第94話 ルーリエッタ
俺たちを乗せた馬車はようやく目的地であるルーリエッタに到着した。
「では皆さん良き旅を〜」
俺達を乗せてきた運び屋が身を翻して帰っていく。
「なんだ? あの運び屋...」
妙に素早く帰って行ったな。
まあ客を乗せてすぐに走らせれば金になるからな。
あんまり足を止めたくないのかもしれないと思うことにした。
とりあえず新しい町に来たので武器屋を見に行く事にした。
「...」
俺は店頭に並んでいる武具を見て思わず無言になった。
いや...別に弱い装備ではないのだが値段が相場よりも遥かに安いのだ。
【ロータリーの杖】
力+120
妨害魔力+150
『高名な魔術師ロータリーが製作した杖。相手に確率で【鈍足】の状態異常を引き起こす』
[$6万ラピス]
(絶対に何かあるだろこれ...)
そう思っていると...。
『EXスキル【直感】と【目利き】を習得しました』
その能力でもう一度武器を見てみる。
【ロータリーの杖】(贋作)
力+50
妨害魔力+20
『高名な魔術師ロータリーが製作していない杖』
(...贋作かよ。しかも能力値めっちゃ低いし)
他にもこんなのがあった。
【ヴェノムナイフ】(盗品)
力+85
『毒を付与するナイフ』
(本物だけど盗品まで扱ってやがる)
一通り武具を見てみましたがこの店はダメだな。
贋作や盗品が多すぎる。
まともな武具は基本性のが低く、良いのが見つかるとすぐさま贋作や盗品と出るのでなんだかな〜...。
結局その店では何も買わず、先に宿を探すことにした。
しかし、宿でも妙な事を言われる。
「お客さん、本気でこの町で泊まる気かい?」
「ああ、ここは宿屋だろ?」
「そうだけど...みたところ兄ちゃん達この町初めてだろう? だったら町の外で一泊した方がよっぽど安全かつ快適だと思うよ」
「どう言う事だ?」
「...もしかして兄ちゃん知らないのかい? ここは
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