ごめんなさい…【カクヨム版】

凛は、泣きながら俺を見つめる。


「ごめんなさい」


「何で謝るの?無理しなくていいんだよ」


凛の目から、涙がポロポロ流れてくる。


蓮見あいつには、そうさせられてたのか?」


凛は、ゆっくり頷いた。


「だったら、尚更。しなくていい」


「だって、頑張りたいから」


「そんな事しなくて、いいんだよ」


俺は、凛を自分の胸に引き寄せる。


「拓夢……」


「もう、苦しまなくていいんだ。凛は、そのまま真っ直ぐ幸せになればいいんだ」


俺は、凛の髪を優しく撫でる。さっきので、俺は気づいた。凛の中には、旦那さんがいる。それは、どんな事をしても消せない。


ほら、よく言うだろ?亡くなった人は越えれないって…。

あれと同じだ。


凛の人生を最初に変えた龍ちゃんを俺は、越えられない。


ただ、今は…。


どうか、神様…。


この愛を認めて下さい。


どうか、今だけは凛を貸して下さい。


俺は、祈るように凛の目を見つめる。


「拓夢、泣かないで」


凛の笑顔が滲んでいく。許されないの何てわかってる。イケナイ事だってわかってる。それでも、俺は凛が欲しい。


凛の指が、俺の頬の涙を拭ってくれる。


「凛、愛してる」


俺は、凛をベッドに寝かせる。優しくそこに触れる。


「もしかして、さっきので?」


「恥ずかしい」


凛は、そう言って右手で顔を隠した。


「駄目!ちゃんと言って」


「何かね、嫌だと思ったけど…。拓夢を見てたら、そうなってた」


凛は、そう言って時々目を伏せたり、俺を見たりを繰り返して話す。


「そんな可愛い言い方されたら、俺もう我慢できない」


「んっ…」


俺は、凛の唇に唇をいっきに重ねてキスをする。


「ハァ」


凛の息が漏れる。その声が、さらに俺を誘う。手をゆっくりと滑らせてく。凛の身体が、震える。


俺は、凛がして欲しい事を感じとりながら丁寧にそこに触れる。凛も俺のに触れてくる。


唇から離れて、ゆっくりキスを浴びせていく。


「拓夢」


凛の息づかいが変わってくのを感じる。


「これ好きだよな」


俺は、凛のそこに辿り着いた。


「いい…。もう、いいから」


「駄目…」


俺は、そこにキスをする。


「ヤ」


凛の体が、さっきより震えるのがわかる。俺を受け入れてくれようとしている。俺は、それを感じながらさらにキスをする。


「ダメ、そんな…」


深いキスをするようにすると、凛は俺の髪を優しく撫でるように触り出す。


「凛」


俺は、そう言ってゆっくりと愛を注ぐ。


「ダメ…。拓夢」


凛の体が、俺を求めてるのがわかる。もう、我慢できなくなった。俺は、置いてある避妊具を掴んだ。


「つけてあげる」


凛は、そう言ってその袋を開ける。


「つけた事ある?」


「あんまりない」


「じゃあ、教えておげる」


俺は、保健体育の授業をするみたいに凛に教えていた。

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