学校にも変人がいっぱい?
僕が通う学校は偏差値で言えば平均より少し高いぐらいの近くの中学生がとりあえずで受験する学校だ。一年間通い、見慣れた景色。一年程度では学校に対する特別な感情は特に湧かない。そんな事を考えながらダラダラ歩きながら教室を目指す。
「よう親友!会いたかったぜ⭐︎」
親友と呼んでくる男は教室に着いたばかりの僕をロッカー側に追い込み壁ドンしてくる。その顔は決まった、と言いたげな顔をしており、外面だけはイケメンだから妙に映えていることに苛立ちを覚える。
「そういう事は女子にやれっていってるだろ」
彼の胸板を両手で思いっきり押し距離を取る。何故か彼は嬉しそうだ。
「釣れないな〜少年」
「その言い回しもやめろ」
何回言ってもコイツはやめない。どこぞの空気男かよ。そうなると何回やっても倒せそうに無いな。
彼は城山翔平。高校からの友達だ。身長は百七十後半ぐらいで半袖で顔は爽やか青年。いわゆるイケメンだ。廊下を歩けば女子からの黄色い声援を受け、毎日の様に告白されているらしい。だが、何故かいつも長袖である。それすらも、彼にとっては褒めるべきアイデンティティとなっている。
「そうゆう事ばっかりしてるからさ〜学校で何て呼ばれてると思う?」
「そんなの知ってるさ、俺たち学校で一番の仲良し兄弟って言われてることぐらい」
黄色い声援とは違う声が上がる。違えよこの変態。学校で一番の腐女子の餌って言われてんだよ、お前のせいで。
学校で付き合ってると噂されているが付き合っていない。当たり前だろそんなの。腐女子界隈では彼らは付き合ってるのでは無い、突き合ってるのだ何て言われる始末。ストーカーが家にいる今、安息の地はどこにも無い。
「なんだよその顔は、盃を交わした中だろ?」
交わしてねえよ。交わしたのはコンビニで買ったコーラだろ。何が見えてんだよお前には。
「はぁ...」
「朝から元気ないな〜どした?辛いことがあるなら俺に話してくれよ俺たち親友だろ?」
マルチの勧誘見たいな言い回しをする翔平を思いっきり睨みながらその場を去る。向かうは自分の席だ。荷物を下ろし席に着く。ここが一番の癒しの場だ。誰にも侵略されない場所。ここには人も宇宙人もイカもそれどころか神も侵略して来ない。
「朝から飛ばすね〜あんた達」
落ち着きを取り戻す前に次なる死角がやって来る。次は男では無く女の子だ。
「俺は飛ばして無い。向こうが一方的に喋ってるだけだ」
そう言い返し顔を上げる。以外と顔の距離が近くてお互い微妙な雰囲気を出す。
彼女は秋風朱奈。秋風と書いてときかぜと読むらしい。身長は平均的で髪型は本人曰くミディアムボブと言うらしくショートより長く、ロングよりは短い髪型を指すみたいだ。髪の色は名前に相応しい赤色。目はぱっちりとしていて明るい印象を持たせる女の子だ。全体的のどこぞの自称神様より控えめな体格をしている。数値で勝負したらどこにも勝てない。そんな事を考えてると睨まれる。
「今、失礼な事考えてたでしょ?」
「そんな事はないさ」
考えていたが嘘をついて誤魔化す。
「ところでさ」
「なんだよ」
「週末の課題やった?」
上目遣いで聞いてくる。子犬みたいな可愛らしさを出しているがこの行動が頼みを聞いてもらう為の行動と知っている。次に来る言葉を察して
「ん」
と言いながら週末課題を突き出す。
「サンキュー」
雑な感謝をされながら課題を奪い去っていく。今度、ジュースでも奢って貰お。
騒がしい朝の時間の終了を告げるチャイムの音が一番好きな音になっている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます