第66話 モリスさんのお陰で完成しました

「ええっと、モリスさん聞こえますか?」


チームの通信機でモリスさんに連絡。

そう言えばこの通信機って使うの初めてかも。

ピノさんとの直通通信機は何度か使ってるけどね。この前の間違い通信の後に。


『やあカルア君。君から通信してくるなんて珍しいじゃない。と言ってもセンサーが反応する程の想定外って訳じゃあないけどね。それで一体どうしたんだい?』


うん、ちゃんと通じたみたいだ。


「ちょっと相談したい事があって。もし出来れば直接会って話をしたいんですけど、今からそちらにお邪魔してもいいですか?」

『うーん、僕は大歓迎だけど、ちょっとだけ待ってね』


そう言って、通信機の向こうで誰かと話してるみたい。

少し待ってから返事があった。


『うん、大丈夫。本部の僕の部屋にいるから、直接跳んできちゃって構わないよ』


よかった。大丈夫だったみたい。


「ありがとうございます。じゃあ今から行きますね」


ええっと、ギルド本部のモリスさんの部屋。この間行った場所。・・・よし見えた。じゃあ転移っと・・・


「いやあ、いらっしゃいカルア君」

転移した先にはニコニコ顔のモリスさん。そして、

「久しぶりね、カルアくん。聞いたわよ、あれからもいろいろ『活躍』してみんなをビックリさせてるみたいじゃない。それに・・・お母さんに会えてよかったわね!」

「あ・・・はいっ! ありがとうございますロベリーさん!」



それからモリスさんに促されて、3人でソファに。

「さあ、それじゃあ早速、君の『相談』ってのをを聞かせてくれるかい? 一体どんなビックリが飛び出してくるのか、僕はもうさっきからドキドキしっぱなしなんだよ?」


そんな大袈裟な。


「えっとですね、実は2点あって、まずは『転移』についてなんです」

「ほうほう、まずは『転移』からね。何と言うかこう複数の話がある時の最初って、大体は簡単な方の話か次の伏線になる話、ってのが定番だけど、今回はどっちだい?」

「簡単な方、だと思います。どちらかと言うと」


「んふふふ。『どちらかと言うと』と来たか。いいねいいね。じゃあ早速言ってみようか」

「はい。えっとですね、『転移』って、行った事がある所にしか行けないんですよね?」

「うん、そうだねえ」

「それって、何故なんでしょうか?」


「ああ、なるほど。その話だったかあ。うんうん、そうだよね。誰でも一度は『何故?』って思うよねえ・・・」

「あははは・・・」


ワルツに訊かれるまで疑問に思わなかったなんて、言いづらい・・・


「かく言う僕も疑問に思った事があってね、色々と試したり推測したりしたものさ。カルア君、君は行った事が無い場所への『転移』って試した事があるかい?

「いえ、やってみようかとも思ったんですけど、もし以前言われた『危険な実験』だったらって思って、まずは聞きに来たんです」


「ああ、そうだったんだね。僕の忠告をちゃんと守ってくれて嬉しいよ。そうだよね、うっかり『次元の狭間はざま』とか『石の中』とかに転移しちゃう可能性だってあるかもしれないからねえ」


うわぁ、どっちも想像したくないなあ・・・


「ただまあ、これに関しては実は危険は無いんだ。だって、『転移が発動しない』んだからね」


「発動しない・・・」


「うん、実際僕もやってみたけど、発動も無ければ魔力消費もない、要するに何も起きなかったんだよ。それでさ、一体なぜなんだろうって色々考えたんだけどね、仮説としては『情報が足りない』んじゃあないかって思ってるんだ」


情報?


「ほら、『遠見』ってさ、映像だけだったじゃない? その後君が発見した『音』と『匂い』が追加されたけど、それ以外にも『温度』とか『湿度』とか『雰囲気』みたいな感覚的なものとか、その場にいないと感じられない、そんな情報が必要なんじゃないかって思ったんだよ」


ふむふむ・・・


「それでね、行った事がある場所の場合はさ、そういう情報を無意識に自分の記憶から補完してるからじゃないかなって、そう推測したんだよ」


ああ、なるほど。確かにそれってすごく自然な考え方かも。


「じゃあ、もし『遠見』でもっとたくさんの情報を得る事ができれば」


行った事が無い場所にも・・・


「うん、行けるかもしれないねえ」



と、そこまで話したところで、それまで静かに話を聞いていたロベリーさんが、

「ふーん。こんな感じで『じゃあ今度それ試してみよっと』とか言って、実現させちゃうのかぁ。つまり私は今、『やらかし事故の発生現場』を目撃してるってわけね。おまわりさん、こっちです!みたいな・・・」


ロベリーさん言い方・・・


「あはははは、まったくその通りだよロベリー君。という事で、ここで話を終えちゃうと、きっと僕のいないところでやっちゃって、僕は鳴り響くセンサーを聞く事しか出来ないんだろうねえ。だからさカルア君、今ここでやっちゃおうか? 君のその『世紀の大実験』ってやつを」


そしてロベリーさんはモリスさんの指示で隣の応接室に移動、僕は行った事のないその部屋目掛けて転移するって実験に。


「いいかいカルア君、君が初めての『遠見』で音とか匂いを感知した時みたいに、ごく自然な気持ちで他の情報も拾ってみるんだ。多分、その時君はそれが出来ない事だなんて思ってもみなかったんだろうからね」


「やってみます」


隣の部屋・・・ロベリーさんがいる部屋・・・うん、見えた。そこの情報・・・他の色んな情報・・・こんな感じかな?・・・じゃあ・・・


「転移」


・・・ああ、これが『発動しない』って事か。ホントに何も起きないや。


「今のは失敗だったって事かな? うん、いいよいいよ。もっと色々試してみよう。何度失敗してもいいから、どんどんやってみて」


それから何度も繰り返しやって・・・何度も繰り返し失敗した・・・

うーーん、やっぱり出来ないのかなあ・・・


「いやあ、なかなか苦労してるねえ。横で見てても手に汗握るっていうか、緊張感が伝わってくるよ。『何としても情報を得るんだ!』みたいな?」


そうそう、そんな感じで頑張ってるんだけど・・・あれ? 初めての遠見の時の音とか匂いとかって、そんな緊張っていうか頑張らなかったよね・・・もっと自然に、『自分がその場にいる』みたいな・・・あ、この感覚・・・もしかしてこれ・・・


「転移」


そして今、僕の目の前にはロベリーさんが・・・


「いらっしゃいカルアくん。そして成功おめでとう」



激しい足音とともに勢いよく扉が開き、モリスさんが部屋に飛び込んできた。

「カルア君カルア君カルア君! ちょっと何でいきなり成功しちゃったのさ! その前の失敗と何が違ったのか、ちょっとじっくり教えてくれるかい? いやホント、ビックリなんてもんじゃないよ! 驚天動地だよ! 臥薪嘗胆だよ! 諸行無常だよ!」


ちょっと途中から何言ってるのかよく分からないです・・・


「ええっと、『その場の情報を取得』しようって頑張ってたんですけど、全然うまくいかなくって、そういえば初めての時ってもっと自然な感じだったなあって思って、よく思い出してみたら、『情報を取ろう』っていうより『自分がその場にいる』みたいな感じだったから、じゃあ『遠見』した空間の中に自分を『溶け込ませる』っていうか『重ね合わせる』っていうか・・・上手く言い表せないんですけど、『そこにいるのが当たり前』みたいなふうに力を抜いたら、何だか本当にその場にいるみたいに色んな事が感じ取れて・・・その状態で『転移』が出来たんです」


何だか自分でも上手く言えてない気がする。もどかしい!


「うーん、感覚的なもの・・・感覚・・・自然な感じ・・・溶け込む・・・重なり合う・・・力を抜く・・・そんな感じなのかなあ。後は・・・『遠見』がPullで『転移』はPush、通信として考えればそれぞれ逆方向、動作としてはPullからのPush、とすると、転移先の空間にまず『遠見』からの干渉で『ポートを開かせる』? トロイ的な? その次のフェーズっていうのが、じゃあ空間の『重ね合わせ』としたら、そこから・・・」


うわぁ! もの凄い真剣な表情!

とても口をはさめない・・・っていうか音を立てるのも憚られる・・・


「カルアくん、カルアくん」

ソファでロベリーさんがそっと手招き。

「多分しばらく帰って来ないと思うから、座って待ってましょ」

うん、それがいいかな・・・



「いやぁ、ごめんごめん。すっかり考え込んじゃったよ。まあ何はともあれ、成功おめでとう、カルア君!」

しばらく経ってから、ようやく帰ってきたモリスさんの、これが第一声。

「はい! ありがとうございますモリスさん!!」


「見せてもらった君の転移の瞬間と、その後聞かせてもらったその瞬間の感覚。そのあたりからもう少し検証して、僕の方で理論的なところを構築してみるよ。けど・・・これもまた、あんまり公開して良い情報じゃあなさそうな気がするなあ。そのあたりの取り扱いとかも、また校長に相談しておこうか・・・」


「今回もまた、すべてお任せします。いつもいつもすみません・・・」

きっといつもみたいに、僕が気付かないような問題があるんだろうから・・・


「そうだね。まあそのあたりは僕に任せておくれよ。ああ、でも今回のこれについてはカルア君はじゃんじゃん使っちゃって構わないと思うよ。だって、君がその転移先に行った事があるかどうかなんて、他の誰にも分かる訳ないんだからね」



そしてまたモリスさんの部屋に戻った僕たち。

「しかし『簡単な方』がこれって・・・。どうしよう、この先を聞くのがちょっと怖くなってきたんだけど・・・」


えと、これってもう始めちゃっていいって事かな? じゃあ。


「ええっとですね、次の相談もちょっとよく分からない事についてなんですけど」

「ほほう、よく分からない事になっちゃう相談か」

「いえ、よく分からない事について、なんです」

「うん、だから、よく分からない事になっちゃう、って事だよね?」

「ええっと・・・あれ? ん? そういう事、なのかな??」


よく分からない事を相談すると、よく分からない事になっちゃう、の?


「うんうん、そうさ。その点について僕は君に絶大な信頼を寄せてるからね。もう鋼鉄の信頼感で結ばれていると言っても過言じゃあないよ?」

「ええ!? 嫌ですよ、そんな信頼感・・・」

「ははは、まあ気にしない気にしない。さあ、それじゃあ聞かせてくれるかい? ・・・ようやく僕の心の準備が完了したから、さ」


はい、じゃあ遠慮なく。


「あのですね、『錬成』する時って、なんで宙に浮くんでしょう? それに『火魔法』や『水魔法』、あと『風魔法』なんかでも、浮かべたり方向を決めて飛ばしたり出来るじゃないですか。あれって、何なんでしょう?」


「む・・・」


あれ? 考え込んじゃった。


「それって確か、何かの論文で見た事があったなあ。ええっと、ちょっと待ってね」

そう言って取り出したのは、通信機。


「ああ、オートカ? ゴメンちょっと訊きたいんだけどさ、ほら、以前魔法発動の『ベクトル』研究の論文ってあったじゃない。あれってさ、結局どういう推論でどういう仮説になってたんだっけ? ・・・うん、そうそう・・・ああ、イメージで? ・・・発動時の魔力・・・ああ、共通のね・・・え? じゃあサブルーチン、いやファンクション的な? ・・・・・・それってつまり、完全には独立してないって事?」


うわあ、ものすごい専門的な話になっちゃってる。

これってもしかして説明されても意味が分からないんじゃ・・・

大丈夫かな・・・


「そうすると順序的には発現の前? それとも後? ・・・ああそうか、それがイメージの個性か・・・うんうん・・・ちなみに追加研究とかは? ・・・じゃあ最新か・・・うん、分かったよ。ありがとう・・・え? ・・・ああ、カルア君のね・・・・・・ははは、僕もさ。今まさにって感じ。え? ・・・うん、ドッキドキだよ・・・・・・ああそうだね。じゃあまた」


うわあ、ものすごい警戒されてる感じになっちゃってる。

これってもしかしてやっちゃいけないパターンなんじゃ・・・

大丈夫かな・・・


「お待たせカルア君。それについては以前誰かの研究論文で読んだ事があったんだけどさ、ちょっと記憶があやふやだったからオートカに聞いてみたんだよ。でね、その研究だとその移動させようとする方向とか力の事を『ベクトル』って呼んでてさ、それによると、『ベクトル』っていうのは、どうやら各魔法に付随する共通機能って事らしいよ」


「共通機能・・・ですか?」


「うんそう。単独ではどうやっても発動させられないんだけど、他の魔法にくっつける事が出来る、そんな『追加魔法』みたいに考えてくれればいいかな。まあこれも例によって『現時点では』っていう但し書きが付くんだけどね。最もそれを言い出しちゃうと、世界中の全てがそうだから、結局は意味が無いか」


なるほど・・・他の魔法にも追加できるって事か。だったら・・・

「うん、それなら出来そうだ」



「ああ、ついによく分からない事が始まる・・・」

・・・そんな神妙な顔しないでください。



よし。

まずは全身を覆う結界を出して・・・

次に、その結界に体を預けるイメージ・・・

そうしたら、結界に「ベクトル」を追加、まずは少しだけ上に移動して・・・

そうか、その後に止めないと・・・

それでその位置で停止、そのまま浮かぶ・・・

あ、これが錬成で動かすとか土魔法の『移動』にあたるのか・・・

なるほど、じゃあそのイメージで・・・

うん、イメージできた。じゃあいよいよ、やってみよう!


「やった! 出来た!!」


無事宙に浮かぶ事が出来たよ。

じゃあ、このままゆっくり移動。うん、これも成功。

体を色々動かしても、結界は保持出来てる。ベクトルも。

うん、いいんじゃないかな。





部屋の中をスイスイと飛び回るカルア。

その下では、そんなカルアを見ながらソファに力なく身を預け、疲れたような表情で会話を交わす、モリスとロベリーの姿が。

「ほら、見てご覧よロベリー君。やっぱりよく分からない事になっちゃったよ」

「なっちゃいましたねえ、室長。これってやっぱり『やらかし事故発生』ですか?」

「発生だねえ。しかもこれ、ひとつめの事故を処理しきる前に、次のやらかしが突っ込んで来たって感じ? ああ、どうしたものかなあ・・・」


やがて、ふとある事に気づいたロベリー。

「確か『浮遊』とか『飛行』って・・・」

「うん、夢の技術って言われてる」


そして再びカルアに目をやり、

「実現、しちゃってますねえ・・・」

「しちゃってるねえ」

「うふふふふ・・・ふぅ」

「あはははは・・・はぁ」





よかった。実験成功だよ。

「モリスさん、ありがとうございました。お陰で無事解決しました」

「うんうん、役に立ててよかったよカルア君。じゃあこれで、今日の君の目的は無事に達成出来たって事かな?」


あ、目的・・・


「えっと、ちょっと待ってくださいね」


せっかくだから、ここで付与も試しちゃおう。

共有ボックス、全身結界、それにベクトル・・・

頑張れ魔石君、君はエリート戦士、20倍だぁーーっ!!


「やったーーっ!! 出来たーーっ!!」

思わず魔石を高く掲げて・・・


「ああ、もう魔道具化しちゃった・・・」

つぶやくモリスさんの声が聞こえて・・・


「あのモリスさん、圧縮魔石をあと5個欲しいんですけど・・・」

「あと5個、今持ってるのと合わせて6個だから、もしかして・・・」

「はいっ! パーティメンバーと・・・・・・あとピノさんに」

「はは、やっぱりね・・・」

そして、そんな疲れたような返事が返ってきた。


少し考え、少し表情に力が戻ってきたモリスさん。

「よし、じゃあ向こうの部屋で一緒に作ってみようか。安全な作り方をレクチャーするよ」

「はいっ! ありがとうございます!」


そして実験室っぽい部屋に行って、圧縮魔石の作り方を教えてもらった。

まずは周囲に影響が出ないように空間を断絶した結界を作って、その中で揺らぎ無い一定の力で圧縮していって、その時に形も整えて・・・

それを5回繰り返せば、5個が完成っ!!


「とりあえず今は20倍までにしておいてね。この先はまた僕が実験してからだよ」



そしてモリスさんの部屋に戻って。

「じゃあ後は付与するだけかな? ちなみに付与するのはさっきの『浮遊』?」

「えっと、『パーティ共有ボックス』と『全身結界』です。『ベクトル』は『全身結界』に追加したんですよ」


「ええっと・・・よし、とりあえずひとつづつ処理していこうか。まず『パーティ共有ボックス』って、何?」

「あの、以前にモリスさんが教えてくれた、僕のボックススキルだったら使えるっていう『スペアキー』、あれを利用して、パーティ全員でひとつのボックスを共同で使えるようにしたんです。それが『共通ボックス』です」


「ああ、あれかあ。そうか、確かに全員でスペアキーを持つようなものだね。なるほどなるほど。この使い方は・・・アリだね。便利そうだ。よし、それじゃあ次だ。『全身結界』っていうのは?」

「身を守るように結界を作ろうと思ったんですけど、せっかくだから動き回りながら常に身を守れるような結界にしたいなあって。それで攻撃とかの動きも邪魔しないように、体と同じ形を常に保ちながら体と一緒に移動するような結界を作ったんです。鎧みたいなイメージですね」


「ははは・・・剣に空間の断面を付与したら、次は当然鎧・・・まあ自然な考え方、なのかなあ? ちなみに凄い新技術なんだけど、もちろん分かってないよねえ・・・」

「えっと、そうなんですか? 全然知りませんでした・・・。ああ、それで普通の魔石だと計算とか処理が追い付かなくって、じゃあもらった圧縮魔石でやってみようって思ったんです」



「そうか、そう来たか・・・みんな喜んでくれるといいね。僕は心から祈ってるよ」

「はい! ・・・喜んでくれたら嬉しいなあ」


「ちなみにひとつだけ形が違う、これって?」

「ピノさんの『ナックルダスター』です! 母さんが『プレゼントならコレ』って」


「ああ母子・・・・・・」


その時のモリスさんの顔は、ちょっと印象的でした。




▽▽▽▽▽▽

ピノは『立体機動』を手に入れた

ピノは『空中機動』を手に入れた

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