第321話 優樹への想い②
「では改めて聞きますが、和希様は小鳥遊様の事をどう思っているのですか?」
「...そうだな」
はっきり男性としてみても彼女の事は好きだと思う。
実際彼女と家系を作るのは割とありよりのありだ。
しかし、それは俺の考えであり優樹がどう思っているのかの方が重要だと思う。
「まあ、好きだな」
「ほうほうほう! ではもうアタックしちゃえば良いんじゃないですか? 小鳥遊様は和希様の事を好いていますよ♪」
「えっ?」
「だから、小鳥遊様は1人の女性として和希様の事が好きなんです」
「...はっ?」
これほどまでに微妙な告白に俺は思わず声を濁す。
「おまっ!? はっ!? どう言う事!?」
「言ったままの意味ですよ。僕はよく小鳥遊様の話し相手になるのですが、よく和希様の事を話題に上げるので恐らく...、いやほぼ100%の確率で和希様からアタックすれば結婚できますよ! そして結婚の暁にはぜひ我がアルセージ結婚式を上げたいと思っているのですが、どうでしょうか?」
「話が早いしなぜ俺からアタックすることになってるんだ!?」
「こう言うのは男から言うものですよ! 僕は応援していますから!」
「いやいやいや! せめて魔王軍との戦争が終わってからだろ!? こう言うのはさ!」
その言葉にむっとする彼はこう言った。
「だったら戦争が終わったら絶対に告白してくださいね! そうでないと小鳥遊様が...」
「優樹がどうかしたのか?」
「...ッ!? なんでもありません! でも絶対に約束ですからね!」
彼はそう呟くと逃げるように去っていった。
「なんだったんだ? 一体...」
俺は呆れながらも優樹の事についてもう少し考えてみるのでした。
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