第10話
「はい、今日は初めてのウエイトレスであるアーモンドさんが居ます。
皆さんも新しい人が来て緊張していると思いますが、皆さんいつも通りの業務を行うよう心がけてください。
報告は以上ですが、皆さん何か質問や報告事項はありますか?」
「質問でーす。
僕以外の従業員が見当たらないんですけどどこにいるんですか!」
あるのは花だけに見えるが実際は違う。
「では皆さん顔を出して構いませんので、自己紹介をお願いします。」
「きゅきゅっ!(リスです!洗い物担当です!)」
「ぴぎぃ(スライムです。乾かし担当です。)」
「こもこもこも(マンドラゴラでしゅ。お花でしゅ。)」
「とまあ、このようにここには目につきにくい小さな従業員が沢山いらっしゃいます。
目につきやすいという意味ではアーモンドさんが初めての従業員になりますので心してかかるようにしてください。
仕事モードになると僕というのは癖なのでしょうが、ここでは私というようにお願い致します。
私とあった当初の現状確認をするような緊張感があれば行えるはずです。」
社会人でよくやるeラーニング見たいなこと言うんだと思った。
私は社会人としての経歴が浅いがそういったこともしている。
僕というのはリスナーさんに見られているときの別の自分へと変身していると実感しているからこその口調の変化だ。
「はい!
もう1つ質問よろしいでしょうか。
苦抹茶さんのことはマスターと呼べばいいですか?
それとも店長ですか?」
「そうですね。
ここは名前で呼びましょう。
私のここでの本名はエレンツォとなっております。
今後そう呼ぶように心がけてください。」
「はい。
では私も生前の本名、香桃 杏子(コモモ アンズ)からアンズと呼んでください。」
「畏まりました。
改めてアンズさんよろしくお願いいたします。
お客様がもうすぐお見えになる時間です。
皆さん気を抜かぬようにお願いします。」
カランコロンと言って入ってきたのは女性のお客様だった。
なんというか防御力がいろんな意味で少ない鎧をしている胸の大きな女性だった。
この姿に成る前まで平均的な日本女性と同じ胸をしていた私は彼女のことを思わず本物か!
と叫びたくなった。
ちらりと観るとエレンツォさんは早く席に促すように視線を飛ばしていたので業務に集中する。
案内するテーブルはスライムの方が誘導してくれるので、意外と初めての仕事にしてはわかりやすい。
「こちらの席にお掛けください。」
「へえ、あなた新人なのね。
悪魔なのは珍しいけど、あのマスターが人間に近い従業員を雇うだなんてねえ。
どうやってマスターを落としたのかご教授いただきたいわ。」
マスターの推しの人だからなんて口が裂けても言えない。
落としているかも不明だし、多分前世からの好意なのかな。
「いえ、私はマスター、エレンツォさんの幼馴染のようなものでここに住まわせてもらう代わりに働いているだけですよ。」
「残念、躱されちゃったわ。
気を付けてね。
ここに彼の元許嫁の人がここに立ち寄ることがあるから、その時に命を狙われないようにね。
彼女嫉妬深いから。
未だに彼のことが諦めきれないのよね。」
背筋が凍るような一言を言われたけど、負けない。
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メイン小説
換金スキルとショップスキルでバグ技現代無双〜無限に増える1円玉でスキルを買いまくる~
酔っぱらってダンジョン行ってたらお姉さん持ち帰りしてて朝チュンしてた件~スキル乳化の美肌ボディエステは女性冒険者を虜にする~
こちら二つもよろしければ拝読ください。
スライム道
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