第61話 ウルフミラージュ④
「シュナ! まずは奴の隙を作ってくれ! そうしたら俺が他のデバフをかけて奴を弱らせる!」
「分かりました! 小鳥遊様バフをお願いします!」
「頑張ってねシュナちゃん!」
優樹がシュナにバフをかけてすぐさま【キャットステップ】を踏み始めた。
「これでもっと素早く動けます!」
シュナの素早さは攻撃力に変換される。
つまり素早さを上げるバフやスキルはそのまま攻撃力に加算されると言うわけだ。
改めて聴くとそのチートぶりがよく分かる。
素早さがそのまま攻撃力になると言う事がどれほどまでに強力なのかこの光景を見れば誰でも分かるだろう。
ウルフミラージュの大きさがトロルより小さいとは言ったがそれでもシュナよりは遥かに大きいのだ。
シュナはそれをなんと足蹴りで空中に飛ばしたのである!
「はぁ!?」
漫画でしか見た事がない光景に思わず声が漏れる。
「行きます!」
そう言いながら連続で空気を蹴り奴の真上に飛んだ!
空気を蹴るってなんだよ! と思うかもしれないがマジで空気を蹴っているとしか言えない景色がそこにはあった。
そしてそのまま【キャットスタンプ】で空中で無防備な奴を攻撃したのだが、破壊力が地上にまで振ってきたせいで地震のような感じが俺にまで伝わる。
(どうなってんだ!? シュナの脚力は!?)
ドンっ! とウルフミラージュが地上に激突するとそのまま膝蹴りを食らわしたシュナがこちらに戻ってきた。
「どうですか?」
(どうですか? じゃない! お前の方が化け物だろ!)
そう思ってしまうほどの凄まじいまでの身体能力を垣間見た。
当然ウルフミラージュでもその破壊力に耐え切る事はなく、経験値とドロップアイテムとなって消滅した。
『EXP6800を取得。ドロップアイテムウルフミラージュの毛皮を入手しました』
(今までで1番大きな経験値だ!)
やはり強敵だったと言う事でしょう。
しかしまあ、シュナのお陰で思ったよりは苦労なく倒せたのでした。
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