第8話 武器屋

 俺が武器屋に向かうと早速装備できそうな武器を選びました。


(多分片手剣すら俺には装備できないだろうから、短剣か片手杖だな)


 そう思いながら短剣に触れてみると...。


『※注意【弱体術師】の得意武器は杖と本です。それ以外の装備品を装備すると本来の能力値を発揮できません』


「は...はぁ!?」


 俺は思わず絶句した。


 ようやく必要能力値を満たしたと言うのに本来の能力を発揮できませんだと!? どれだけ俺に厳しいんだこの世界は!


 渋々木の杖を購入しようとすると...。


「木の杖は一本1万ラピスです」


「はぁ!? 昨日は5000ラピスだって言ってただろ!?」


「【弱体術師】からは2倍の金額で物品サービスを提供しても良いと国からお触れがでましてね」


(ぐっ! ここの国王め!!!)


 いくら先代の【弱体術師】がモンスターの仲間になったからって俺までモンスターの仲間になるとは限らないだろうが!


 そう思いながらも渋々1万ラピス支払う。


「ありがとうございます」


 店主のニヤニヤ顔が腹立つ。


 クソ! 宿も2倍の代金とられるようになってしまった。


 もうこんな場所にはいられない。


 僕はクリスティアーノから逃げる準備を進めるのでした。

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