第11話 めいれい
「唯一殲滅が出来なかった生き残りの小娘」
低く空気を震わせる
「殲滅できぬのなら利用しようと思っていたが、それすらうまくいかなかったものを
「その通りでございます!」
何処よりも先に鷹盛のもとに早馬を走らせ、その後、己自身も誰よりも早くこの城に現れ報告した。
「私が手に入れました情報によりますと、二人はともに行動し、目的を持って進んでいるとのことでございます!」
胸を張り、この情報を手に入れたのはまるで自分の手柄だと言わんばかりに主張してくる
切れ長の鋭い眼光で視線を送った
「
「そ、それは」
「
「も、申しました」
「このような事態にならぬよう、申し付けたのだが、始末するのに何年かかって
威圧感のある
両手を畳について、額を床につけたまま、ぐっと拳を握りしめて
「し、しかし! 何分、諸国を放浪して一箇所に留まる事のない男でございます。確実な姿絵があるわけでもございません。見つけるのは至難の……」
「なるほど、うぬには荷が重かったというわけだな」
静まりかえった部屋の中を一度ぐるりと見渡した
「誰でも良い、
「おぉ!」
「良いか! 誰であろうとかまわぬ、我に
静まり返っていた部屋が
その影は
天守閣の一番上。
狭く急勾配で梯子のような階段を登った先は広い板の間。
畳も敷いていない冷たい空間。
階段のすぐそばには太い木で作られた格子があり、まるで座敷牢のような部屋だった。
障子の向こうに居た影は階段を上り、慌てて格子に駆け寄るとハァハァと息を吐きながら格子の向こうの部屋にいる人影に話しかけた。
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