第105話 【レジアスの洞窟】④
(【弱体者特攻】に【ポイズンハント】ねぇ...)
ラカラが習得したスキルに目を向ける。
『EXスキル【弱体者特攻】。このスキルを持つ者が【デバフ】を受けた者に攻撃する場合攻撃力が倍化します』
『攻撃スキル【ポイズンハント】。この攻撃スキルは相手が毒を状態の時のみ攻撃力が倍化します』
この二つを見て俺はこう思った。
(って事はラカラは相手を毒状態にすれば4倍特攻で殴れるって事か?)
今の彼女は力が20+5で25しかないが、それでも4倍にすれば100だ。
もう少し筋力がついて長剣などを使い始めればこの+5の部分が50とか100になると思うので素の力の伸びが低くかったとしても問題は少なそうだ。
(こいつも
どんな敵とも渡り合えるシュナとお膳立てする事で最高火力が出そうなラカラで使い分けていく戦法もなかなか良さそうだ。
その後もラカラが馬鹿な行動をする度に俺たちが修正してやることでなんとかダンジョン攻略を進めていき、ようやく最新部らしき場所にたどり着く事ができた。
恐らくあの扉をピッキングで開けばこのダンジョンのボスがいるのだろう。
このダンジョンに潜り始めて既に3時間ほどが経過していると思うので、大分皆の疲労が溜まってきている。
特にレベルの低いラカラは辛そうだ。
「ラカラ、大丈夫か?」
「兄ちゃん誰に物を言ってるんだい? 私はまだまだ元気だよ!」
なんて言っているがどう見ても疲れているように見てとれる。
「はぁ...、少し休んでいくか」
「いやいや兄ちゃん! もうすぐダンジョン制覇だろ! 一気に最後までいこうぜ!」
などと言ってくる彼女に俺は言ってやる。
「悪いが疲れ切った状態でダンジョンボスと戦うのは推奨できない。相手の強さが分からない以上こちらも万全の状態で戦うべきだ」
俺の命令には反抗できないラカラは渋々その辺で横になる。
こんなダンジョンの奥底でも普通に横になれる胆力は目を見張る物があるが、やはりただのバカなのでは? と思ってしまう。
一応優樹の残りMPを聴きながらシュナとも奥にボスがいた場合のフォーメーションを決めておくことにするのでした。
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