一つの冴えたやり方のこと
555:ハカセ
ワイは子供たちの前で嘘を吐く最低な男です……
556:名無しの戦闘員
今日はのっけからテンション低いな
557:名無しの戦闘員
重さ全開よりはいいけどな
558:ハカセ
いやまあ、前はちょいと語り過ぎた自覚はあるからさらーっと流して頂ければ
559:名無しの戦闘員
今回はなにをやらかしたん?
560:名無しの戦闘員
やらかした前提w
561:ハカセ
今回に関してはマジでやらかしたからなんも言えん
この前、ゴリマッチョに「ウチの家で夕食でもどうだ?」って誘われたんや
焼肉の時はハブってもたし猫耳と一緒にってな
ゴリマッチョには頼んどいた仕事もあるし、確認がてら夕飯もええかなってワイは了承した
562:名無しの戦闘員
そういやゴリマッチョは日本で暮らしてるのか
563:名無しの戦闘員
アニキは喫茶店経営、せくしーは短大卒業後就職
ゴリマッチョはなにしてんの?
564:名無しの戦闘員
体育教師と予想
565:名無しの戦闘員
ゴリラでマッチョな体育教師……
ぺろっ これは脳破壊の味!
566:名無しの戦闘員
ド定番だな 大好きです
567:名無しの戦闘員
大丈夫? ロスフェアちゃんの通ってる学校の教師だったりしない?
568:ハカセ
ゴリマッチョは愛妻家やから大丈夫や
浮気どころかアレなお店にもいかん
職業はマンションの管理人やな
568:名無しの戦闘員
ゴリマッチョ結婚してんの!?
569:名無しの戦闘員
メスゴリラ!?
570:名無しの戦闘員
うそだろ聞いてねえよ!?
571:名無しの戦闘員
必殺技の練習とかやっちゃうダメマッチョなのに!?
572:ハカセ
>>569
メスゴリラどころか薄緑の髪にエルフ耳した嫋やかな美女やぞ
異空間基地が完成してから半年、ゴリマッチョと和解後の話や
空間の安定性向上にどうしても必要な素材があってな
先代に話したら「任せろや、すぐ手に入れる! お前らいくぜぇ!」って即日でとある王国を侵略しに行った
ワイが欲しかった結晶石の産地を丸ごと奪う算段や
頼んどいてなんやけど勢いが凄すぎる
573名無しの戦闘員
この素材が欲しいで国ごと奪うとか規模がデカすぎるわ
574:名無しの戦闘員
首領ちゃんには悪いけど先代に人がついてくの分かる気がする
575:ハカセ
もちろんアニキが筋道を立ててはくれたで
国の王様の首を挿げ替えてワイらに便利な同盟国にする感じや
そのためには当然ある程度王族は処分する必要がある
で、侵略先の国でゴリマッチョ・ミーツ・ガールしてもた
奥さんはその国の第九王女らしくてな
継承権低いし妾腹やしで虐げられとったけど、おかげで侵略の後も処刑は免れた
マッチョ「惚れた。あんたを虐げた国ぶっ潰すから、あんたも俺に惚れてくれ」
それでマジに王女様の心も奪うという剛腕よ
そのメチャクチャな口説き文句は今も組織で語り草や
577:名無しの戦闘員
ご、ゴリラのくせに……
578:名無しの戦闘員
そんな脳筋丸出しの告白で王女様が堕ちるなんて
579:名無しの戦闘員
マンションの管理人っていいなぁ、楽そう
576:名無しの戦闘員
悪の組織らしくいただいてゆく!
577:ハカセ
奥さんはおしとやかーな人のわりに芯が強くてな
一年半前の離脱の際に、二人の子供と一緒にゴリマッチョについてった
戦場暮らしの男が平和な日本に不満を抱かないのは間違いなく家族のおかげやな
577:名無しの戦闘員
くそう、くそう……
578:名無しの戦闘員
まさかゴリマッチョが一番の勝ち組とか
579:ハカセ
なれそめは語ったら長いから割愛な
とにかくワイらはゴリマッチョ家にお呼ばれした
仕事ゆうても確認が主やしすぐ終わって皆で夕食
元王女様やのに奥さん料理が上手くてなぁ 訪ねる時はこれが楽しみなんや
そんで食後はお子さんに「ハカセ様、あのお話して!」ってせがまれるのがいつもの流れな
あ、ゴリマッチョジュニアは男女の双子(5)やで
奥さん似です ←ここ重要
580:名無しの戦闘員
あの話?
581:名無しの戦闘員
よかったね、美女なお母さんに似て
582:ハカセ
そう、それが今回の嘘に繋がる
お子さんがこの話をお気に入りなのは、自分たちの親に関係があるからや
今から四年前、ワイら組織に喧嘩売ってきた奴がおった
そいつはゴリマッチョの奥さんの、かつての婚約者を名乗った
といっても政略相手でしかない、キモ権力者や
ぶっちゃけ奥さんゴリマッチョに惚れとるしな
せやのに「あの女はワシのものだ!」なんて言って、組織が支配した奥さんの母国内でクーデターじみた真似を起こしおった
583:名無しの戦闘員
なんかゴリマッチョが主人公的な立ち位置に
584:名無しの戦闘員
展開的には少年マンガにもエロ漫画にもどっちにも転べるな
585:ハカセ
城を占拠したキモ権力者
要求は国王の地位とゴリマッチョの奥さん
鎮圧に赴いたのは当然ゴリマッチョ、そして当時18歳のせくしー
そしてワイやった
時系列的にはこんな感じ
七年前・ワイ(19)が基地を完成させる
アップデート素材を求める
ゴリマッチョ・ミーツ・ガール
六年前・ゴリマッチョ(28)結婚
五年前・せくしー(17)組織入り
ゴリマッチョ家に双子が産まれる
四年前・キモ戦役
ワイミサイル発動
せくしー(18)が笑顔に
586:名無しの戦闘員
お、幹部揃い踏み ていうか笑顔にってなんだ
587:名無しの戦闘員
デルンケム的には結構事態を重く見てたの?
588:ハカセ
いんにゃ 当時せくしーは幹部候補でな
あの子は普通の商家の出やったけど、生まれつき魂の出力が高かった
技術は拙いが単純なパワーならワイを超え取るほどやった
せやから同じ出力に優れた戦闘スタイルのゴリマッチョを見て勉強しろ、ってのがアニキの指示や
キモ権力者はちょうどいい実験台ってわけやな
ワイはいざって時せくしーを守るようアニキに言われて付いてきた
そこまでされて、せくしーは「私のために。アニキさん……♡」な状態やったわ
589:名無しの戦闘員
つまりせくしーのためだけに幹部二人動員か
590:名無しの戦闘員
かなり期待されてたんだな
591:名無しの戦闘員
せくしーパワータイプなんだ あの胸なのに
592:ハカセ
才能なら四大幹部でもピカイチ、実戦経験少ないから伸びしろもダントツ
組織を離れなきゃ……は言ったらあかんな あの子の選択が一番大事や
もちろんゴリマッチョたちがおらんのは少し寂しくはあるけどな
593:名無しの戦闘員
ちょっと切ないこと言うなよ……
594:ハカセ
話は戻って、vsキモ権力者
占拠された城、門の前には結構な数の兵士が陣取っとった
あれ? おかしない?
どう見てもカリスマあるような奴やないのに従う兵が多すぎる
ていうか目が虚ろ どう見ても洗脳系の術式や
595:名無しの戦闘員
キモ権力者クズのお手本みたいなムーブしてくるな
596:名無しの戦闘員
あれだよ、絶対奥さんも洗脳するつもりだ
597:ハカセ
こりゃあ蹴散らすのに時間がかかるな
そう思った矢先、なんとゴリマッチョが解説をし出した
この大規模な洗脳は王家に伝わるアイテムの効果だと事前に奥さんに聞いとったらしい
【魅了の魔杖】みたいな感じの伝説級の武具や
つまり、それさえどうにかすれば問題なしってわけや
マッチョ「おそらく、アイテムはキモ権が持ってる。それをぶち壊せば俺らの勝ちだ」
ワイ「でも相手は城の最上階。結局こいつら蹴散らさなあかんぞ」
マッチョ「なあに、俺には策がある。たった一つの冴えたやり方ってやつだ」
598:名無しの戦闘員
名前から勘違いしたけど意外と策略にも長けてるのか
599:名無しの戦闘員
幹部最弱のハカセでもエレスちゃんより強いし
出来ないと言っても一般レベルよりは上なんじゃない?
600:ハカセ
マッチョ「お前なら魔法的な洗脳の無効化くらいできるよな?」
ワイ「精神干渉へ対策は当然しとる」
マッチョ「なら完璧だ。今日はちまちま雑兵を蹴散らすような気分じゃねえ。なにせ、俺の妻を自分の女扱いするゲスがいるんだ。一分一秒だって放置できねえ。……最短距離で突っ込んで、さっさと叩くぞ」
こいつ、ホンマ奥さん好きやな 感心するわ
キメ顔でそう語ったゴリマッチョは……何故かワイを担ぎ上げた
ワイ「え? ちょっと待って。おかしくない?」
マッチョ「雑兵を倒すには時間がかかる。幸いにもキモ権は最上階、道なら開けてるじゃねえか」
ワイ「なにが幸い? ねえ聞いてる?」
マッチョ「俺がお前を最上階まで投げ飛ばす。魅了の魔杖をぶっ壊せ」
ワイ「最短距離で突っ込むのワイなの⁉」
601:名無しの戦闘員
ゴリマッチョが行くんじゃねぇのかよw
602:名無しの戦闘員
完全に俺が妻のために体を張るぜ! な流れだったのにw
603:ハカセ
魔力で全身を強化するゴリマッチョ
ヤバい、マジで投擲で城のてっぺんまで届かせるつもりや
まだまだ不慣れなせくしーは「あ、あの、私はどうすれば」とおろおろ
ただ一人、ゴリマッチョだけが覚悟を決めていた
ワイ「待って、考えればもっといい手段があるはずや。ワイの話聞いて?」
マッチョ「そんな暇はねえ。あと、俺は合体奥義にもちょっと興味がある」
ワイ「友情の必殺技的ならワイの意見もぬわあああああああああああ!?」
604:ハカセ
その日、ワイは空を飛んだ
ああ、人って空を飛べるんだね……
605:名無しの戦闘員
アホだwwwww
606:名無しの戦闘員
せくしーとの確認のやつこれかw
607:名無しの戦闘員
協力奥義「ハカセ人間砲弾」
608:ハカセ
空に銀の流星 真昼の運河を滑るようだね
ホストから専業主夫になったパッパ コメディエンヌのマッマ
貴方たちの息子は今、元気に空を飛んでいます
お前ら知ってるか? 生身で空を飛ぶと昔のことが不意に思い出されるんや
空って不思議やね
609:名無しの戦闘員
それ多分走馬灯w
609:名無しの戦闘員
お前順当に両親から才能受け継いでんな
609:名無しの戦闘員
笑いを逃さない感性は喜劇役者の血だったか
610:ハカセ
つか一国の城やからな
普通に襲撃警戒して魔力障壁とかあるし城自体の構造も堅牢や
ワイは空中で対抗術式を組み上げて衝突に備えて自身にも強化と障壁を張る
そうこうしてるうちに城が近付いてきた
611:名無しの戦闘員
投げ飛ばされながら対策打てる辺り有能なんだよなハカセは
612:名無しの戦闘員
それをゴリマッチョも信じていたのさ……
613:名無しの戦闘員
まさに友情パワー
614:ハカセ
>612 絶対違う
魔力障壁を貫いて突き進むワイミサイルは最後の城壁をぶち破った
キモ権「くく、これであの女はワシのものだ! ぐへへへへへ!」
ワイ「ワイ着弾」
キモ権「ぐはぁはおぁああぁああ⁉」
まさかの一撃である
ワイの頭突きがキモ権力者に直撃してぶっ飛び、ついでに魅了の魔杖もぶっ壊す
兵たちの洗脳が解ければ、こんなオヤジに従うものはおらんかった
不本意ながらほんまにスピード解決やったわ
マッチョ「ハカセ、やったな!」
兵士たちも無効化されて、駆け付けたゴリマッチョにワイは安らかな笑顔で告げた
ワイ「ゴリマッチョ、マジでぶん殴らせろ」
こうして戦いは終わった
あまりにもむなしい勝利やった……
615:名無しの戦闘員
こんなんキモ権力者も絶対想定してねえよw
616:名無しの戦闘員
可哀そうだね
ただゴリマッチョの奥さんを魅了の魔杖で洗脳したかっただけだろうに
616:せくしー
ここまでの話ほぼ事実ですよ
私が笑顔に、というか大笑いしました
ああ、幹部って怖くないんだぁってこの時理解しましたね
617:名無しの戦闘員
せくしーのお墨付き出たぞw
618:名無しの戦闘員
盛ってないのかこれでw
619:ハカセ
この話はすぐに組織を駆け巡った
『ゴリマッチョ幹部が妻を狙うかつての婚約者の暴走を、その知勇をもって打破した』
現場を見てない奥さんは惚れ直すわ、組織の者からの評価爆上がりだわで大変な騒ぎや
でもワイは何も言えんかった
これを否定するにはワイミサイル着弾の流れを話さなあかん、それは恥ずかしい
何も言わずに我慢するのが、たった一つの冴えたやり方ってやつや
620:ハカセ
そして月日は流れ、ゴリマッチョの子供たちはワイにせがむ
あの時の話をしてほしいと
双子ちゃん達には『パパがママを守るためにすごく頑張った戦い』の話やからな
キラキラお目目を向けられたワイは、いつもこう語る
ワイ「あの時のパパはすごかったよ。愛する妻を守るために策を打ち出し、武を振るい。最低な権力者を簡単に蹴散らしてしまったんだ」
まるきり嘘やけどしゃーないやん
あの顛末は、パパに憧れる双子ちゃんには話せんのや……
これもまた一つの冴えたやり方、なんかなぁ
621:名無しの戦闘員
それで最初の嘘の話に繋がると
622:名無しの戦闘員
自分の恥を隠すんじゃなくてパパの威厳を守るためなのね
623:名無しの戦闘員
ほんまに苦労性やなハカセは
◆
自分で言うのもなんだが俺は頭が悪い。
逆に親友であるハルヴィは賢い。
だが、賢いからといって常に最善の策を打ち出せるわけじゃねぇ。
俺には、あいつが気付いていない、全てを一手で覆すだけの策が。
一つの冴えたやり方があるのだ。
神霊結社デルンケムの四大幹部が一人、レング・ザン・ニエべ。
親友ハルヴィ謹製、雷撃の大戦斧『コピート』を振るう勇猛果敢なる男。
かつて俺はデルンケムにその人ありと謳われた戦人だった。
しかし今の俺は、空秀錬(そらひで・れん)を名乗り日本で生活している。
仕事はマンションの管理人。
なんと十二階建てで2LDKから5LDKの部屋がある、高級なマンションだ。
部屋は十分の一も埋まっちゃいないので家賃収入は微妙。
もっとも、住人を入れ過ぎないのが約束だし、生活費は給与としてオーナー様から振り込まれるので問題もない。
なんで俺がこんな楽な仕事に就けたかというと、我が親友のおかげである。
組織を離反した際、ハルヴィに“頼み事”をされた。
その前払い報酬として空秀錬の戸籍だけでなく、住居と仕事を用意された。
聞けば俺らが日本に入る前から仕込みは色々していたのだとか。ヴィラベリート様には内緒のマンションもその一環らしい。
正直、首領がいない方が日本征服捗るんだよなぁ、実際。
不敬だがそんなことを思ってしまう。
まあ現状は家族四人で幸せに過ごせているのだから、細かいことはどうでもいいんだが。
「それじゃあ、レング。お邪魔しました」
「奥さんに、また料理を教えてもらいたい、にゃ」
ハルヴィとミーニャが帰っていく。
嫁さんの料理を美味そうに食ってくれるから誘い甲斐があるんだよな、あいつら。
うちの息子も娘も二人にはよく懐いている。
特に息子は「ハルヴィエド様みたいな学者さんになりたい!」と言っているのだから寂しいものだ。
ハルヴィとミーニャは俺達が離反した後もデルンケムの幹部を続けている。
特にハルヴィはヴィラベリート様のために方々に手を伸ばしているようだ。
最近は補佐役のおかげで少し余裕ができたようだが、それでも忙しいことには変わらない。
首領が先代に拘るせいで負担が増えているのに、あいつはそれを放り投げようとしない。
ただ不器用に愚直に、ヴィラベリート様の願いに寄り添おうとしている。
……しかし実は、俺は首領を心変わりさせる策を持っている。
ハルヴィどころか、ゼロス様やレティシアすら気付いてない一手。ミーニャの奴は俺とどっこいの頭だから初めから除外である。
その解決手段ってのは、俺が既婚者だからこそ出てくる方法だ。
つまり、
「……たぶんなぁ、あいつがヴィラベリート様に“あなたが欲しい。組織を捨て、女として私の伴侶になってくれないか”って言うだけで粗方の問題が片付くんだよなぁ」
今の首領が意固地なのは、父親を慕いすぎているから。
ならもっと好きな誰かが出来れば、後ろ髪を引かれつつも方針の撤回をするはず。
それにもっとも適しているのやはりハルヴィだ。
他の幹部が離れても最後まで残ってくれて、自分のために尽くしてくれる男。
そんなヤツに求婚されたら絶対に心が動かされる。
それでなくともヴィラベリート様はハルヴィに感謝してるし、慕っても頼ってもいる。
あいつに女として求められたら絶対そっちに傾くし、未練を見せつつも首領としての生き方を捨てると思うんだが。
「まあ、策略で愛を告げられるほどハルヴィは器用じゃねぇんだけどよ」
だからあいつには何も言わない。聞いたらすげえ悩むだろうから。
だが、個人的にはそういう終わりもアリだと思う。
ハルヴィとただのヴィラが、夫婦になって仲良く暮らすってのもきっと悪くはない。
「いろいろ頼まれごとはしてるが、悪い結果にならねえといいが」
俺はハルヴィたちを見送ってから自宅へ戻る。
ゼロス様やハルヴィみたく頭の回る奴らが不器用で、俺みたいなのが小器用に生きてるんだから、人生ってのは分からないものだ。
さて、帰ったら嫁さんに今日の礼を言って、夕飯の皿洗いをしなきゃいけない。
飯は作れなくても片付けくらいはできる。
今日の苦労を労って、夫婦でゆっくりと夜を過ごすとしよう。
◆
帰り道、葉加瀬晴彦のスマホにメッセージが入った。
もえもえ【ハルさん、今お時間ありますか?】
朝比奈萌。
萌花のルルンとしてデルンケムと戦う少女である。
ハルっち【大丈夫だよ。どうしたんだ、萌ちゃん】
もえもえ【よかったです。あのですね、明日の放課後会いたいなと思って】
ハルっち【少しでよければ時間を作るが、なにか用かな?】
そう送ると少し時間をおいてから、少し固い言葉が返ってきた。
もえもえ【お願いします。ハルさんに、とても大事なお話があるんです】
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