過去を振り返り、兄を思う弟のシーンから始まる物語は、まるで、双子の兄弟の記憶の破片を集めて繋いでいくような、そんな不思議な感覚の中に読者を誘っていきます。
幼い頃から老いるまでの、二人の間に起こったであろう壮大な物語を想像しながら思いを馳せ、全ての記憶の破片が集まった時に、それはいったいどんな物語に変わっていくのだろうかとドキドキしながら読み進めていきました。
不思議な世界のなかで、物語少しずつ読み解いていくような、パズルのピースをつなぎ合わせていくような、そんな、魅力のある作品です。
(レビュー練習企画から来ました。不慣れなレビューですが、お目溢しください。)