四章 レディ・オブ・ザ・ランド
Ⅰ 怪物たちのタンゴ
回想の幕が閉じ、時間は現在に戻る。
月明かりに照らされる屋敷の屋上を舞台に、レディ・オブ・ザ・ランドの怪物たちが互いに呪いの力を使って、人ならざる能力による攻防を繰り返す。
片や仮面のメイド――トワは、目の前の脅威を大事なコランから遠ざけるために。
片や仮面の貴婦人――レディは、己の欲求の障害となりし親友だった相手を打ち倒すために。
憎む呪いの力を引き出し、互いにドラゴンに近付いていく。
二人は手袋の指先から鋭い爪を覗かせて、殺せないと分かっている相手を引き裂こうと衝突する。
力のぶつかり合いで発生した衝撃波により、一端両者の距離が離れた。
普段の気品ある振る舞いとは真逆に、獣のように脚を曲げて着地したレディはそのまま下半身に力を溜め、高く跳びあがる。
月を背にして、上質な白いドレスを破ってドラゴンの翼が一対、レディの背から生える。
大きな翼が力強く一度羽ばたき、レディはトワに向かって真下に飛翔した。
重力も加わり、レディの落下速度はさらに加速する。その様は白い砲弾のよう。
トワは突進を回避しようとするが、これ以上呪いの力を引き出して人間の姿に戻れないことを想像して躊躇ったせいで、身体の動きがレディの速度に適応できなかった。
落下の直撃こそ避けられたが、回避はわずかに遅れ、トワはレディの爪に肩から切り裂かれた。
飛翔により生まれた風圧が追い打ちになり、トワを吹き飛ばす。
「があッ!?」
吹き飛ばされたトワはしたたかに身体を打ちつけながら屋上を転がった。
切り裂かれた胸の傷から赤い血が流れ、メイド服を染めてゆく。傷のダメージと全身の痛みですぐには動けない。
負傷の大きいトワに対して、落下してきた張本人であるレディは服こそボロボロになっていたが、涼しい顔をして立ち上がった。
「昔は貴女がリード役になってダンスの練習をしたのに。拍子抜けよ、もう付いてこれなくなったの?」
「ぐっ、あ……はぁはぁ……」
失望を口にするレディは自分のドレスの破損具合を確認する。
「私今でもダンスを踊る機会があってね、私たちの鱗って服の裏地に引っかかるでしょ。だから、このドレスも動きやすいようオーダーメイドの高級品だったんだけど……。ふふ、ドレスを着てやんちゃをするものじゃないって、よく貴女と一緒に叱られたわよね。ね、トワイライト」
「……姫様」
回復が間に合っていないトワはせめて顔を上げて、捨てた己の名を呼ぶレディを見やる。
破れたドレスの隙間から覗くレディの生肌には、自分と同じように、呪いの力の影響で鱗が生えている。
数度の攻防でトワは理解した。
相手は呪いの力を引き出し、使いこなしている。自分よりも数段高く。
同時に、仮面で隠した顔も、自分より呪いの力が進行しているに違いないと想像した。
トワは歯噛みする。
明らかに、レディは呪いの力を使うことに
レディが倒れ伏すトワに向かって歩を進める。
「服をダメにするのなんて本当に久しぶり。私、服は材質に凄くこだわっているの。裏地は当然、表地も滑らかな肌触りが好き。この手袋とか、特に気に入っていたのよ。あの子と触れ合ったのもコレだったんだけど……」
レディは自分の腕を捻って、お気に入りの手袋がトワの返り血で汚れているのを眺める。
「この汚れ、落ちるかしら。それとも捨てようかしらね、裏切者の血で穢れちゃったし。ふふ、私たちにも人間みたいな赤い血が流れてるのねぇ。知らなかったわ。貴女は知ってた?」
レディがトワの前に立った。
親しげに話し掛けていながらトワを見下すレディは、あえて自分を見上げるトワの返答を待つ。
「……あの子、どうするつもりですか」
トワの口にするあの子とは、彼女が守ってきたコランのこと。
そして、レディはコランを狙っていた。
トワはその理由が知りたかった。大昔に別離した主人との再会の理由よりも、今の主人を守ることだけを己に課していたから。
そんなトワの問に、レディは大げさに空を仰ぐ。
「駄目ねぇ、駄目駄目。貴女、観劇をしないの? 今の幕はずっと離れていた親友と再会したのに、その二人がたった一人を巡って争うことになったのよ。もっとお互いに感情を露わにしないと! 再会の喜びと驚き、争うことへの悲しさ、やっと因縁に決着が付くことへの高揚!」
舞台に立つ役者のように、レディは自分を抱きしめる仕草をしてみせた。
仮面の貴婦人は踊るように楽しげで、今が最高の瞬間だと言わんばかりに活きいきとしている。
「お手本を見せてあげる――恋しいあの子の傍で、幸せを享受している貴女が憎いわ」
「……」
かつての主人に憎しみを口にされ、トワは切り裂かれた傷以上に心が痛んだ。
だが、コランの為を思えば、その痛みは飲み込めた。これで目の前の存在を何の遠慮もなく、敵と思える理由が出来たのだ。
「……アナタが私を捨てた。青年を殺した後、自分の
トワは頭を下げて言う。
自分の頭部で鋭い爪をレディの視界から隠し、反撃する隙を待ちながら。
レディが首を横に振る。
「違う違う、違うわ。貴女が憎いからあの子なんじゃないの。あの子に一目惚れしたら、貴女が居たのよ」
「一目惚れ……?」
「門の所から向かいの公園を眺めているあの子を見つけたの。見た瞬間、その時なのよ。運命を感じたわこの人だって想った! 乙女っぽくて少し恥ずかしいけど、一目惚れって素敵よね。長いながい人生でも初めてなの、あの子を想うだけで楽しくなる」
恥じらってみせたり、喜びのあまり身体をくねくねとさせたり、とレディは色々なリアクションを取る。
普段の上品な振る舞いからは想像もつかないぐらい興奮気味な様子で、仮面の貴婦人としての彼女を知る者が見れば、あまりの違いに気味悪がるだろう。仮面の貴婦人となる前のレディを知るトワにしてみれば、自分の知る彼女らしい子供っぽい一面だった。
そして、トワの知る彼女はこういうとき隙だらけになる。
レディの隙を突いて、トワは四肢に力を込め、蛙が跳ぶように伏せた状態からレディに向かって飛び掛かる。
黒い手袋の指先から爪を出し、レディの喉笛を切り裂こうと容赦なく手刀を繰り出した。
「――ッ!?」
「貴女は強かった。けど、それは私を狙う刺客を倒すため、人間相手の強さ。呪いの力で怪物になった私には通じない」
レディの喉に迫ったトワの手は、レディの腰辺りから伸びる尻尾に絡め捕られてしまった。
トワよりも呪いの力を引き出しているレディの尻尾は、トワのそれよりも長く力が強い。
レディが首を傾げて、冷ややかに言葉を紡ぐ。
「あの子の傍に貴女が居た、島で孤独な筈の貴女が」
その言葉の後、レディの尻尾がトワの手を捕えたまま上へと振るわれた。
トワの身体が宙に浮き、レディの頭上を通って、屋上に叩きつけられる。
「ぐっ、がぁ、ぁ……!?」
それが何度も、何度も、何度も行われた。
トワを振り回しながら、レディはぽつぽつと語る。
「あの子ね、貴女のことが大事だって。……何で貴女なの? 貴女は臆病で島に残ったのに。どうして、同じ呪いを受けた女なのに、あの子の傍に居るのが私じゃないの? どうして同じ怪物なのに、外に幸せを求めた私じゃなくて、島に残った貴女の方が幸せを手に入れているの?」
鬱憤を晴らすかのように、レディは徹底的にトワを叩きのめす。
「親友だったのに、助けてあげたのに……どうして私の恋の邪魔になるのよ、トワイライト」
言葉が終わると同時に、レディの尻尾がトワを屋上へ強烈に叩きつけた。
屋上にヒビが走るほど強く打ちつけられたトワは意識が飛びそうになるのを、レディを止めるという気力だけで堪える。
「がっ……」
強打のダメージでまともに身体が動かない中、トワは震えながら手を伸ばし、レディの足を掴んだ。
「ぁ、あの子に、手を出さないで……」
「見せつけてくれるわね、憎らしい」
そう言うと、レディはトワの首を掴み、ぶっきらぼうに放り投げた。
トワの身体は屋上の端を越えて、宙に放り出された。
重力に引っ張られて、トワは地面に向けて落下する。
「貴女が教える側だったけど、呪いの力は私が教えてあげる!」
レディが飛翔した。
落下するトワにレディが追いつき、トワを足蹴にして自分の体重も乗せ、地面に叩きつけようとする。
彼女の足は呪いの影響でドラゴンのそれに変化しており、元々履いていたヒールが破壊されて素足になっている。
トワも抵抗するが、引き出している呪いの力に差がある為、現状ではレディの力に対抗できない。トワもレディと同等の段階までいけば、翼を生やして抜け出すことも可能だろう。
勿論、トワはそれを理解している。
「さあ、早く呪いの力を使ってしまいなさいよ! 地面が迫ってるわよ!」
「言われなくてもッ」
だが、自分を足蹴にするレディの怪物らしい姿を見て、やはり呪いの力を引き出すことを
仮面で表情が見えなくとも、トワが呪いの力を使うことを避けているのはレディにも分かった。
その上で、レディは容赦なく更に体重をかけた。
レディに踏みつけられる形でトワが地面に落下する。
「がはッ!?」
落下地点は、コランが兄弟のように大事にしているオレンジの木の傍。
衝撃で木々が揺れた。
重い物が地面に衝突する鈍い音と共に、トワのあばら骨が何本も折れる感触がレディの足に伝わった。
トワが口から息と共に大量の血を吐き出す。肺や腹部にかなりの損傷があるようだが、彼女もレディも、内臓に骨が刺さった程度では死なない。
呪いで死ねないだけで、当然苦しみはある。
本来なら死んでもおかしくない状態で、内臓が潰れた痛みだけでなく、呼吸が出来ない息苦しさも味わうことになる。
その苦しみがわかるレディが飛んで、トワから離れた。
「呪いの力がそんなに怖い? 心が弱いままなのね、トワイライト」
トワは反論できない。そんな余裕がない。
それでもレディを逃がすまいとするトワだが、身体は動かせるような状態ではない。せめて言葉を紡ごうとしているが、口からは息が詰まったような音しか出ず、気力も尽きかけていた。
レディは満身創痍のトワに振り返った。
「……どうして、こうなってしまったのかしら。あんなに一緒だったのに」
レディの声が、初めて哀しげなものになる。
「呪われた二人で分け合うには、幸せが小さすぎるわよね」
心から残念そうな声だった。
互いの恋話をし合うことができたなら。普通の女友達のように自分の幸せを相手に報告できたなら。
きっと自分と彼女は喧嘩したり仲直りしたりして、沢山の思い出を共有することが出来ただろうに。
だが、そんな展開は呪われた二人にはあり得ない普通の未来でしかない。
遥かな過去――伝承にあるように姫が魔女に呪われて、親友だった使用人も同じく呪われたそのときから、二人の普通は失われた。
レディとトワ、どちらもレディ・オブ・ザ・ランドで、呪いの運命に翻弄される二人。
二人が幸せのため必要としたのはコラン、分かち合うことのできないただ一人。
たった一つのものを奪おうとする側と守ろうとする側、どちらか一方しか幸福の道の先には進めない。
トワが何か言いたげに口を動かす。
音が出ることはないが、未だにレディを見上げている精神力を見れば、彼女が諦めていないとレディにもわかった。
レディはトワにも聞こえるよう身を屈めて言葉を紡ぐ。
「解呪の方法を探しに世界を巡って、沢山の人の営みを見て、私は幸せになりたいと心から思うの。幸せに生きようとすることが人らしさ。だから、私は幸せを妥協しない。苦しいことばかりの呪われた生なんだから、最高の幸せを望んでいるの」
呪いよる再生力で内臓の損傷が回復し始めたトワが、痛みを堪えてレディに言葉を返す。
「どうせ、呪われた私たちじゃ一緒の時間を生きられない。大切な人は皆先に逝ってしまう。こんな身体じゃ、幸せの共有なんか出来ないッ」
「なら、どうしろと言うのよ?」
「愛しても愛されても、私たちは必ず他人を不幸にしてしまう。大切な人の幸せを奪わないために身を引くの。私たちの呪いと人間らしい幸せは……両立しないの」
トワはほんの少しだけ上体を起こして、そう言った。治りかけとはいえ、まだほとんど治癒していないため、凄まじい激痛が走った。
しばらくレディは沈黙していたが、トワも驚く言葉をハッキリと口にする。
「呪いを解く方法を見つけた。私たちも幸せを求めるべき時なのよ、トワイライト」
「――え?」
夢にも思わなかった呪いを解くという道。
それが突然目の前に現れて、トワの意識が固まった。
✕ ✕
コランが庭先のオレンジの木を目指す。
母の手記を読み終えたとき、外から聞き馴染みのない音を聞いた。
部屋の窓から外を覗くと、ドラゴンと人間が混じったような怪物の姿と成ったレディとトワが戦っているのを発見した。
コランは気付けば、劣勢のトワの身を案じて駆け出していた。
トワを信じきれなかった自分の未熟さから彼女を糾弾してしまったことを思うと、後悔の言葉ばかりが思い浮かぶ。
彼女をどうしたいと思っているのか、コランは自分の心がわからない。
だが、トワの正体と両親との過去、現在の自分との繋がりを知った今、彼女を無視して生きられないと強く想っている。
トワが何を望んでいるのかを、コランは知らなければならないと考えていた。
それが、両親が自分に託した役割だと、コランは受け取った。
コランは走った。
トワの傍に早く辿り着きたい。
やがてして、コランは兄弟のように思っているオレンジの木の所にやって来た。
「トワ!」
そこには、血塗れでボロボロの状態で地面に倒れているトワとそんな彼女を見下ろす異形と化したレディが居た。
コランの声に二人がそれぞれ仮面で隠した顔を向けた。
「こんばんは、ボク」
「坊ちゃん!? 駄目です、逃げて!」
トワの悲鳴のような忠告と共に、レディがコランの目の前に飛んでくる。
レディが停止したときの風圧で、コランは立っていられずに倒れそうになる。
「う、うわっ」
「おっと」
咄嗟にレディがコランの手を掴んだ。
「大丈夫、ボク?」
「……」
コランは自分の手を掴む、異形化したレディの手を見つめる。
トワと同じ異形の手。
手から伝わる白い手袋の下の鱗の感触は、固く表面がツルツルしている。鱗同士に隙間があってザラザラしてもいる。指先からは手袋を突き破ってナイフのように鋭い爪が伸びている。
コランは視線を白金の仮面を被るレディに向ける。
彼女の身体の異形化はトワよりも進行しているし、背中から翼を生やしている。
レディから聞かされた伝承、母の手記。
今のコランには、レディの正体が理解できた。
「君も、レディ・オブ・ザ・ランドだったんだ」
「そうよ。黙っててごめんなさいね。ちょっと彼女に嫌がらせをしたくなったの」
そう言って、悪びれるように小首を傾げたレディが、突然コランの腕を引き寄せた。
「うわ」
レディの仮面がコランの眼前に急接近する。
「私、君に恋してしまったの」
「へ!?」
唐突な告白に、コランは素っ頓狂な声を上げてしまう。
仮面の眼の部分から覗く、レディの碧い瞳は真面目そのもの。告白の言葉に嘘偽りがあるとは感じられなかった。
戸惑うコランが視線を逸らしたとき、レディの後ろ――地面に倒れながらも、コランの方を心配そうに見つめるトワを見つける。
トワはボロボロの身体を何とか動かして、這ってでもこちらに近付こうとしていた。
その姿を見て、コランの戸惑いが掻き消えた。
「トワをあんな風に傷つけたのはレディなの?」
「……あの子のことになると、途端に冷静になるのね。本当に妬けちゃうわ」
レディが顔を離した。
そして、汚れるのもいとわずに、膝を折って地面に跪いた。
コランと目線が同じになった。
「けれど、諦めない。初めての一目惚れの相手だもの、好きになってもらう努力をしなくちゃね」
レディが立ち上がり、コランを引き寄せながらトワの方に振り返った。
「トワイライト――いいえ、トワだったかしら。貴女の大事なこの子と旅に出るわ!」
「なっ!?」
「え。何言ってるんだ、トワの手当をしなきゃいけないんだ!」
コランはレディの手から逃れようと暴れるが、レディはそれも愛おしいと言わんばかりに抱きしめた。
「大丈夫よ。私たちの呪われた身体はあの程度の傷なら二日もあれば完治する。ボクには、私と一緒に来てもらう。そして、あの子が居ない場所、居ない時間で私を知ってもらうわ。レディ・オブ・ザ・ランドについてとか、色々聞きたいこともあるでしょ。外の世界を教えてあげるわ」
自分のことを見つめるレディを見上げるコラン。女性らしい胸の向こうに、彼女の仮面が見える。
「……ダメだ。今はトワの傍に居なきゃいけないんだ」
「外の世界を旅したいと言っていたじゃない。私なら叶えてあげられる、冒険が出来るのよ?」
「確かに僕の夢だけど……それは今じゃない。今はトワに謝らないといけないんだ」
確固たる意志で、コランはレディの誘いを断った。
レディはじっとコランを見つめていたが、一つ大きなため息を吐いた。
「残念。あんまりしたくなかったけど……」
レディがそう言うと、彼女の尻尾がコランの身体に巻き付いた。
「な、何!?」
「坊ちゃん!」
トワが無理を押して立ち上がる。
足が震えているが、かろうじて自立している。
「坊ちゃんを、離して」
「嫌よ。言ったでしょ、一緒に旅をするって。共に居る時間は貴女に及ばなくても、私はこの子に正体や本音を隠したりしない。だから、旅の間は、貴女よりも濃密な時間を過ごせるわ」
「ッ……」
レディが翼を広げた。
トワも呪いの力を引き出して翼を生やそうとしたが、消耗しきった体力では上手くいかなかった。
仕方なく、気力をふり絞ってレディに向かって駆ける。
「この子が大事なら、あの島に来なさい。私たちの決着には、あそこが相応しいでしょ」
そう言うと、レディはコランを連れて飛び立つ。
「坊ちゃん!」
コランは尻尾に捕らえられたまま、悔しそうにこちらを見るトワに向かって叫ぶ。
「トワー! 僕、全部知ったから! だから、君を信じたい!」
夜の空にコランの叫びが消えてゆく。
トワは静かな庭に一人残された。
「はぁ……はぁ……ぁ」
気力も底を尽き、立っていられなくなったトワは地面に倒れる。
意識が消えかける中、コランの影を追って手を伸ばす。
「コラン……」
トワは気絶した。
レディが飛び立ったときの風圧で、コランと共に大事に育てていたオレンジの木の枝が折れてしまっていた。
――――
〈あとがき〉
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
クライマックス編突入です。最後までお付き合いしていただけるとありがたいです。
好評価などお願いいたします。
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