俺の身に起こった話
極上乃愛
奴は生きていた
俺(コブラ)のネッ友の推しは消えた。
そう思っていた。
彼女は「ポンデ」の名義で名が通っていた。
自分は可愛くない、クソみたいなやつなんて。毎日のように言っていた。嘘つきめ。
DMで写真が送られてきた時震えた、なんでこんな美女と話してんだろ、って。その日から顔に惚れたとかそんなんじゃないけど、推してた。最初は隠れて、だけどいつの間にか『ポンデしか勝たん!』がスマホの予測変換にすぐ出るようになった。
彼女はあまり友達を作らないタイプというか、SNSでFFが少なく、なぜその中に俺がいるのか。推し始めてから毎日考えていた。本人に聞いたこともあるが「えー?わかんない笑 そんな深いこと考えたことない」。なんてサバサバしてるんだ。まぁ、そこも萌える。ただ、都合のいいように『嫌われてはない』と解釈している。今のうちは。
だが、ポンデは消えた。俺が夜に腹が痛い、どうしよう、て話す内容がなくて送って薬買えっていうくだらない会話をしたのが最後だった。
その日は1日病んだ。もちろん俺がうざく絡みすぎたのかなって。その言葉がすげぇ俺の脳内を横切った。まぁ、知り合いのまむにわけを聞いてただ病んでるだけって結論になったから安心したけど。とりあえず3ヶ月は帰ってこないだろってもやもやして病みまくってた。親友の草木にだいすき♡とか脳死で打ったり、まむ推しの白湯に強く当たったり。タキにはコブラじゃねぇよって、逸らしまくったな。俺は酷いやつだ。
でもその日は突然訪れた。
「お前さんは、ODって知っとるかい?」
スマホの画面にヒビが入った。
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