第4話 勇者探し


私は蛇神から女神になる時にきつく言われた事が2つかる。


1. 人間を食べてはいけない。


  人を守るのが女神の仕事だから当たり前の事だ、女神になった時に「食欲」その物が無くなったから大丈夫なはず。

  「食」は神にとっての嗜好品にしかならないので無くても良い物だ。


2. むやみに人を殺してはいけない


   私は元が蛇なので殺戮衝動に駆られる事がある..注意が必要だ



実は、それ以外が、凄く神によって曖昧なのだ。


試練と称して、災害を起こす神も居れば、人間に混じり生活している神もいる。


天上神様にどうすれば良いか聞いたら..


「愛があれば大丈夫」と言われた..解らないよ


愛を司る女神に聞いたら「愛の形は様々なのです」そう言われた。


更に聞いたら..「貴方にも解る時が来ます」だそうだ...



幾ら聞いても解らないまま、私は一つの世界を任さられる事になった。


私が任さられる世界はルーティシア..そして私の名前は女神、ルーラ。


この名前は前の女神から貰った物だ、前の女神がどうなったか知らない。


だだ、居なくなったから継いで欲しい、そう言われた。


この世界には「魔王」という存在が居て、「魔族」や「魔物」がいる。


それらから、人間を守る為の存在「勇者」「聖女」「賢者」「剣聖」を作り最終的には「魔王」を倒して平和をもたらす事。


それが出来たら、一人前の女神になれる、そういう事らしい。


人間を助けるなら...私が大蛇に変わって魔族を根絶やしにしたら良いんじゃないか?


そう思った。


その事を聞いたら..「人が自分の力で倒してこそ価値がある」


そう他の神に言われた。


それに、貴方が出れば「相手は邪神が出てきます」


「邪神共々、殺してしまえば良いのでは」そう思ったら、邪神の能力は神と同じだそうだ。


つまり、殺せない。


なんだか、凄くめんどくさい...


私は考えるのが苦手なのに..まぁやらなくてはいけない、ならやるしかない。



「魔王を倒す」「信仰を集める」それ以外は自由らしい。




ルーティシアと繋がる空間に私は来た。


此処からはもう私一人だ..


出来るだけ早く、世界を託す子供を探さなくてはならない。


小さいとはいえ「世界だ」こんな中から..出来るだけ「勇者」に相応しい子を探さなくちゃならないのだ。


凄い作業だと思う。


他の女神に聞いたら「気楽にやりなよ..5回位連続で負けない限り大丈夫だから」なんて言っていた。


また「余り、勇者達に感情移入しない方が良いわよ」とアドバイスされた。


まぁ心に止めて置こう。




どんな人が勇者に良いのだろうか?


私が考えるに


1.強い


弱くちゃ意味が無い


2.残酷な人間である事


敵に情けなんて掛けたら殺されてしまう、確実に人が殺せるような人間じゃなくちゃ駄目だ



3.粘着質な人間である事


蛇は一度狙った獲物はトコトン追い詰める、そういう事が出来る人間。




こんな所か、まずはこんな人間を探す、そこからだ。




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