ライブのその後…

「よかったよ!やっぱり、よかった」


相沢さんは、凄く喜んでくれる。


「これから、よろしくね」


「はい」


「星村君の譲れない人に会わせてくれる?」


「はい」


そう話してる時だった。


「相沢さん、大変です」


スタッフさんが、走ってきた。


「何?」


「こんなの出回ってるみたいで」


そう言って、タブレットを相沢さんに見せてる。俺達、四人は顔を見合わせる。


「星村君、これは事実なのかな?」


そう言って、タブレット画面を見せられる。


【SNOWROSEの拓夢は、過去に彼女を中絶させた糞野郎】と書かれている。


「ち、違います」


まっつんも画面を見てる。


「これも、違う?」


そう言われて、画面をスライドさせる。


【SNOWROSEの拓夢は、ギターのまっつんの母親と寝てる】


全身が、固まっていくのを感じる。


「ち…」


違いますって否定したくても出来ない。事実だから…。


「拓夢、これ事実なのか?」


まっつんは、そう言って俺を見つめる。


「んな、わけねーだろ!何で、こんなの!今、来てたやつが書いたのかよ」


かねやんが、怒っている。


「どうやら、SNOWROSEがデビューするのが嫌な人間が来ていたみたいだね。でも、逆を返せば、これだけ注目されてるって事だから」


そう言って、相沢さんはまたスライドをさせてかねやんにタブレットを見せる。


【SNOWROSEのかねやんは、前の彼女に鬼畜セックスしていた】


「何だよ!これ」


「どうやら、全員分あるみたいだよ」


相沢さんは、さらにスライドさせる。


【SNOWROSEのしゅんは、元カノにパパ活させたり、鬼畜プレー共用するクズ野郎】


【SNOWROSEのまっつんは、未成年者と淫行してた】


【SNOWROSEの智は、彼女に売春させてその金で生活していた】


俺達、四人はその画面を見つめて固まっていた。


「心当たりないんだろ?」


相沢さんの言葉に頷く。


「まあ、あったとしても堂々としてればいいよ!どうにかするから!兎に角、四人はデビューする事だけ考えればいいから」


「はい」


「星村君の譲れない人に会わせてくれる?」


「あっ、はい」


そう言った時、理沙ちゃんが凛としゅんの母親とかねやんのお父さんが現れた。


「相沢さん」


俺は、相沢さんを連れていく。


「彼女です」


凛は、驚いた顔をしていた。


「貴女が星村君の譲れない人?」


「えっ?」


「いいよ!合格!素人だけど、悪くない」


そう言って、相沢さんはニコニコ笑ってくれる。凛は、不思議な顔をしていた。


俺は、このSNSを流れる噂話を甘く考えていた。

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