第313話 ペチペチ...

 俺は海上で出会う魔物に鞭スキルを放ってみる!


「【痺れ打ち】!」


 ペチン! と言う良い音が鳴り響き敵の動きを止める。


「後は僕が!」


 その後シュナが攻撃を繰り出して戦闘が終わる。


「よくやった、シュナ」


「はい!」


 一応シュナを褒める俺だったが...。


(う〜ん...できれば止めを刺して見たかったな)


 そう思った俺は次こそはと思い戦闘に臨むものの...。


 2回目の戦闘はラカラのブーメランで戦闘が終わり、3回目の戦闘はアルシェがなんとなくとどめを刺してしまった。


 次こそはと望んだ4回目の戦闘はケロナが一瞬で肩をつけてしまったので何もできずに終わってしまう。


(...スキル上げもできないんだが!?)


 薄々勘づいていたが、やはり別に俺が無理に前に出る必要なんてないのである。


 なのでデバフをかけた後は端っこの上で生捕りにした魔物を相手に鞭スキルの+値を上げる。


『【痺れ打ち】が【痺れ打ち+9】になったことにより新たな攻撃スキル【乱れ打ち】を習得しました』


 新たなスキルを取得したので一応使ってみる。


「【乱れ打ち】!!」


 俺がスキルを使用すると勢いよく鞭を振るって3回攻撃した。


 すると生捕りにしていた魔物は当然のように消滅する。


「おっ? 思ったより火力出てるんじゃないか?」


 今のスキルは今まで俺が覚えてきたどのスキルや魔法よりも火力が出ていると思う。


「取り敢えず次に敵が出てきたらこれを試してみるかな」


 そう思いながら鞭をそっとしまって次の戦いに備えるのでした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る