第96話 盗賊の町ルーリエッタ②
町を歩いているとそこら中で喧嘩が行われていた。
その光景はまさしくここがゴロツキどもが集まる無法地帯だと証明しているようだ。
しばらく歩いていると栗毛の少女とぶつかった。
「兄ちゃん気をつけろよ」
「ああ、すまない」
全く...ここの連中は子供すら教育がなっていないようだな。
...んっ? まさか。
俺はゲームでこう言うイベントを何度も見てきたからこそ分かる。
すぐさま財布を確認した。
「...やられた!」
財布ごと全て金を奪われた!
すぐさま身を翻して奴の姿を探すがもういない。
「くそっ!!!」
(いつもこうだ! この世界の連中は俺に何か恨みでもあるのか!?)
俺は町中を探し回ったが奴の姿を見つけることができなかった。
「あのガキ...! 見つけたら絶対に許さないからな!」
ゴロツキが多いので小さな少女などすぐに見つかるとタカを括っていた俺が馬鹿でした。
(以外と見つからないもんだな。だけどこのまま帰ったんじゃ優樹とシュナに示しがつかないし...)
考えた結果高額アイテム【回復薬】を餌にゴロツキ供から情報を得ることにしました。
酒場に居る爺さんに話を聞いてみる。
「あんっ? 栗毛のコソ泥少女?」
「そうだ。何か知らないか?」
「タダじゃな...」
「これをやる、推定7000ラピス程度で売れるぞ」
そう言って【回復薬】出すと笑われた。
「お前さん偽造アイテムでわしを騙そうたってそうはいかんぞ? お前さんのようなガキが【回復薬】なんぞ持っとるわけがなかろう」
「ならばこれでどうだ?」
外見のせいで信頼がないので上薬草を3個渡しました。
「ふむ、上薬草なら本物じゃろうな、よし分かった栗毛の少女の当てを言ってやろう」
そう言いながら地図にいくつか丸つけをしていく爺さん。
「これは?」
「この町にある孤児の住むスラム街じゃ。まあいくつかあるから根気が必要じゃぞ」
「...なるほどね」
俺は爺さんから得た情報を元に財布を盗んだガキを探すのでした。
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