直ぐにSSクラスになれるよ」


「ええ、サトルに負けてばかりはいられないからね(笑)」


「ところで、今日は午後家に戻ってきてたの?」


「うん、ルビーゼとマーガレットとの模擬戦をしたよ」


「別腹のケーキを掛けて」


「もちろん勝ったけど、ケーキはご馳走してやったよ」


「ルビーゼ、私の旦那さんはどうだった?」


「はい、全く相手になりませんでした。二人で2秒も掛からず倒されてしまいました」


「男性だというのが不思議です」


「世の中は広いということね!」とスザンヌ。


リビングでくつろいでいるサトルのそばに行きスザンヌが、

「サトル、明日からは私を待たずに夕食を先に食べていてくれない?私は引き継ぎで少し遅くなるから」


「それなら、俺はこの国の全てのダンジョンを潜ってくるよ、それかこの国以外の他の国に行って潜ってみる。スザンヌが居ないのに俺一人でこんなでかい食堂で一人で食べるより、馬車の中で俺の生まれた国の食べ物を食べて冒険して居た方が気が休まるし・・・」


「それでも時々ちゃんと家に帰ってきてね、せっかく一緒になったのだから」


「3、4日に一度は戻ってくる。マーガレットかルビーゼに『遠距離通話器』で連絡をいれるよ」


「そうして」


「マーガレット、俺は明日からダンジョン制覇の旅に出るから夕食必要な時は連絡入れるので『遠距離通話器』を置いて行くね」


「はい、わかりました」


「夕食が必要な時は準備に間に合う時間には連絡するから頼むね」とサトルはまーガレットに『遠距離通話器』を渡した。


こうして、翌朝朝食をスザンヌと食べて、サトルは『具現の石』で馬を、『具現の水晶』で馬車に変化させて、キタミの街を後にした。


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