第24話 真夜中のメッセージ
あれ? みんなどこ行ったんだ?
『おーい! リン? まさやーん、こうちゃーん、リーくーん?』
『お兄ちゃん……』
『リン、どこ行ってたんだよ? それにみんなは?』
『間に合わなかったの……』
『間に合わなかったって、それってどういう……ま、まさか、
『うん……。お父さんのシステムが
『そ、そんな! そんなバカな話ってあるかよ! リーくんは? こうちゃんは? まさやんは? お父さんにお母さんは!?』
『みんな、こうやって、燃えちゃった……』
目の前にいるリンの身体が
『うそだろ?! リン! 今すぐ助けてやるから! リン! くそっ! 足が動かないっ! なんでだよ!なんでなんだよぉ!』
あああ、その間にもリンの身体が
『リーーーンッ!!!』
「うっさいなガッくん。どんだけリンちゃん好きなんだよ。マジうけるって」
「はっ?! あれ!? え……マジかぁ〜ガチ夢で良かったぁ〜!」
僕は今起きたことを理解した。今見ていたものは全部夢で、僕は自分の部屋で寝ていただったんだ!
「マジで夢で良かったぁ〜」
僕は
部屋の
「いきなり腕を
「すごく嫌な夢を見たんだってば!」
僕はポテトチップスを口に運びながら僕をからかうリーくんをにらみつけた。
もう! 僕の部屋でポテトチップスこぼしたらガチで怒るから!
「それに、こんな時間に、なんの動画見てんだよ!」
「え? これ?
「絶対見たくないよ! そんなもの!」
絶対リーくんのせいで嫌な夢を見たんだと思った。だってリーくんの寝てる位置は僕のすぐ隣だし、ちょうどスマホのある場所は僕の頭のそばだからっ!
「ちょっと、トイレ行ってくる」
「おう! いってら。あ、そうだガッくん、気をつけてねぇ。夜中の二時から四時って、出るらしいぜ。お・ば・け〜」
「ガチやめてよね!」
僕はふざけすぎているリーくんにきつめに言葉を投げ、部屋を出てドアを静かにしめた。一階のトイレまでは
——ギィ……ギィ……ギィ……ギィ……
こ、怖くなんかないってば。ここは自分の家なんだし。べっつに深夜二時だって自分の家なんだし……。
——ギィ……ギィ……ギィ……ギィ……
くっ! でもやけに廊下の
大丈夫。僕は怖くなんかない。だってここは僕の家なんだからと廊下を進み、階段の手前にあるリンの部屋の前で
夢だってわかってるけど、なんとなく。
僕はリンの部屋のドアの取手に手を掛けてそっとドアを押した。部屋の中は豆電球だけがついていて、
寝てるに決まってるよな。変な夢見たから、ついのぞいちゃったじゃん。そう思って、リンの部屋から顔を引っ込め、ドアを閉めようとした僕の横に気配を感じる!?
「ばぁ〜!」
「ひぃ〜! って! リーくん! ガチでやめろよなぁ!」
僕は小声でリーくんを
スマホのライトで自分の顔を下から照らして、僕を
「てへへ。だって、面白いかなって思って」
「面白くなんかないよ!」と、いつまでも自分の顔をライトで照らすリーくんの手からスマホを
「なんだ、リンリンも寝言じゃん!」
「もう、いいって。はやくドア閉めて僕の部屋に行ってろよ!」
僕はリーくんの身体をグイッと僕の部屋の方に押して、リンの部屋のドアを今度こそちゃんと閉めようとしたけど、その時、またあの音が聞こえた気がした。
——ガタガタッガタガタッガタガタッガタガタッ
「「えっ?!」」
気のせいなんかじゃない。リンの机の中から
「「ガチで?」」
僕とリーくんはそっとリンの部屋の中に入り、ガタガタ音がする引き出しを開けた。
「「なんだこれ?」」
引き出しの中にはタイムリミットが映し出されるポケベルが入っていて、その画面がやけに黄色く光り、タイムリミットじゃない数字がずらっと映し出されている。
「ちょ、これみんな起こしたほうがいいんじゃね?」
「でも、みんな
「「止まった?」」
ポケベルはガタガタ
「とりあえず、このことは明日みんなに話すとして、もう今日は寝ようよ」
僕はリーくんと一緒にトイレに行き(別に怖いから一人で行かなかったわけではない。たまたま! リーくんもトイレだったんだ)自分の部屋に戻って寝ることにした。
「ガッくん、犬山健二の本当にあった怖い話、今度は
「うっさい! リーくんもはやく寝ろよな!」
僕はできるだけリーくんから離れて、布団にゴロンと転がった。リーくんのそばにいたら、また変な夢を見ちゃいそうだ。
それにしても、あのいっぱい並んでいる数字はなんだったんだろう? そんなことを考えているうちに、僕はまた布団の中に身体も意識もずぶずぶ
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