お願い…【凛】

理沙ちゃんに見つめられて、私は、「お願いします」と言われてしまった。


「わかった。龍ちゃんが帰ってきたら聞いてみる」


私は、理沙ちゃんと約束をしていた。


「凛ちゃん、ありがとう」


「ううん」


理沙ちゃんとまっつんさんの事を、運命なんて言葉で終わらせちゃいけない気がした。


「明日には、返事もらえる?」


「勿論だよ」


「よかった」


理沙ちゃんは、そう言ってケーキを食べた。私も一緒に食べる。


「理沙、そろそろ帰るね」


「本当だ。龍ちゃん帰ってきちゃうね」


「意外に長くいちゃったね」


時刻は、三時半を回っていた。


「まだ、大丈夫だけどね」


「それでも、ほら、凛ちゃんもやる事いっぱいあるだろうからね」


「そうだよね。ごめんね」


「全然、いいよ」


「気をつけて帰ってね」


「うん、じゃあね」


私は、理沙ちゃんを玄関で見送った。理沙ちゃんが帰宅して、私は紅茶セットを下げてお皿を洗った。洗い終わった後で、私は箱庭に行く。


「冬だけど乾いてるね」


私は、洗濯物を取り込んだ。洗濯物をたたんでから、龍ちゃんの晩御飯を作る。


今日は、何しようかな?龍ちゃんが使っていた食材で作らないといけないよね。


「あっ!高野豆腐の卵とじにしよう。それとー」


私は、冷蔵庫をごそごそとしながら探した。


人参と大根で煮物にしようかなー。椎茸もある。それで煮物にするかなー。


私は、料理を作り出す。暫くして、玄関から声がする。


「ただいまー」


そう言って、リビングの扉が開いた。


「お帰りなさい」


「ただいま」


「あのね、龍ちゃん。後で、話があるんだけど…」


「話?」


「うん」


「いいけど…」


「じゃあ、後で…。あっ!お風呂」


「シャワーでいいよ」


龍ちゃんは、そう言って洗面所に向かった。

龍ちゃんは、いいよって言ってくれるのかな?私は、料理を作った。


「何か、凛がいるって嬉しいね」


「はい、お水」


「ありがとう」


シャワーから上がってきた龍ちゃんに私は、お水を渡した。


「うん」


「あんまり野菜なかっただろ?」


「大根と人参と椎茸あったから、煮物作ったよ」


「凛の煮物好きだなー」


「よかった」


「高野豆腐?」


龍ちゃんは、そう言って私を見つめる。


「卵とじにしようと思って」


「あー、それ美味しいよな」


「うん」


龍ちゃんは、嬉しそうにしていた。


「お味噌汁は、何にする?」


「うすあげとわかめがいいかなー」


「じゃあ、それにするね」


「うん」


私は、お味噌汁を作り始める。


「ダイニングに座っとく」


「うん」


料理が出来上がって、私はダイニングに持って行く。


「ありがとう」


「うん。ビールは?」


「飲みたいね」


「わかった」


私は、ビールを取ってきて龍ちゃんに渡した。


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