とにかく冒頭を読むだけで、本作の魅力が分かります。
内容はあらすじと他のレビュワーさんが語り尽くしています。
転生も召喚もない。ハーレムやスキルとか、そんなものもない。
まさに古典的な王道ファンタジー、少女と少年の成長譚冒険活劇です。
苦しみ、もがき、そして前を向いて進んでいく。
何度も挫折を味わいながら、それでもひたむきに夢に向かって突き進んでいく。
少女と少年の行きつく先はいずこか。約束は果たして。
細部まで詰められた細やかな舞台設定、魅力的なキャラ、そして自然と浮かび上がってくる映像が、あなたを物語の世界の中へと誘ってくれます。
魔獣と精霊が共存する世界、ストラディアで繰り広げられる本作、もはや刮目するしかないでしょう。
自信をもっておすすめします。ぜひ一読してみてください!
(第5話まで読了時のレビューとなります)
共に冒険するという10年前の約束を果たしに、成長した男主人公セキと女主人公エステルがそれぞれ再開を夢見て旅をするお話であり、王道ファンタジーらしい壮大なロマンを感じさせる物語となっております。
特筆すべき点は、日常から戦闘まで極めて丁寧に描写されていることで、読者はまさにその場に居るような一体感が得られるでしょう。かと言って冗長過ぎず飽きさせずと、物語に上手く惹き込んでくるところに、作者様の文章表現力の高さが伺えます。
また、ファンタジーらしく魔法が登場しますが、その背景の作り込みがとにかく「綺麗」です。詠唱を詩と呼んだり、星を象徴するものが多かったりと、隅々まで凝って作られていることがすぐに見て取れます。
女性サイドでは、周りからは落ちこぼれと言われるエステルと彼女を慕う妹分のルリーテの冒険となりますが、開幕では少々身の丈に合っていない場所に居るため、簡単なクエストであっても危なっかしくありハラハラさせられます。
そのような未熟な二人ですので、魔物に魔法や技を脳筋でぶっ放すだけで勝てるわけはなく、それら手持ちの武器の特性を上手く組み合わせ戦術を練って勝利していくところに、本作のバトルの醍醐味があるでしょう。
それも生真面目な二人が日々考察を惜しまないという不断の努力ゆえの成果であり、それを積み重ねて成長していく姿を微笑ましくも誇らしい気持ちで見守ることができます。
そうして戦闘では息の合った連携を見せ、日常では仲睦まじく寄り添い励まし合う姿は、本当に心が洗われるというもので、別に百合好きでなくてもニヤニヤしてしまうことでしょう。
男性サイドは、(私の既読範囲では)まだプロローグでしか登場しておりませんが、気さくなセキと相棒のドラゴンとの珍道中(?)と言った趣になっています。二人が交わす遠慮のない会話には確かな信頼が感じられ、とても良い旅をしているのだろうと想像されます。
皆様もぜひとも一度ご覧ください。ハマりますよ!
約束を守るため。
探求士としての一歩を踏み出した少女エステルとその友人ルリーテ。初心であるがゆえにいくつもの挫折と悔しさをかみしめながらも真っすぐ成長する姿は好感を覚えます。
そして腕に覚えがあるセキは等身大の男の子で色々な方々と出会うことで成長する姿をみせてくれます。
また物語における独特の言い回しや言葉の使い方。お洒落です。
的確かつ適切に説明されているので、キャラと同じ視線で説明を聞いているような感覚を覚えますし、理解しやすいように丁寧に描写されています。
このお話は登場キャラの成長を描いた優しい物語です。久々に優しさであふれた世界を眺めたという気分に浸りました。でもこれは冒険活劇、ドキドキ・ワクワク・ハラハラもしっかり詰め込まれているので、ファンタジー好きの方にお勧めです。
あとですね。個人的感想としてカグツチさま最高です!
どうして最高かというと…………気になる方はぜひこの物語を読んでみてください。
不思議だった。
何故、この小説はこうもありありと情景が浮かぶのだろうか?
最初に断っておくが、この壮大な探求記は、誰が読もうと間違いなく傑作である。
重厚に作り込まれた世界観、魅惑的なキャラ達、圧倒的な構成力は、私などが語る必要はない。ちょ、ちょっと、自信失くすから! と書き手でもある私を動揺させ嫉妬させる素晴らしい傑作だ。
だが、それだけではない。
そっと差し込まれた語り手のユニークな視点での表現、これは多くの書き手がやりすぎて読者をしらけさせてしまう技術だが、この作品は見事なバランスで成立させ、筆者様の驚くべき技量の高さをさりげなく垣間見させる重要なポイントとなっている。ぜひ、楽しんでほしい。
だが、それでも語り終えれない。
最後に言葉の魅力。オープニングでこの壮大な物語の幕開けが、映画の様に見事に脳内で映像化され、読む者の心を一気に鷲掴みにする。その後も続く様々な小さな場面でさえ、生き生きとその情景は浮かび続ける。非凡なんてものじゃない。間違いなく言葉の神様に選ばれた人間にしか出来ない芸当だ。ちょ、ちょっと、自信~、は省略。
最後にこの作品が、どれだけの努力と精進を重ね、どれだけの推敲を行ない、どれだけの時間と熱意をつぎ込まれたのかと、想像するだけで私は泣きそうになる!
ぜひ、皆様お読みになってみて下さい!
1章読了時点のレビューとなります。
かつて約束を交わした少年との再会を夢見て。これは、相棒の少女ルリーテと共に「探求士」として南大陸を目指す少女エステルの冒険と成長の物語です。
――と、要約すればこのようになるかと思うのですが、私が本作から感じた魅力は彼女達やその周囲を取り巻く人々、のみならず、本作の作中世界「ストラディア」、その存在をくっきりとこちらの脳裏へ描き出された世界そのものです。
主人公が「今」「そこに」いる舞台だけでなく、その外に広がるとてもとても広い世界を同時に感じさせてくれます。こう要約してしまうと陳腐に聞こえるかもしれませんが、「世界の広さ」を感じられる物語ってなかなかないと思うのです。そうした意味で、私にとって本作は魅力的でした。
異世界。そう、そこは異世界なのです。
そこに世界があって、人がいて、旅をしたり街を作ったりそれぞれの営みがあって、そんな世界へ主人公や作中人物の活躍を通して触れてゆくという異世界ファンタジーの楽しみ! エステルたちが「そこ」で生きているのだという物語の感覚ですね。
呪文や名称のセンスも大変垢ぬけていて、「今、ここでない別の世界」を芳醇に感じさせる洒脱なセンスでたまらなくよいのです。
多分にふわっとしたレビューとなりましたが、大変魅力的なファンタジー作品です。
王道異世界ファンタジーが欲しい方、かわいい女の子――少年少女、という方が正確なのかもしれませんが――が活躍する物語が好きな方、是非一読してみてほしいです。
おすすめ。
あらずじ…五つの大陸からなる世界「ストラディア」が舞台です。この世界では魔獣と呼ばれるモンスターや契約することでより強力な力を得ることができる精霊が存在します。東大陸から中央大陸にやってきた美少女エステルは、バディの少女ルリーテともに、かつて命をかけて自分を救ってくれた父親と父親の手紙を届けてくれた少年セキのいる南大陸を目指します。
おすすめポイント①…ハードかつややダークな世界観に可愛らしい美少女の組み合わせが絶妙。この世界で「探求士」と呼ばれる冒険者の2人が魔獣と戦いますが、レベル上げ対象の雑魚モンスターなんか存在しません。最初から全力で戦っても常に死と隣り合わせの緊迫感があります。魔獣が植物や昆虫の特性をフルに発揮しており正直こわいです。美少女ふたりにはキツいのではといつもドキドキするでしょう。
おすすめポイント②…オシャレかつオリジナリティーあふれる文章。魔術、モンスター、設定の全部がオシャレです。そもそも冒険者ではなく、「探求士」なんです。南大陸は「バルバドス」なんです。読み進めると超美麗なイラストが脳内で見えてくるでしょう。
少年セキと出会う前までのレビューとなりますので、ここにボーイミーツガール要素がプラスされさらに盛り上がることでしょう。オススメです!!!
特徴的な名詞の数々で綴られる雰囲気と、少年少女がクエストを通じて成長する王道ストーリー、そんなハイ&ローミックス・ファンタジーです。
バトンを振り、光の旗をひるがえすように魔法を発動させる、主人公エステルのアクションが華やかで可愛らしいです。
まさに魔法少女の決め技バンクシーンですね! それはさておき。
そんな彼女を姉妹同然に支えるルリーテ、クエストをこなす中で友人となった少女エディット、頼れるお姉さんのキーマと、少しずつ絆の輪を広げながらエステルは最初の試練、精霊との契約を目ざします。
幼い頃に交わした約束、生きることに向き合う気持ちをくれた少年、セキと一緒に歩くために……。
きめ細やかな作品世界と、親しみやすい物語を堪能できる異世界紀行、可憐な少女たちの視線を通して、皆さまも覗いて見られてはいかがでしょうか。
ワクワクする冒険は魅力ある世界観の中で綴られる、この物語はそれをしみじみと感じさせてくれます。
身の丈に合った魔物に始まり、自分が成長するとともに戦う魔物のレベルも上がっていく。そんな王道ファンタジーは冒険する世界観がしっかり構築されているからこそ面白い!主人公とともに旅をすることでわたしたち読者もどんどんそんな世界観に惹き込まれていきます。
そして、このお話の特長は二人の視点で交互に話が進められていくところ。それは少年・少女の幼い頃に交わした約束。共に冒険しよう、と。
果たして二人は無事出会うことが出来るのか?それが物語の一つの柱になっています。
さあ、そんな魅力的な世界に共に旅立ちましょう!
第4章まで読み終わったので投稿します。
チート、転生なし。立ちはだかる魔物や試練に立ち向かうのは己の技術と力、信頼できる仲間だけ。
そんな困難が多く立ちはだかる世界で願いを叶えようと立ち向かうエステルとルリーテの2人。
魔物という常に死をもたらす存在が近くにある世界でありながら優しさ、純粋さ、義を忘れずに夢に向かっていく姿は読んでいると応援したくなってしまいます。
また、物語の設定や2人と絡む人々も良く作られて非常に読み応えがあります。
実はこの物語はセキという少年と合わせて物語が進むことになるのですが、より詳しいことは読んでほしいです!!
とても丁寧に細部まで作り込まれた独自の世界観に引き込まれます。
登場人物達も、外見や表情、心の動きなど、細やかな部分まで書き込まれ、読んでいる内に、一人一人に自然と愛着が湧いてきます。
また、星を召喚して扱うという、章術師というこの物語独自の職業がとても魅力的です。
所々に、星々の輝きや様々な色合いがキラキラと散りばめられ、そして、何よりも優しい雰囲気が物語全体を包んでいる、そんな印象を受ける本格的なファンタジーです。
もちろん、戦闘シーンも、確かな文章力によって、手に汗握る臨場感で楽しめます。
あなたも、美しいファンタジーの世界に浸りながら、健気に頑張り少しずつ成長していく少女達を応援してみませんか?