File028.温泉
「お姉様の魔力って私の倍以上あるって言うことですか?」
まぁ、そうなりますね・・・
「その位あると思いますよ。」
「私、賢者なのに・・・」
いえ、賢者だから魔力が多いって訳でもないでしょう・・・
「でもそれだけの魔力を使っても3日かかるって事ですか・・・普通の人には扱えないはずですね・・・」
なるほど、魔力が多い人でないと使えないので今までくずスキルと言われてきたのですか・・・
「それでお姉様はどうするつもりなんですか?」
ショットガンのことですね・・・新しく作り直すのは時間がかかりますからね・・・
「今のところ何もしないかな・・・新しい武器にしてももう少し考えてから・・・」
武器は何もしませんが、ショットシェルを入れるベルトだけは作っておきましょう。
このくらいは簡単に作れると思うのですが・・・それでも魔力を結構持って行かれます・・・立派なベルトが出来たので良しとしますが・・・
今日は1日ゆっくり過ごす予定です。毎日毎日魔物を狩りに行っていては身体が持ちません。一流の冒険者は休めるときにはしっかり休むものです、とお母様が言ってました・・・
まぁそれはさておき、ザナックさんとの約束も近いですから身体を休めて万全の状態にしたいのもあります。
「お姉様、今日は1日ゆっくりするのですよね?」
「ええ、そのつもりよ。」
「でしたら、温泉に行きませんか?」
温泉ですか・・・この辺りにあるのでしょうか・・・あるのなら行ってみたいですね・・・
「この辺にあるの?」
「はい、この間のパーティのお姉さんに聞いたんですけど・・・」
そうですか、温泉ですか・・・この世界でもお風呂はありますが、一般市民は入る機会が少ないのです。ほとんどが、身体を拭く程度ですね・・・後は水浴び位でしょうか・・・私としては温泉に入れるのは本当にありがたいですね・・・
「イリス、それじゃあ今日は温泉でゆっくりしましょうか。」
「はい。お姉様と温泉・・・」
イリス、あなたとはよく一緒に水浴びもしたと思うのですが・・・さほど変わりないと思いますよ?
「お姉様、温泉では洗いっこするんですよね?」
えっ・・・
「どこでそんなことを聞いてきたの?」
「あのパーティのお姉さんが、仲の良いもの同士洗いっこするって・・・」
まぁ、背中を流して貰えるのは嬉しいのですが・・・洗いっこですか・・・
ここですか・・・結構大きなところですね・・・利用料が宿屋の1泊と同じ位ですか・・・それなりにしますね、でもたまになら来たいですね・・・
露天風呂ですか。一応周りから覗かれないようにだけはしてあるのですね・・・
イリスがどうしても洗いっこをしたいみたいです・・・わかりました・・・でも前は自分で洗えますからね・・・背中だけです・・・
「気持ちいいですね・・・お湯につかるとこんなに気持ちいいんですね。」
「ええ、本当に気持ちいいわね。」
「水浴びとは違ってすごく落ち着きます。」
のぼせるといけないのでそろそろ出ましょうか・・・って・・・イリスはもうのぼせる寸前ですね・・・なぜもっと早く出ないのですか・・・
「ほら、イリス大丈夫?」
「ふらふらします・・・」
仕方ない子ですね・・・脱衣所で少し休ませてあげましょう。
「イリス、水を持ってきたからゆっくり飲むといいわ。」
「ありがとう・・・」
うちわがあったので軽くあおいであげましょう。気持ち良さげですね、イリスの横に座って私も一緒に風に当たります。
今度はもう少しゆっくり入りに来たいですね・・・でも結構ゆっくり出来ましたしここでもう少しゆっくりしていきましょう。食事も出来るようですし、お昼はここで食べていくのもいいですね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます