第223話 6月の能力測定
6月に入ったので、月例の能力値測定と能力訓練のクラス分けが行われた様だ。
能力訓練のランク分けは、
Aクラスは、変動なし
Bクラスは、3人入れ替え
Dクラスは、2人増えたそうだ。
そして、うちのクラスからBランクに上がった者は居なかったそうだ。
この情報は、皐月さんから聞いた。
そして、能力測定後の自称意識高い系のクラスメイトの落ち込み具合がかなり酷い。
彼らなりに頑張ったんだろうが、どう頑張っても伸び率は前回よりも下がる。
それでも、各人の魔力量の増え幅は前回以上になっている。
そして、彼らの対抗先は、田中さん達4人なのだ。
その田中さん達の魔力量は、先月の倍以上に増えているし、新しい
現実を突きつけられて、心が折れ掛かっている。
その様子を見て、皐月さんは上機嫌だったりする。
うーん。
嫌われているな。
彼らだって、Bクラスまで後1歩だったんだよ。
成績表を見る限り既定値を超えている。
しかも、降格になった3人より上の成績をだしている。
成績順位は、飯田君が26番目、宮園さんが28番目だ。
だけど、成績順から並べられた順位で、Bクラス15名の枠に入れなかっただけだ。
まあ、頑張れば、来月には上がれるかも知れない。
ちなみに皐月さんは、35番目だったりと
なんで、こんな情報を持っているかと言うと、田中さん達の教導をとる以上、成績をつけて訓練校に提出する義務がある。
その為、最低限業務に必要な権限を貰っているのだ。
その一環で成績表も見る事が出来ている。
ちなみに、成績順位は公表されていない。
なので、彼らが後1歩届いていなかった事を知らない。
あと、田中さん達の現在の能力値は以下の通りである。
魔力:7,722MP(ランクF7)
具現化系
水:F1
特殊系
魔力耐性:F1
記憶力:F1
魔力:8,721MP(ランクF8)
身体強化:F2(筋力)
放出系
火:F1
風:F1
特殊系
記憶力:F1
魔力:6,901MP(ランクF6)
特殊系
鑑定:F1
記憶力:F1
魔力:6,877MP(ランクF6)
特殊系
探知:F1
記憶力:F1
この調子なら、来月には全員魔力量をE1以上になりそうだ。
それと、全員記憶力を習得出来た。
正直、全員に適正があると思っていなかった。
一人位習得出来れば良いなだったんだけどな。
それで、記憶力を覚えたので記憶力の
ただ、気になるのは都竹さんだ。
先月、霜月さんが教導を取った日を境に、急激に伸びを見せ始めた。
まだ、何も教えていない風の
確かに発露仕掛けていた
悩んでも仕方が無い事なので、純粋に喜ぼう。
本当に想定以上に成長を見せてくれて、三上さんや
来月、早ければ今月中に、訓練の強度を上げる様に指示が出るかも知れない。
それと、夏期集中訓練に向けた準備を始めたと通達が送られてきた。
夏期集中訓練は、全国7校ある訓練校を3・2・2校の組み合わせで、合同訓練を行う行事だ。
訓練は、研修島で各10日間ずつ行われる。
この際に教導を取るのは、当然、教育官達だ。
ゲスト教官として、戦術課の隊員が数名参加する位だ。
そして、この夏期集中訓練期間中も、私は独自に動いて良い事になっている。
それを良い事に、東海支局の訓練場を使えないかと打診を打っておいた。
何故、6月に入ったばっかりで、夏期集中訓練の話をしているかと言うと、今年の組み合わせが決まったと3日前に連絡を受けたからだ。
今年の夏期集中訓練は、3校合同でしかも7月下旬になったからだ。
今月中旬までには、訓練計画書を訓練校に出さないといけないのだ。
その計画書を今日提出した。
計画書を受け取った霧崎教育官は、頬を引きつらせていた。
その理由を聞くと、丁度作成中で難航しているそうだ。
難航している理由は、Aクラスの訓練内容がまだ決めかねているそうだ。
他の3クラスは、去年までの訓練計画をそのまま流用するそうだ。
ただ、Aクラスは初めての特選クラスの為、教育官同士で意見が分けれて揉めている最中だそうだと、頭が痛そうに語った。
むしろ、私がどうやって訓練内容を決めたのかを聞かれた。
私の場合は、
そうすると、修正案を提案してくれるので、それを2・3回繰り返して作成した。
その事を話すと、「専門部隊がバックアップしているのか」とため息をついていた。
翌日、成績表から想定される実力を元に作成した訓練計画書を、霧崎教育官に
「参考にしてください」
と言って渡した。
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