第11話 編集者のおじさん

祟っていようが何だろうがな

この文章書く時お前のそばに立って見てるからな。

これ何のためにやっているかというと

お前の為じゃないよ


あたしらがその文章を読むためだったんだ

ショックなのはさ


こっちだつってんだろ!!


きっと生きているうちに出来ないとか死んでも言うんじゃねー

書いていればな


誰か拾ってくれますか?


拾う?誰が拾うよ、お前なんか。

拾われるんじゃなくてよ、しがみついて書いてりゃ生きていけるだろうが!

一日三本だよ、三本書きゃおめえそれなりになる。

どれかが当たればだ?寝ぼけたこと言ってんな

うちはチームだって言ってんだろうが!


ごめん、そろそろさ。自分の足でたたない?

まだだめか、俺ら疲れてるんだ。俺はまだよう還暦だろう。

だからこうしていられるけど、お前ね。ここどこだと思ってるの?

お前よりはるかに歳だよ俺たち、そういなくなるって言われたのね。

俺さ旅行に行くわ、いや旅行にさ

そしたらお前忘れてるだろう、俺のこと。

んで若くなってさ帰ってくるから、また教えてやれると思う

いるんだ、1人いるんだ。編集者じゃないけど俺によく似た人が


編纂者じゃなかったですか?


いや、俺は編集者だったんけどよ。そいつ怖い、怖いから

大丈夫かなーっておじさん思ってる。

お前さそうやって未来を予測するだろう?それさ、やめろ。

世の中いい人たちだけじゃねーからよ。

何使われるかわかったもんじゃねえ。

特にここは、な。

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